EVENT

北尾博史 個展『ボク ノ シュルレアリスム 』

ART 2023.05.24 Written By 大城咲和

京都・東山にある現代美術のギャラリー〈KUNST ARZT〉 で、京都出身のアーティスト北尾博史の個展『ボク ノ シュルレアリスム』が5月19日(火)から26日(日)まで開催される。

 

その造形力と想像力で「1枚の絵本」のような造形を生み出してきた彫刻家、北尾博史。本展は昨年のキュレーション展『The Covers-Duchamp』で行った美術史を考察するシリーズから、ダリやマグリットといったシュルレアリストの作品を軸とする5点と、見る、見られる関係を彫刻の構造に内包した作品6点の計11点が展示される。

 

展示作品の中には《ボク ノ マン・レイ -電気アイロン- ​​》や《ボク ノ ブランクーシ -セカイ ノ ハジマリ-​​》など、20世紀にアメリカとパリで活動した芸術家で、シュルレアリストとしても知られるマン・レイのオブジェや、同じく20世紀を代表するルーマニアの彫刻家コンスタンティン・ブランクーシ卵形の彫刻を再解釈したと思われる作品も登場する。

 

シュルレアリスムとは、夢と現実が混在する「超現実」こそが本当の現実であるという、20世紀における芸術や思想に欠かせない考えのひとつ。この現代に、北尾博史独自の目線で解釈された作品を通して、シュルレアリスムをもう一度見つめ直すことができるかもしれない。現代美術に触れる一歩となる本展にぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

 

北尾博史 個展 『ボク ノ シュルレアリスム 』

日時

2023年5月19日〜5月28日(月曜休館)

会場

KUNST ARZT

Webサイト

http://www.kunstarzt.com

アーティストステートメント

『シュルレアリスム』 それは特別な時間や空間、
異次元の扉の向こうにあるのではなく
日常生活のふとしたところにあるのだと、
ブルトンはいうのです。
ミシンと蝙蝠傘、,解剖台の上での出会いは美しい。
154年の時が経ちました。
美術の教科書もすでに読みました。
ボクは 『ボク ノ シュルレアリスム』を
作ってみたいと思います。

http://www.kunstarzt.comより引用

WRITER

LATEST POSTS

INTERVIEW
黒沼英之がEP『Lonely together』で描いた、寂しさの本質。旧友・小橋陽介のアトリエにて

10年間の音楽活動休止を経て、復帰後初のEP『Lonely together』を11月26日(水)に…

REVIEW
曖昧さを受け入れながら考え続けることのすゝめ – 櫻木勇人『余白』

曖昧さを受け入れながら考え続けることのすゝめ 曖…

COLUMN
【2025年11月】今、西日本のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「各地域のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」このコラムでは、西日本エリ…

REPORT
ボロフェスタ2025 Day3(11/3) – 街の底に流れるドン・キホーテの精神

「私たちがいつでも帰れる居場所」。昨年の『ボロフェスタ2024』のライブレポートでそう書いた。これは…

REPORT
ボロフェスタ2025 Day2(11/2) – 音楽と生きていく。孤独が解けたこの場所で

2025年11月1日(土)から3日間にわたり『ボロフェスタ2025』が開催された。今年は、『ナノボロ…