【SXSW2018】「テクノロジーが扉を開けてくれた」インタラクティブ・アワードをレポート –
インタラクティブ期間を締めくくる『INTERACTIVE INNOVATION AWARDS』はHilton Austinで開かれた。Musicバッジにはアワードの優先入場権がないため早めに待機をすることに。無事入場ができて宴会場のあるフロアへ移動。SXSWのアプリでは18:00からとなっていたが、アワード自体は19:00スタート。宴会場に入れるのもその直前だった。それまでの間はふるまいのワンドリンクとトルティーヤを食べながらの歓談タイム。
ほろほろになったポークショルダーにチーズソースをかけていただく。滞在中に食べたタコスの中でも、ベストタコスだった。
スタッフがお茶目。
お腹が満たされた頃合いに宴会場がオープン。
大規模のアワードへ参加することが初めてだったこともあり、華やかなパーティー感に圧倒される。
プレゼンターのElliot V. Kotekから各部門のアワード勝者が順次発表される。少し意外だったのは、アワードの受賞コメントが驚くくらい手短であること。一組あたり1〜2分程度でスピーチが終わる。
アワードの受賞者は公式の発表を参照されたし。
Announcing the 2018 Winners of the Interactive Innovation Awards
アワードが間延びしないように、ゲストトークといったイベントも合間に挟まれる。
『閉じこもるインターネット』の著者イーライ・パリザーの登場では、会場中から歓声が沸き起こった。
ドイツのバンドMEUTEの演奏。会場内を練り歩いて盛り上げる。余談だがMEUTEはSXSWのいたるところに出没してはパフォーマンスを行っていた。
アワードを通して特に印象的だったのは、『Music & Audio Innovation』を受賞したHands-Free Musicの授賞式である。Hands-Free Musicは、ALSや脊髄損傷といった障害を持っていっても音楽を作曲・演奏できるテクノロジーである。授賞式では、Hands-Free Musicを使っている方とfacetimeで繋ぎ、受賞のコメントは彼から発せられた。
「テクノロジーが扉を開けてくれた」という彼の言葉にはぐっときた。これには伏線があり、昨年のSXSWを報じていた記事の『重要なのはそのテクノロジーを何のために、どう使うか』が頭にあったからだ。
その点で見ると、Scifi No Longer(=SFの世界が現実になるで賞)を受賞した『The Dermal Abyssr』も同様である。The Dermal Abyssのテクノロジーは、タトゥーの色が血糖値によって変化するというもの。針を使わないで血糖値が可視化されるため、テクノロジーによって患者さんは日々の痛みから開放されることになる。
近年のSXSWのインタラクティブでは、「真新しさはない」と言われていることが多い。しかし、『テクノロジーによって世界が変わること』をまさに見て知ることができるイベントであった。また、アワードに残っているサービスの多くは、テクノロジーを『どう使うか』までクリアしたものが多い。同じインタラクティブの業界にいる者としてはやはり刺激になるし、身が引き締まる思いにもなった。「真新しさはない」という声を聞くと、ついついチェックや参加しなくてもよい気持ちになってしまうだろう。それではもったいないので、多くの人、特にインタラクティブの業界にいる方は実際に参加してみてほしいイベントであると感じた。
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華の87年世代。
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