EVENT

ANTIBODIES Collective × SFFW『CORPO SURREAL』

ART PR 2020.02.21 Written By 児玉 泰地

日本・デンマーク共同制作ANTIBODIES Collective × SFFW『CORPO SURREAL(コーポ・シューレアル)』が、2月23日(日)、2月24日(月・祝)に東京スパイラルホール、2月28日(金)、29日(土)にロームシアター京都ノースホールにて上演される。

 

ANTIBODIES Collectiveは、パフォーマンス・アートの社会文化的な存在価値を探究するために、ダンサー東野祥子と現代音楽家カジワラトシオによって設立された、アーティストと専門家の非営利組織。様々な鍛錬や境界がダイナミックに関わり合うコラボレーション作品を展開している。

 

今回の新作『CORPO SURREAL』では東野祥子とカジワラトシオが、デンマークで今最も注目を浴びるネオ・パペットリーカンパニーSEW FLUNK FURY WIT(ソウ フランク フゥリィ ウィット)との初コラボレーションに挑戦する。

 

テーマは「ダンス x 異形の人形たちが シュールで詩的な世界に誘うダークファンタジー」だ。劇中音楽としてメキシコの作曲家マルコフ・コロナとカジワラトシオが共作したオペラが、アイスランドのオペラ歌手イザベラ・レイフドッティアのクリスタルヴォイスで歌われる。また人形師スベンド・E・クリステンセンと東野祥子によって操られる人形たちは、空虚な目とグロテスクな容貌をしている。それは「のぞみ通りの容貌に変わり続けたい」という現代人の欲望の成れの果てを表しているようだ。その非現実の身体を表す人形たちと、現実の身体であるダンサーが、この音楽劇で何を見せてくれるのかが見どころとなるだろう。

 

4月にはエジプトのカイロ、5月にはアンデルセンの生まれ故郷でもある、デンマーク オデンセでの公演も予定されている本作を、ぜひいち早く、ANTIBODIES Collectiveの活動拠点である京都で目の当たりにしてほしい。

 

新作『CORPO SURREAL』について 作家ノート 

 

by  Svend E. Kristensen

 

『CORPO SURREAL(コーポ シューレアル)』は、グロテスクでユーモラスな7体の等身大の人形とダンスが、観客を不可思議な夢の世界に誘うハイパーシュールな音楽劇です。舞踊家東野祥子とSew Flunk Fury Witのユニークな技術の融合、そしてメキシコのサウンドアーティスト・作曲家Murcofとカジワラトシオによる現代オペラの共作。光り輝くような歌声のソプラノ歌⼿Nina Sveistrupによって物語は紡がれていきます。

 

私たちの体を夢の世界に変換し拡張したとき、人間はどうなるでしょうか?

 

CORPO SURREAL の発想の源は、人間であることの意味とは何かという疑問への探求です。 この作品を通して、身体性やジェンダー、セクシュアリティ、文化的に固定された役割として理解されている自身のアイデンテティから自己を解放する出口を模索します。

 

デジタル世界の自由なリアリティに浮遊する現象は、私たちのアイデンテティという考えにどのように影響するのでしょうか?

 

古い神話やおとぎ話は、自分自身を見つけることでした。しかし ポストモダニティの道のりでは、個人はすべての文化的枠組みと生物学的リンクから完全な自由を求めています。現代の広範する整形手術を通じて改造される身体や変容の誘惑。 新しい神話はあなた自身になることではなく、終わりも無いのです。それはむしろ、豊かな想像力を通してなされる継続的な変容です。自由への脱出にも見える、ハイパーシュールで終わりの無いおとぎ話なのです。

 

存在の境界を押し広げる願望から、人形は繊細で壊れやすく、恐怖や喪失感、怒りで炎症を起こしているといった夢想のキャラクターを体現しています。超現実的な生き物である彼らは、現実とハイパーシュールとの軋轢で湾曲し奇形となり、ねじれて不可思議な仮想の夢の状態を表現します。人間が突然変異したような怪物的な人形たちは、人形師スヴェンドとダンサー東野祥子によって操られ、詩的でダンサブルな宇宙の中で、ディスプレイと現実、ジェンダー、身体、自然と操作、静止と動き、生と死の間で揺れ動きます。それは主題と哲学の出発点としてのハイパーシュルレアリスムです。

 

人形たちはこの作品の中で、グロテスクでユーモラス、遊び心のある新しい身体と新しい声に挑戦します。彼らの動きの基礎は、ダンサーと同じように呼吸に依存しています。呼吸は両者の共通言語です。ダンスと人形の動き、この2つの強く輪郭を描いた表現は並行して実行され、相互に呼応して新しい創造の方法や動きのパターンを発見します。

