The Flavour of Power─紛争、政治、倫理、歴史を通して食をどう捉えるか?
〈山口情報芸術センター[YCAM]〉で、展覧会『The Flavour of Power─紛争、政治、倫理、歴史を通して食をどう捉えるか?』が、6月25日(日)まで開催されている。
山口情報芸術センターでは、作品制作や教育、地域課題や資源の発見などテクノロジーを応用した多くのプロジェクトが行われている。政治や社会、バイオテクノロジーなどの観点から「食」を捉え直すプロジェクト「食と倫理リサーチ」の成果を発表する本展は、コラボレーターのアーティスト集団「バクダパン・フード・スタディ・グループ」による日本初の個展でもある。
バクダパン・フード・スタディ・グループは、社会が食に与える影響と倫理感をリサーチし、作品を通して実践するグループ。日本とインドネシアの食における関わりや、モノカルチャー経済といった課題を映像やゲームといったメディアで発表する。
《Hunger Tales(ハンガー・テイルズ)》は今回の作品のひとつ。アジア・アート・ビエンナーレにも出展された、食糧危機に巻き込まれる感覚を体験するゲームだ。今回のために日本語バージョンが開発され、ゲームのテストプロセスをYCAM教育チームが担っている。テーマソングにも多くのアーティストが関わっており、事前申し込みの体験会も開催されている。
関連イベントでは、野草採集とバイオテクノロジーから食を考える「プリーズ・イート・ワイルドリー×YCAMバイオ・リサーチ」を開催。野草採集はバクダパンの活動のひとつであり、YCAMやwccworks / plain代表の岩光大祐とともに野生植物の可能性を探求する。
生きるうえで欠かせない「食べる」という営み。今まで食について深く考えたことがあったかと思うと素直に頷けない。食べることと無関係ではない私たちが、これからどのように食と向き合うのかを考えるきっかけとして、ぜひ足を運んでほしい。
The Flavour of Power
日時 | 3月11日〜6月25日 |
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会場 | 山口情報芸術センター[YCAM]スタジオB、2階ギャラリー |
料金 | 無料 |
Webサイト | |
関連イベント | プリーズ・イート・ワイルドリー×YCAMバイオ・リサーチ
ハンガー・テイルズ体験会 場所:2階ギャラリー ※要申込 |
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WRITER
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2002年生まれ。京都市立芸術大学 美術学部 総合芸術学科在学。つよくてやさしい言葉が好き。休日は窓のない部屋で本を読んでいます。
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