REVIEW
Purple Rain
Prince
MUSIC
2018.03.07
第一回 :Justin Timberlake - Man Of The Woods
プリンスに誓うエンターテイナーとしての華やかさやエロス
第52回スーパーボウルがミネアポリスで開催されると知った時から、そして、そのハーフタイムショーにジャスティン・ティンバーレイクが登場することがアナウンスされた時から、どこかでこうしたパフォーマンスになるのではないかと想像していたところもある。言うまでもなくミネアポリスはプリンスの出身地。これまでの活動の集大成のようなステージでもあったこの日のジャスティンのライヴで、プリンスの「I Would Die 4 U」のカヴァーを披露すること自体が絶対的な敬意の表れであったことは間違いないだろう。その「I Would Die 4 U」が収録されているのはプリンスの最強時代を象徴する1枚である『パープル・レイン』。あのアルバムには高い身体能力を伴ったしなやかでグルーヴ感ある音楽としてのブラック・ミュージックに真っ向から向き合い、さらにはスター性や華やかさ、エロティシズムなどを纏ってそれをエンターテインメントとして昇華させようとするプリンスがいる。そして、それを現代において、あくまで白人の立場からリスペクトを込めて継承している一人がジャスティン。紫色の照明に照らされたあの日のパフォーマンスはそんな彼のスタンスを証明してもいたのである。
選定者:ki-ft
WRITER
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