EVENT

my letter ONE MAN SHOW

MUSIC 2018.02.22 Written By キャシー

2007年に結成しついに10年を越えるキャリアとなったUSインディー育ちのアート・パンク・バンドmy letterが、初のワンマンライブを開催する。

 

my letterは立命館大学の軽音楽部にて結成された京都発のバンドだ。だが現在メンバーは誰一人として京都には住んでおらず、Gt./Vo.キヌガサは大阪、Ba.おざわは富山、Gt.まつもとは福井とそれぞれバラバラの土地に生活している。彼らは就職・転勤・結婚など数多のバンドが直面するであろうターニングポイントをものともせず、マイペースながらも着実に歩みを進めてきた。昨年「働きながら音楽活動をする」というトークイベントが催されバンド界隈において大きな話題となったが、my letterもまたそのスタンスを体現する好例であろう。距離を越え、もちろん幾つかの苦難も越えできたであろう彼らがキャリア初のワンマンライブの舞台に選んだのは、他でもない京都。それも、思い出と思い入れが詰まりに詰まった二条nanoである。

Gt./Vo. キヌガサ、Ba. おざわ、Gt. まつもと

昨年の4月に2ndアルバム『僕のミュージックマシーン』をリリースして以来、ゆるやかなペースでリリースツアーを行い全国を回ってきたmy letter。そしてそれもいよいよ佳境だ。今回のワンマンライブでは、2ndアルバムに限らず1stアルバムや7インチレコードなど過去の音源からも新旧織り交ぜての演奏となる。京都でかねてから彼らのライブを見てきたお客さんたちにとっては、久しぶりに鳴らされる懐かしい曲に胸をくすぐられることもあるはずだ。

 

またサポートミュージシャンとして、Gt./Key.にイシダユウキ(Ribet towns)、Dr.には河野巧(e;in)、三ノ宮弘恵(LOW-PASS)、キャシー(ex.my letter)のなんと3人を迎えての演奏となる。それぞれキャラクターの違うドラマーが叩くことで、ワンマンライブでありながらも多彩なパフォーマンスを堪能できるに違いない。きっとこの先またとないスペシャルな一日になるだろう。

my letter - エスケープ / Escape

だが、この日のスペシャルはこれだけでは終わらない。来場者には特典として、初音源化となる新曲入りのカセットテープをプレゼントするというのだ。こちらに収録されるのは“夢のなか”“サイケデリックが呼んでいる”の2曲。それぞれ曲調は大きく異なるが、my letterがmy letterたるシンプルなリズムや、絡み合うリフの耳に残る心地よさはどちらも健在。既にライブでは演奏され好評を得ているこの2曲を、ぜひとも会場で真っ先に手に入れて欲しい。

2ndアルバム『僕のミュージックマシーン』をお聴きの方ならご存知かと思うが、このアルバムの最後に収録されている曲のタイトルは“スイート・ホーム・キョート”である。そう、そんな彼らが京都で初ワンマンライブだなんて、もうこの上ない完璧な展開ではないか。何を隠そう、これを書いている筆者が誰よりも楽しみにしているこのイベント、あなたもきっと行きたくなる。では当日、会場で会おう。

日時

2018年3月3日(土)

open 18:30 / start 19:00

場所

Live House nano

料金

adv. 2,500 / door 3,000 (+1drink)

WRITER

RECENT POST

COLUMN
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』徹底討論。マグナム本田×ナードマグネット須田によるスタ…
INTERVIEW
【実は知らないお仕事図鑑 P3:猟師・アクセサリー作家】deer bone hai / 岡本梨奈
INTERVIEW
Live House nano店長:土龍 × Fireloop店長:足立 対談- ライブハウスの店長…
REPORT
Superfriends presents 『LATE GREATS』京都編
INTERVIEW
【ベランダ】好きで好きでたまらない!スーパーノアは俺に語らせて!3rd mini album『素晴ら…
INTERVIEW
キツネの嫁入りGt./Vo.マドナシ×音楽ライター岡村詩野に聞く – 京都のインディーシ…
REPORT
【キャシーの見たボロフェスタ2017 / 番外編】ボロフェスタを支えるスタッフたち
REPORT
【キャシーの見たボロフェスタ2017 / Day3】~駆け抜けろ最終日!編~
INTERVIEW
LIVE HOUSE DEWEY
INTERVIEW
CLUB METRO
INTERVIEW
【実は知らないお仕事図鑑】P1:ディストロ 植野秀章(HOLIDAY! RECORDS)
SPOT
アジトオブスクラップ京都

LATEST POSTS

INTERVIEW
黒沼英之がEP『Lonely together』で描いた、寂しさの本質。旧友・小橋陽介のアトリエにて

10年間の音楽活動休止を経て、復帰後初のEP『Lonely together』を11月26日(水)に…

REVIEW
曖昧さを受け入れながら考え続けることのすゝめ – 櫻木勇人『余白』

曖昧さを受け入れながら考え続けることのすゝめ 曖…

COLUMN
【2025年11月】今、西日本のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「各地域のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」このコラムでは、西日本エリ…

REPORT
ボロフェスタ2025 Day3(11/3) – 街の底に流れるドン・キホーテの精神

「私たちがいつでも帰れる居場所」。昨年の『ボロフェスタ2024』のライブレポートでそう書いた。これは…

REPORT
ボロフェスタ2025 Day2(11/2) – 音楽と生きていく。孤独が解けたこの場所で

2025年11月1日(土)から3日間にわたり『ボロフェスタ2025』が開催された。今年は、『ナノボロ…