笑の内閣『ただしヤクザを除く』
上の画像はフライヤーの表面。写っているのは出演者であり演出も担当する髭だるマン氏。ヤクザでない。役者である。
笑の内閣の演劇作品『ただしヤクザを除く』が、11月27日(水)からTHEATRE E9 KYOTOで上演される。
笑の内閣は現代における数々の社会問題を、コメディとして上演することで風刺してきた時事ネタ劇団。 今作は2016年に初演された、「すべての国民が生まれながら持っているはずの権利が、ヤクザであるために保障されていない街を舞台に展開する人権啓発コメディ」だ。
日本では憲法第14条の通り、すべての国民に基本的人権が保証されている。しかし、関東地方を襲った台風19号では、「ホームレスの避難所への避難拒否」という事態が起こり様々な意見が飛び交った。またホームレス以外にも、公然のうちに基本的人権の埒外に置かれている人々がいるのではないだろうか。在日韓国人・朝鮮人を含む在日外国人、セクシャルマイノリティや障害者、生活保護受給者、そしてヤクザ……今作は「ヤクザと人権」および「ヤクザと排除」について問題提起を行うことで、顕在化を続ける差別について考える一つのきっかけに繋がることを願って再演される。
さて、あなたはこの作品を見て「ヤクザがピザを買う権利はない」と思うだろうか?
ストーリー
大手宅配ピザチェーン・ピザマッチョ広島地区エリアマネージャーの住吉は、呉署の組織犯罪対策課刑事の稲川に呼び出され、常連客である工務店への配達を断るように要請される。その工務店は表向きはカタギの建設会社であるが、ヤクザのフロント企業。ヤクザであると知りながらピザを配達すると、広島県暴力団排除条例違反になる恐れがあったのだ。 そもそもヤクザだと知らなかったし、商売としてピザを届けているだけなのに、釈然としないながらも警察には逆らえず、店に向かった住吉。しかし、そこで彼が見たものはその工務店からの注文。しかも、今日はテイクアウト。今から断ろうにも 10 分後には、ヤクザが直接取りに来る。目の前で断るのは怖過ぎるけど、注文を受ければ条例違反。 売っても地獄、断っても地獄。果たして呉店の運命は…?
笑の内閣とは
2005 年に京都で旗揚げ。実寸のリングで本当にプロレスをする『プロレス芝居』をしていたが、体力の限界を感じて路線転換。
現実に起こっている「ギャグのような社会のおかしさ」をあざ笑い批評するのが特徴で、これまで「福島に修学旅行に行こう」「女性差別する女性」「芸能と契約」などといった様々な社会問題・時事ネタを取り上げたコメディ芝居を創っている。風営法でダンスが規制されている問題を扱った 2013 年の作品では、来場した現職国会議員から「法案改正の説得材料のために他の議員に見せたい」と招かれ、「審議中の法案の可否を巡る芝居を永田町で公演する」という憲政史上初の快挙を成し遂げるなど、政治面は特に強さを見せている。 2019 年 2 月、前代表が京都市議会議員選挙に挑戦し、髭だるマンに代表を交代することとなった。
公演 | 笑の内閣『ただしヤクザを除く』 |
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日時 | 2019年11月27日(水)~12月1日(日) |
会場 | THEATRE E9 KYOTO (〒601-8013 京都府京都市南区東九条南河原町9-1 ) |
出演 | 髭だるマン、和泉聡一郎(劇団道草)、熊谷みずほ、近藤珠理、杉田一起、田宮ヨシノリ(stereotype)、ファック ジャパン(劇団衛星) |
スタッフ | 脚本:高間響 |
料金 | ※税込み・全席自由席 ※未就学児同伴をご希望の方や、入場時に特別な配慮が必要な方は、予め笑の内閣までご連絡・ご相談ください。 ◎予約割について |
取扱 | ◆CoRich チケット!(インターネット予約) |
共催 | THEATER E9 KYOTO(京都公演) |
提携 | (有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場(東京公演) |
企画・製作・主催 | 笑の内閣 |
お問い合わせ | 笑の内閣 Twitter: @warainonaikaku |
WRITER
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92年生。「役者でない」という名で役者してます。ダンスやパフォーマンスも。言葉でも身体でも表現できる人間でありたいです。
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