EVENT

【開催中止】睡眠時間×來來尸來 共創企画『変身』

ART PR 2020.07.01 Written By 児玉 泰地

本イベントは新型コロナウイルスの影響で中止となりました。詳しい経緯は以下の画像または公式特設サイトを御覧ください。

2020年8月30日(日)に京都・三条のライト商會にて、京都の若手劇団、睡眠時間と來來尸來による共同公演『変身』が上演される。多くの解釈と議論がなされてきたフランツ・カフカの同名小説を、古風な木造ギャラリーで演劇として立ち上げるべく、2劇団が手を取り合った。

フライヤー画像

來來尸來は劇作家、演出家の出町平次が率いる劇団。身近な町からヨーロッパなどの外国、海中など、様々な場所を想起させる脚本を、俳優の動きと最小限の音響・照明効果を用いて劇場でない場で上演してきた。かたや睡眠時間は小原藍が主宰を務めるパフォーマンス集団。これまで京都市内の様々な劇場、イベントスペースで公演を行い、昨年度の京都学生演劇祭では3冠を獲得して全国学生演劇祭に進出した。そしてそこでも3冠を遂げた今注目の劇団の一つだ。「不器用でうまくいかない人を愛してゆきたい」というコンセプトを掲げ、細部まで行き届いた演出が好評を得ている。

 

会場であるライト商會では、來來尸來が001便「ログ」を上演しており、勝手知ったる場だとも言える。今回演出を務める小原には初めての会場だが、経験のある団体とともに作品を作れるのはとても心強いだろう。長年に渡り世界中の人々を惹きつけ、多くの舞台や映画が創作されてきた原作が、両団体の共創でどのように立体化されるのか、ぜひ期待してほしい。

あらすじ

 

「グレゴール・ザムザがなにか不可思議な夢から覚めると、寝床の中の自分が一匹の__に変わってしまっているのに気がついた。」
__に変わった青年外商員グレゴール。
起き上がる事すら出来ない身体。
時計は何度も鐘を打っている。
細長くて頼りない脚なのに、みんなは大騒ぎしている。
妹は心配してくれる。
心配してはくれるんだけど、どこか的外れだ。
母と父は嘆き悲しんで、生活を続けるために次の一手を打とうとしている。
グレゴールは変わってしまった身体を持て余して、どうにも途方に暮れている。
……意外と気に病んではいないようだが。
変われども変われどもなおも生きる身体の狂騒劇。
睡眠時間×來來尸來 共創企画「変身」

コメント

最初に、展望について口にしたのは誰だったのでしょうか。口約束ような会話が、気づけばしっかりと実現に向けて漕ぎ出している事を、大変嬉しく思います。似ているようで、全く違った二団体。彩りよく、かつ明瞭に、この「変身」をお渡しする為に、更に心強い仲間も引き入れて、私も、稽古場での日々を過ごしていこうと思います。
小原藍(睡眠時間)

どこにいるのかを考えてる内に、いつの間にか目的地に辿り着いていることが多々あります。知らない間に目的地に着くことはできても、目的地に居続けることは難しいなと感じます。2団体で共創すること。なんとなくでもおそらく作れますが、目的地に気づいて辿り着く為に話をしたいと思います。
出町平次(來來尸來)

日時

2020年8月30日 (日)

open 13:30 / start 14:00

open 16:30 / start 17:00

会場

ライト商會 2階ギャラリー

(京都府京都市中京区桜之町新京極通三条下る406-30)
アクセス:阪急電車「京都河原町」駅、京阪電車「三条」駅、地下鉄東西線「京都市役所前」駅より徒歩10分

原作

フランツ・カフカ『変身』

脚本

出町平次(來來尸來)

演出

小原藍(睡眠時間)

出演

杉田一起
イトヲ
悪玉
しき(來來尸來)
菅原陽樹

オープニング・ポエトリー

chori

スタッフ

舞台監督:蒼樹知之(劇団抜きにくい釘 / くろずこんび)
舞台美術:いのまちあーみ(來來尸來)
音響:出町平次(來來尸來)
照明:岩本拓也(劇団つちの娘)
制作:尾松美早都(睡眠時間)
宣伝美術:いのまちあーみ(來來尸來)
企画・プロデュース:しき(來來尸來)

料金

¥1,500〜¥3,000
※席種による。詳しくは公式サイトをご覧ください。

公演特設サイト・予約

http://lailai.main.jp/suiminshilai

主催

睡眠時間來來尸來

WRITER

RECENT POST

COLUMN
【Dig! Dug! Asia!】Vol.6 後編:ジャンルを融合させるパキスタンアーティストたち
COLUMN
【Dig! Dug! Asia!】Vol.6 前編:パキスタンの「文化の床」Coke Studio …
REVIEW
FNCTR – five
COLUMN
俺の人生、三種の神器 -児玉泰地 ③大和郡山 編-
REVIEW
谷澤ウッドストック – folknia
INTERVIEW
京都みなみ会館
COLUMN
俺の人生、三種の神器 -児玉泰地 ②役者でない 編-
COLUMN
俺の人生、三種の神器 -児玉泰地 ①靴屋のゴジラ 編-
REVIEW
谷澤ウッドストック – 無料の音楽

LATEST POSTS

COLUMN
【2024年11月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「現在の京都のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」「今」の京都の音楽シー…

REPORT
『京都音楽博覧会』を糧に、可視化された京都のサーキュラーエコノミー-資源が“くるり”プロジェクトレポート

思わぬものが‟くるり”と変わる。それがこのプロジェクトの面白さ …

INTERVIEW
あの頃、下北沢Zemでリトル・ウォルターを聴いていた ー武田信輝、永田純、岡地曙裕が語る、1975年のブルース

吾妻光良& The Swinging BoppersをはじめブレイクダウンやBO GUMBOS、ペン…

COLUMN
【2024年11月】今、東京のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「東京のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」京都、大阪の音楽シーンを追っ…

REPORT
これまでの軌跡をつなぎ、次なる序曲へ – 『京都音楽博覧会2024』Day2ライブレポート

晴天の霹靂とはこのことだろう。オープニングのアナウンスで『京都音博』の司会を務めるFM COCOLO…