REVIEW
Down To Earth Soundtrack (SNOOP DOGG「Gin and juice」)
Various
MUSIC
2018.03.07
Written By マーガレット 安井
「拡張」が結ぶ縁
本作のリード曲”Filthy”ではサンプリングとしてスヌープ・ドッグの”Gin And Juice”が使用されているのだが、”Signs”での共演以降、お互いのアルバムに客演として参加している事から考えると、これは“スヌープへの敬愛”だと言ってもいいだろう。スヌープと言えば、”Sings”とほぼ同時期にはマライア・キャリーと”Say Somethin’”でコラボをし、以降ケイティー・ペリー、ゴリラズ、カルヴィン・ハリスなど様々なアーティストと共演し、“ヒップ・ホップの拡張”を行ってきた。そしてこのスタンスはジャスティンにも当てはまる。
例えば”Love Never Felt So Good”でマイケル・ジャクソンと時空を超えたコラボを行い、『The 20/20 Experience』では20日間で20曲のアルバムを作り、また当時の主流であった打ち込みサウンドに反旗を翻し、ホーン・セクション、ストリングスを惜しげもなく使い、豪華でオーセンティックなアルバムを作り上げた。そう考えるとジャスティンはメジャーという舞台に立ちながら常に“R&Bの拡張”を行ってきた事がわかり、本作においてクリス・ステイプルトンが参加したことも、ネプチューンズ・サウンドに新しい血を入れるというR&Bの拡張だと気がつく。彼はこれからも第一線に立ち、拡張し続けていくだであろう。スヌープがヒップ・ホップの拡張を行ったように。
第一回 :Justin Timberlake - Man Of The Woods
選定者:ki-ft
WRITER
- マーガレット 安井
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関西インディーズの水先案内人。音楽ライターとして関西のインディーズバンドを中心にレビューやインタビュー、コラムを書いたりしてます。
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