角田俊也『風景と声』
京都〈外〉にて、角田俊也による最新展示作品『風景と声』が開催。角田俊也は、1964年・神奈川県生まれのアーティスト。音楽的関心というよりはむしろ「環境や空間をどのように観察し得るのか」という視点からフィールドレコーディング作品を手がけている。本展示は、2020年8月に東京〈Sprout Curation〉にて発表された同作品に、〈外〉での再展示にあたって若干の変更を加えたもの。来場者には本作品に準じた内容の未発表音源(CD-R)が配布される。
初日に行われたオープニングトークでは、ベトナムの金属楽器・ゴングの研究者でありフィールドレコーディング作品も手がける柳沢英輔を迎え、今作品に至るまでのフィールドレコーディング観の変遷についてのトークを展開し、展示期間中はアーカイブも配信している。聴覚でしか捉えようのない「風景」の観察を続けてきた角田が「声」に焦点を合わせた作品を発表するまでの経緯を聴くことができる貴重な機会を、ぜひ展示作品と併せて楽しんでほしい。
『風景と声』角田俊也
私は自分のまわりに響く環境音を聴きながら、これに対応するものが自分の中にあるだろうかと考えた。それはおそらく声だろう。とりわけ子音がそれにあたるのではないか。
会場の床に2つのスピーカーが向かい合わされて置かれている。片方のスピーカーからは瞬間的な環境音の断片が出力され、もう片方のスピーカーからは読み上げられた母音が出力される。環境音は子音の役割を果たし母音と合成され、日本語の50音の発音、つまり声に聴こえる。これはスピーカーの間に結ばれた像としての声である。
日時 | 2021年1月9日(土)~1月27日(水)15:00-20:00 |
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会場 | |
料金 | ¥500 |
お問い合わせ | 外 soto Mail: info@soto-kyoto.jp Tel: 090-7875-0018 |
注意事項 | ◎マスク着用でのご来場をお願いいたします。 |
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千葉出身、東京在住の天然パーマ。いなたい古着と辛すぎないカレーを求めてうろうろしています。旅先で本屋さんと喫茶店に入りがち。ごはんをおいしそうに食べます。
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