HOTOKI
閑静な住宅街が広がる京都市左京区の岩倉エリアにたたずむHOTOKI(ホトキ)は、陶芸家・清水大介さんが主宰する「トキノハ」※の器を販売するショップ、工房、カフェが融合したスペースとして2015年にオープンした。
普段、私たちは自分の 「好み」 を把握しているようで実はそうではなく、お店で選ぶ行為などを通じてじわじわ認識しているのかもしれない。HOTOKIでは、器を選ぶ・つくる・使う体験を通じて、そんな私たちの 「好み」 を深堀りするとともに、器を取り入れた心地よい暮らしを提案しているのだ。
※トキノハ:京都市山科区で大介さん夫婦が運営する工房兼ショップ・トキノハが手がけるブランド。
INFORMATION
住所 | 京都府京都市左京区岩倉西五田町17-2 |
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営業時間 | 金・土・日・祝 10:00~18:00 |
定休日 | 月~木 |
お問い合わせ | TEL:075-781-1353 |
リンク | HOTOKI:https://hotoki.jp/ オンラインストア:https://shop.tokinoha.jp/ Instagram:https://www.instagram.com/hotoki_kyoto/ Twitter:https://twitter.com/HOTOKI_kyoto Facebook:https://www.facebook.com/hotoki.jp 陶芸体験 予約フォーム:https://airrsv.net/hotoki/calendar |
HOTOKIでは、工房での陶芸体験とカフェでのドリンクがセットとなったコースを提供していて、陶芸体験では父・久さんの指導のもと、手びねりまたは電動ろくろで器をつくることができる。どんな器をつくるか考えながら土を触る時間は、陶芸への愛着を深めるだけでなく、どんな器があると日々の暮らしが楽しくなるか考える時間となっていく。この体験が、器のある暮らしをゆるやかに形づくっていくのだ。
※コースは予約制で、手びねり体験教室は90分間コース、電動ろくろ体験教室は75分間コース。ショップは予約なしで来店できる。
陶芸体験の後は、カフェスペースでドリンクを飲みながらほっと一息。ドリンクの器はショップで販売されているシリーズから選び、その触り心地や口当たりを味わうことができる。
ちなみに取材班は三角柱のカップを選んだ。そのことがきっかけで自分が「三角形の茶色い器」が好きだと認識したためか、HOTOKIを訪問した後も街中で似たような器に自然と目が行くようになった。自分の好みを知ることはアンテナを広げ、いろいろな器との出会いを引き寄せてくれるのかもしれない。
カフェで気に入った器があれば、ショップで購入することも可能である。ショップでは料理を盛りつけることで完成する、素朴でシンプルな清水焼が数多く並ぶ。商品棚を眺めていると壁につけて飾る花器『TUKU』をはじめ、バリエーション豊かなHOTOKIオリジナルブランドの商品にも目がいく。それらは、陶芸家の手がけた器になじみのない人も親しみやすいように、と考案されたものだ。「器が好きな人だけでなく、器になじみがない人にも暮らしに器を取り入れ、使う喜びを感じてもらいたい。そんな草の根の活動を大切にしています」と弟・洋二さんは語る。
ドライフラワーと花器がセットになった『TUKU』。
自分の好きなものに囲まれた生活は、想像するだけでも楽しく心地よい。そのために欠かせないのは、「良い」と思うものさしを自分の中でしっかりと持つことだろう。やがてそのものさしは器だけでなく、さまざまなものとの出会いを引き寄せ、私たちの暮らしを豊かに彩ってくれるのだ。
HOTOKIはそんな暮らしを彩る種をまき、そっと芽吹かせているのかもしれない。
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WRITER
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91年生、岡山出身、京都在住。平日は大阪で会社員、土日はカメラ片手に京都を徘徊、たまに着物で出没します。ビール、歴史、工芸を愛してやみません。
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