NEWS

4ピースインストバンド・tioの2年ぶり新作『AND』が6月に発売

MUSIC 2017.05.01 Written By 山田 克基

三重県四日市市発の4ピースインストゥルメンタルバンドtioが2年ぶりに待望の新作『AND』を6月7日にリリースする。

 

前作『1984』ではロボ宙とコラボし、好評だった彼ら。前作リリース時にも次回作でもコラボレーションの方向性も見出していた彼らだったが今回もまた注目のコラボレーション作品が完成した。今回ゲストに招いたのは昨年のフジロックで3会場出演という異例の出演を果たした金佑龍、2012年術の穴からデビューを飾り各作品話題を呼び、CM楽曲なども多数手がける女性ラッパー泉まくら、さらには、国内外のミュージシャンのリミックスも手掛けるトラックメイカー/スティールギター奏者beipanaが代表曲”sign”のリミックスを手掛ける。

 

もちろん、コラボレーションの楽曲だけではなく、彼ら自身の音楽も前作よりもパワーアップしている。2年間ライブで育ててきた彼らのパフォーマンスがいかんなく発揮された本作。キャッチーなだけではない、より洗練され、成熟したメロディーと世界観を広げストレートなビートを貫きつつも、バンドとしてのグルーブを重視したミッドテンポな楽曲たちが揃う。また、限定アナログ盤のみでのリリースとなっていた”NIGHT PARADE”も新たなバージョンで収録されている。

『toitoitoi』に収録されている元バージョンの”sign”

tioは三重県に在住のまま活動を続けている。四日市を生活の拠点としていて、4人は幼馴染で音楽以外の事では喧嘩もほとんどしないという仲の良さ。それがグルーヴとなって音となって様々なストーリーを展開させる。桑名市にはプライベートスタジオも持ち、常に自分たちの成長に妥協しない姿勢が今の活動に繋がっているのだろう。

 

tioの音楽はインストゥルメンタルだが、一つのバンドと思えないほど様々な様相を魅せてくれる。これはメロディメーカーが二人いる事と、それぞれにしっかりと役割分担があり、さらに全員の信頼からくるセッションのクォリティの高さに他ならない。そしてその中でもいつでも遊び心を忘れないのは、上に記したようにメンバー間の仲の良さがなせる技である。これが彼らの最大の武器であり、どんなバンドとも一線を画す最大の理由なのだ。

アーティスト写真は四日市のコンビナートをバックにしている

また、本作リリース後ツアーも決定している。良い作品が出来た時は良いツアーになるし、そのツアーで作品の中の楽曲はより洗練されていくものである。作品同様にツアーも非常に楽しみでならない。

 

京都には7月にやってくる。詳細はまだ出ていないが、きっと刺激的な夜になるだろう。tioの作る世界の1ページがあなたの世界の1ページとなれば、あなたの世界はまた彩りを変えていくだろう。CDのリリースとともに今後の活動にしっかりと注目したいアーティストである。

tio 『AND』 Release Tour

6/3 (土) 札幌 LIVE Surr
6/4 (日) 札幌 musica hall café
6/17 (土) 水戸 MINERVA
6/18 (日) 横浜 Grassroots
6/24 (土) 伊那 GRAMHOUSE
7/1 (土) 一宮 Re-TAiL
7/2 (日) 京都 Live House nano
8/5 (土) 熊本 NAVARO
8/6 (日) 福岡 brick
8/12 (土) 結城 奥順 
8/19 (土) 名古屋 JAMMIN’
8/20 (日) 東京 CITAN
and more……

tio 『AND』

 

発売日 : 2017.6.7(水)
販売価格 : 1,852 円+税
発売元 : bud music, inc. / SPACE SHOWER MUSIC
販売元 : SPACE SHOWER NETWORKS INC.
品番 : DQC-1570

 

収録曲 :
1. デパール
2. あかり feat. 泉まくら
3. theater
4. FRAIL
5. NIGHT PARADE (album ver.)
6. サマーヘイズ feat. 金 佑龍
7. ロンググッバイ
8. sign (beipana remix)]

tio

 

2008年、水谷真大(Gt/Pan)、新美耕介(AGt)、下田貢(Ba)、伊藤祐介(Dr)にて、三重県四日市で結成された4ピース・インストゥルメンタル・バンド。
これまでに4枚のアルバムをリリースし、ライブハウスはもちろん、カフェ、ストリート、野外フェスなど、様々なシチュエーションでライブを行っている。
昨年は初のアナログ盤としてTRI4THとのスプリット7インチをリリース、更に自主企画イベント『NUMBER』を立ち上げるなど精力的な活動を続け、2017年6月7日、2年振りとなる待望の新作『AND』をリリース。

www.t-i-o.jp

WRITER

RECENT POST

REPORT
Polarisと僕たちの共通項はいつだって自由に音楽を楽しめるという事だった
REPORT
【山田克基の見たボロフェスタ2016 / Day2】BiSH / チプルソ / 加藤隆生(ロボピッチ…
REPORT
【山田克基の見たボロフェスタ2016 / 夜露死苦】
REPORT
【山田克基の見たボロフェスタ2016 / Day1】BiS / 立川吉笑 / ときめき☆ジャンボジャ…
SPOT
KYOTO BREWING CO.

LATEST POSTS

COLUMN
【2024年4月】今、東京のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「東京のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」京都、大阪の音楽シーンを追っ…

COLUMN
【2024年4月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「現在の京都のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」「今」の京都の音楽シー…

REVIEW
「キテレツで王様になる」SuperBack『Pwave』のキュートなダンディズムに震撼せよ

2017年に結成、京都に現れた異形の二人組ニューウェーブ・ダンスバンドSuperBack。1st ア…

REPORT
台湾インディーバンド3組に聞く、オリジナリティの育み方『浮現祭 Emerge Fest 2024』レポート(後編)

2019年から台湾・台中市で開催され、今年5回目を迎えた『浮現祭 Emerge Fest』。本稿では…

REPORT
観音廟の真向かいで最先端のジャズを。音楽と台中の生活が肩を寄せ合う『浮現祭 Emerge Fest 2024』レポート(前編)

2019年から台湾・台中市で開催され、今年5回目を迎えた『浮現祭 Emerge Fest』。イベント…