REVIEW
Wanderlust
Little Big Town
MUSIC
2018.03.07
カントリー・ミュージックとR&Bのマリアージュ
アラバマ出身の4人組カントリー・ボーカル・グループ、Little Big Townが2016年に発表した8曲入りアルバム。ファレル・ウィリアムスがプロデュースを手掛け、ジャスティンも「C’mon」のみコーラスで参加している。いわば『Man of the Woods』より先に世に送り出された、カントリー・ポップとR&Bのミクスチャー作品だ。”One Dance” “Miracle”のようなR&Bチューンと”Skinny Dippin’” “Willpower”のようなカントリー・ナンバーがかわるがわる現れる構成になっていて、特に”C’mon”のスティール・ギターや”Willpower”のギター・カッティングなど、ギターのハネたプレイが両ジャンルを取り持つ役割をしているように感じる。そして『Man of the Woods』の方もまた、”Man of the Woods”のクリーンなカッティングや”Young Man”のアコースティック・ギターをはじめ、ギターのアプローチがアルバム全体の要となっていることは間違いない。
カントリー・ミュージックのファンといえば白人男性が多いイメージがあるが、ビルボードの調査※によると近年はその過半数が女性で、ヒスパニックの割合も大きく増えているそうだ。これら2作品でのファレルとジャスティンによるハイブリッドな取り組みは、実は多様化しつつあるそんなカントリー音楽の様相を、ギターを媒体にして取り入れたものなのかもしれない。
第一回 :Justin Timberlake - Man Of The Woods
選定者:ki-ft
WRITER
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'92年新潟生まれ岡山育ち。大学卒業後神戸に5年住み、最近京都に越してきました。好きな高速道路は北陸道です。
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