堤、手ぶらで台湾へ行く Day1

堤、手ぶらで台湾へ行く Day1

堤、手ぶらで台湾へ行く Day1

どうもこんにちは、アンテナ編集長の堤です。

 

あまり表には出ないので、「普段お前は何をやっているのか」と、思われる方も多いのではないでしょうか。いつもはその名の通り、上がってきた原稿のチェックや、取材のアポイント取りなどを中心に行っております。

 

そんな僕が昨年唯一テキストを自分で書いたのが、昨年7月の旅行記です。「堤⚪︎⚪︎へ行く」と題し、転職の合間にモロッコ・スペイン・イタリアに行った際のことを日記形式でリアルタイムにアップしました。これは砂漠への行き方や、国境の渡り方など、案外詳細はネット上に転がっていないので、興味を持った方の参考になればよいなと思い日記を書きました。

 

https://portla-mag.com/archives/1137

 

ありがたいことに帰国してから、日記に関してそこそこ良い反応をいただき、またどこかへ行くタイミングで日記は書きたいと考えていました。そんな折に2016年のGWは、長めの連休を取ることができそうだったので (会社の人に感謝) 、台湾へ行くことに。

 

すでに数回訪れている台湾以外の国でもよかったのですが、今回台湾を選んだ理由はいくつかあります。現在台北に関する冊子を作りかけという大きな理由の他には、「早い・安い・うまい」という旅と牛丼の三拍子が揃った国ということがあげられます。ただずっと考えていたんですが、普通に行って日記を書いても面白くないんですよね。何回か来ていて慣れてもいるのだから。

 

そこで色々考えた結果、今回僕は「手ぶら」で台湾へ行こうと思います。旅と名乗ることすらおこがましい!台湾なんて近いんだから、思い立って手ぶらで行ってしまおうぜ!が今回のテーマ。また、足りないものがあれば買い足す必要があるので、現地の人の生活感にも近づけるかなという目論見があります。

 

なので持っていくものは「パスポート・PC・カメラ」のみ。それ以外は全て現地調達したいと思います。物価や旅費、現地の生活感、何に困り何が便利だったか、この日記があなたの旅の参考になれば幸いです。

 

まず今回の旅程について皆さんに共有をします。

7泊8日

4月29日 関西国際空港発 (18:10) → 桃園空港着 (20:50) 台湾時間

4月30日 ノープラン

5月1日 ノープラン

5月2日 ノープラン

5月3日 ノープラン

5月4日 ノープラン

5月5日 ノープラン

5月6日 桃園空港発 (09:15) → 関西国際空港着 (13:00) 日本時間

以上が今回の日程となります。

4月29日 (土)

航空券に関しては、旅程がGWから一日もずらせなかったこともあり、少し早めに予約をしました。最近流行りのLCC、ピーチ航空で予約をしたんわけですが、思ったより安く、往復¥25,000ですみました。正直3,4万は覚悟していたので、かなり助かったんですが、28日のフライトを確認したところ片道¥6,000だったので、やはり旅に出るなら平日が最高ということです。

 

この日のフライトは夕方なので、かなり余裕を持って家を出ることができます。今僕が住んでいる京都から関西国際空港までは、およそ2時間の距離。14時に出れば間に合いそう。出国にはなんだかんだと時間がかかるので、フライトの2時間前には空港入りしたいところです。

 

阪急→南海電鉄を乗り継ぎ、無事に関西国際空港に到着。空港って電車の駅にはない妙な興奮があり、何故かそれだけでテンションあがりませんか。お昼がまだだったので、とりあえず腹ごしらえをすることに。一週間日本のご飯が食べられないので、日本の文化”出汁”を堪能するべく、うどんを選択。高いわりに味はなんだか気の抜けた感じ。空港のご飯ってこんなもんだよね、とは思いながらも、何故か無性にはなまるうどん食べたくなりました。

カツ丼セット¥1000

ここで恥を忍んでひとつ記しておきたいことがあります。実は昨年の11月に、台湾に行くはずでした。はずでした、ということは行けなかったわけです。当時ニートだったので、日程に余裕があり、航空券も、宿の確保もしました。何故行けなかったのか。パスポートの残存期間が足りなかったからです。

 

知っている人は当たり前に知っているんですが、案外知らない人も多いパスポートの残存期間問題。これはどういったものかと言うと、「不慮の事態を考慮して、パスポートの猶予が⚪︎ヶ月以上ないと入国させないよ」という国ごとに定められている法律があり、これを満たさない場合入国が許されないないのです。

 

例えば短いところで言えば、ハワイ。これは90日で問題なし。逆に長いところで言うと、タイなどは6ヶ月以上ないと入国が許されません。そして台湾はと言うと、入国に必要な残存期間は3ヶ月になります。完全に台湾へ行くことに慣れて緊張感をなくしてしまっていた僕は、このことをすっかり失念しており、残存期間がわずか一週間足りず、11月に訪れることができなかったのです。

 

これが結構落とし穴で、航空会社にパスポート情報を入力する際に注意等も一切出ません。当日空港の受付でいきなり弾かれるわけです。ネットで調べると、入国審査官によっては入国させてくれる場合があるとの意見もありました。しかし残存期間が足りない人を下手に飛行機に乗せてしまうと、航空会社にペナルティがあるらしく僕の場合はフライトチケットの発券すらさせてもらえませんでした。完全に自業自得なわけで、空港のお姉ちゃんの「そういった方かなり多いんですよねえ」の一言を恨んでも仕方がないわけです。あんまりいないとは思うのですが、出国される際は残存期間にはお気をつけください。

 

