映画『ウエスト・サイド物語』(午前十時の映画祭)
映画『ウエスト・サイド物語』が12月13日(金)~26日(木)まで、TOHOシネマズ 二条ほかで上映される。
特に素晴らしい傑作娯楽映画を選び、全国の映画館で1年間にわたって連続上映する『午前十時の映画祭』の一作。ニューヨークの下町を舞台に、不良グループ同士の抗争、その渦中で芽生える、トニーとマリア、グループの垣根を超えた許されない恋を描いたミュージカル大作。劇団四季が上演している舞台も有名だ。
現在、スティーヴン・スピルバーグが監督を手掛けるリメイク版が製作されている。ファーストルックも公開された。
中央で手を繋いでいるのが、主役のトニーとマリア。映画『ベイビー・ドライバー』や『クリミナル・タウン』に出演したアンセル・エルゴートがトニーを演じる。マリア役として抜擢されたのは、3万人のオーディションから選ばれたレイチェル・ゼグラー。以前からYouTubeやSNSで名曲のカバーを歌う動画を公開している。映画やテレビドラマなどへの出演経験はないものの、下の動画を見るだけでも歌唱力は素晴らしい。ミュージカル映画である本作でも、その歌声を発揮してくれるだろう。
リメイク版が公開される前のこのタイミングで、ぜひオリジナル版を観に行ってもらいたい。
オリジナル版で私が印象的なのは、高架下での決闘のシーンだ。真新しく、鮮やかな朱色に塗装された高速道路の下、灰色の汚れた空き地に集まる不良グループの若者たち。経済的な成長から取り残された彼らが、仲間との馬鹿騒ぎや敵対するグループとの喧嘩にしか日々の楽しさを見いだせないことを示唆しているように思えた。鮮烈な赤と汚れたグレーのコントラストも、高架がのしかかるように覆いかぶさる構図もとてもうつくしい。映画館という暗闇でこそ、その美しさに圧倒されることだろう。
タイトル | ウエスト・サイド物語 |
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上映期間 | 2019年12月13日(金)~26日(木) 毎朝午前10時より上映 |
上映館 | TOHOシネマズ 二条 |
料金 | 1作品につき、一般 ¥1,100 / 学生 ¥500(税込み)
※特別興行につき、各種サービス・割引なし。 |
上映館など詳細 |
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92年生。「役者でない」という名で役者してます。ダンスやパフォーマンスも。言葉でも身体でも表現できる人間でありたいです。
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