そんなわけで前回の反省を踏まえ、パスポートは早めに更新。それでも前回のことがあり、出国手続きはかなりドキドキしましたが、今回はトラブルなく無事に飛び立つことができそうです。定刻通りに飛行機は台湾へ向けて、出発しました。

ピーチの飛行機って色がすげーださいよね

台湾って本当に近いんですよ。片道2時間40分なんで、移動時間だけ考えたら京都から東京へ行くのと新幹線で行くのとあまり変わらないんですよね。本を一冊読んでいる間に桃園空港に到着です。

 

桃園空港は台北の30kmほど西に位置する空港で、日本からだとここへ到着する人が多いのではないでしょうか。市内には松山空港という、超絶便利な空港があるらしいんですが、あいにく僕は利用したことがないです。桃園空港の場合少し台北からは離れているので、入国検査を済ませたら、ここから台北市内へ向けて移動しなければなりません。

GWだからかめちゃくちゃ混んでて、入国に時間がかかる

移動のためにまずは換金をします。¥20,000を換金し、6500NT (台湾ドル) へ。肝心の移動の方法は3つあり、タクシー・高速鉄道・バスとなります。正直一番楽なのはタクシーですが、今回は一番安価なバスで移動します。空港の案内表示に従って歩くこと5分、バスの発着場へ。時刻表が沢山張り出されているので、そこで台北行きを探しチケットを125NTで購入します。

円が安い
大体どこの国もバスのテレビ付いてるのなんでやろ

50分ほど荒々しい運転に振り回され、台北駅に到着。この日の宿は「Muiu inn」というカプセルホテルで、台北駅から歩いて10分にも関わらず一泊¥1200という格安ホテルです。早速Google Map片手に歩きます。Google Mapはネットがある環境で一度ピンを刺しさえすれば、消さないかぎりピンは消えないし、ネットに繋がっていなくても自分の位置だけはGPSで表示してくれる最高の相棒です。これが無料って本当に恐ろしい時代だと思いませんか。デバイスはiPhoneだし、完全にGoogleとAppleなしでは生きられない身体に……。

 

しかし、Google Mapに従って近辺まで行くも、ホテルを探せど探せどそれらしき建物が見つかりません。入国検査にやたら時間がかかり、思っていたより遅い時間だったので早くチェックインしたかったんですが、看板もないような状態。迷うこと30分、なんと真っ暗なビジネスビルっぽい建物の12Fにありました。

インフォメーション一切なし!

ホッとしてとりあえずチェックイン。やたら綺麗でおしゃれだし、これで¥1200なら最高だなあと思って部屋まで行くと、秘密基地みたいな感じでした。完全個室な分カプセルホテルや、ユースホステルよりいいんじゃないだろうか?シャワーやトイレも、別室に共用のものがある様子。更にアメニティとして、バスタオルと歯ブラシまで備え付けられていて、手ぶらでも全く問題なしでいした。一日目にこれは助かる……。

新しいのかな?

時刻は23時を前、今日の予定はこれで終わりではありません。実は現地の友人、斑斑(バンバン) がご飯を食べようと誘ってくれていたのです。元々は22時くらいの予定だったので、かなり待たせて悪いのでタクシーで向かうことに。公館駅 (MRT=地下鉄) で友人の斑斑 と合流します。

 

本来ならば近辺の夜市で食事をする予定だったんですが、到着が遅れだいぶ店も閉まっていた様子。とりあえず小腹を満たすため、出店で謎のパオを注文します。50NTと安く、パクチーがきいていて、めちゃくちゃうまい。

謎の肉
注文が難しい
パニーニみたいな?

相談をした結果、少し離れた斑斑行きつけの火鍋の店にMRTで移動することになり、公館駅からMRTを乗り継ぎ東門駅へ。台湾のMRTチケットは紙ではなくて、トークンと呼ばれるプラスチックのコインで、ICカードのように使用します。紙と違って廃棄がでないのが素晴らしい、なくしにくいし。

MRT目印

火鍋の店は、「藍記麻辣鍋」という店で、24時を回ったにも関わらずかなり賑わっていました。何時までやっているのか確認したところ、なんと27時までやっている様子。台湾人は夜行性である。肝心の火鍋はというと、基本のセットに加え、肉や野菜、麺を追加オーダーができる仕組みでした。湯葉のような食感の、何層にも重なった不思議な豆腐がスープをよく吸い、噛むたびにじわっと味が滲み出て実においしい。辛いスープと、辛くないスープがあったけど、個人的には辛いほうが好き。また特製のタレが5種類あり、これがもう病みつきに……。日本に持って帰りたい。

看板がわかりやすい
賑わう店内
特製のたれ
火鍋うまい

藍記麻辣火鍋

住所:台北市中正區金山南路一段19號

http://www.ipeen.com.tw/shop/7407-%E8%97%8D%E8%A8%98%E9%BA%BB%E8%BE%A3%E7%81%AB%E9%8D%8B

この日使用したお金 (合計 1125NT=¥3704)

  • 高速バス 桃園→台北 125NT
  • 宿 (Muiu inn) 350NT
  • タクシー 宿→公館駅 170NT
  • パオ 50NT
  • MRT 公館駅→東門駅 30NT
  • 藍記麻辣鍋 400NT

WRITER

堤 大樹
堤 大樹

26歳で自我が芽生え、なんだかんだで8歳になった。「関西にこんなメディアがあればいいのに」でANTENNAをスタート。2021年からはPORTLA/OUT OF SIGHT!!!の編集長を務める。最近ようやく自分が興味を持てる幅を自覚した。自身のバンドAmia CalvaではGt/Voを担当。

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