公演

ANTIBODIES Collective × SFFW『CORPO SURREAL(コーポ・シューレアル)』

キャスト・スタッフ

人形製作・パフォーマンス:スベンド・E・クリステンセンSvend E.Kristensen(デンマーク)

ダンス・振付:東野祥子 (日本)

歌手 : イザベラ・レイフドッティアIsabella Leifsdottir (アイスランド)

演出:ジェスパー・ぺダーソンJesper Pedersen (デンマーク)

音楽:マルコフ・フェルナンドMurcof aka Fernando (メキシコ)、カジワラトシオ Toshio Kajiwara (日本)

脚本・歌詞:ニール・フリオ Neill C.Furio (アメリカ)

美術:ジョアン・コルクジャー Johan Kolkjar (デンマーク)

照明:アルナー・インゲヴァ―ソン Arnar Ingvarsson  ( アイスランド)

音響:アンドレアス・ハルド・オクセンヴァドAndreas Hald Oxenvad (デンマーク)

日本側舞台監督:夏目雅也

日本側照明コーデネイト:森下泰(ライトシップ)

宣伝美術:井原靖章(IHARA YASUAKI DESIGN)

主催

ANTIBODIES Collective

Sew Flunk Fury Wit 

企画・制作

NPO 法人魁文舎(花光潤子)

後援

デンマーク大使館

助成

文化庁文化芸術振興費補助金(国際芸術支援事業) / 独立行政法人日本芸術文化振興会 / 国際交流基金

お問合わせ

魁文舎 [KAIBUNSHA] 

MAIL info@kaibunsha.net
TEL 03-3275-0220 / MOBILE 090-4222-9798

特設サイト

https://kaibunsha.wixsite.com/corposurreal

日時

2月23日(日)OPEN 18:30 / START 19:00
2月24日(月・祝)OPEN 12:30 / START 13:00
17:30開場 / START 18:00

会場

スパイラルホール(スパイラル3F)

GoogleMap

地下鉄表参道下車B1、B3 出口すぐ)

TEL  03-3498-1171

料金

一般 前売3,800円 当日4,000円
ユース(25歳以下) 前売2,800円 当日3,000円

※ANTIBO・魁文舎のみ取扱い
※全席自由

チケット取扱い

イープラス
(スマートフォン / PC / Famiポート)

 

Confetti (カンフェティ)

 

MINA-TO(スパイラル1F)

 

ANTIBO 

 

NPO法人魁文舎[KAIBUNSHA]

TEL 03-3275-0220

MAIL info@kaibunsha.net

会場協力

ワコールアートセンター

日時

2月28日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
2月29日(土)OPEN 13:30 / START 14:00

会場

ロームシアター京都 ノースホール

GoogleMap

地下鉄東西線東山駅(2番出口)から徒歩8分

TEL 075-771-6051

料金

一般 前売3,500円 当日3,800円

 

康本雅子ダンス公演と2作品共通チケット6,300円

※ロームシアターのみ取扱い

 

ユース(25歳以下) 前売2,500円 当日2,800円

※ロームシアターのみ取扱い

 

※全席自由

チケット取扱い

京都コンサートホール チケットカウンターTEL.075-711-3231
窓口・電話とも10:00~17:00 / 第1・3月曜日休館

※休日の場合は翌日

 

ロームシアター京都 オンラインチケット【24時間購入可】
※要事前登録(無料)

(English page available)

 

ロームシアター京都 チケットカウンター

TEL.075-711-6051
窓口・電話とも10:00~19:00 / 年中無休

※臨時休館日を除く

 

イープラス(スマートフォン / PC / Famiポート)

 

Confetti (カンフェティ)

 

ANTIBO

MAIL ticket@antibo.org

 

NPO法人魁文舎(KAIBUNSHA)

TEL 03-3275-0220

MAIL info@kaibunsha.net

共催

ロームシアター京都

(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)

Katapult Teater City of Aarhus (premier)

2月4日~7日

https://katapult.dk/kalender/2019/2020/corpo-surreal/

The Royal Theater

2月12日~16日
https://kglteater.dk/en/whats-on/sason-20192020/guest-performances/corpo-surreal/

Teater Momentum

5月24日~30日
http://www.teatermomentum.dk/event/corpo-surreal/

WRITER

RECENT POST

COLUMN
【Dig! Dug! Asia!】Vol.6 後編:ジャンルを融合させるパキスタンアーティストたち
COLUMN
【Dig! Dug! Asia!】Vol.6 前編:パキスタンの「文化の床」Coke Studio …
REVIEW
FNCTR – five
COLUMN
俺の人生、三種の神器 -児玉泰地 ③大和郡山 編-
REVIEW
谷澤ウッドストック – folknia
INTERVIEW
京都みなみ会館
COLUMN
俺の人生、三種の神器 -児玉泰地 ②役者でない 編-
COLUMN
俺の人生、三種の神器 -児玉泰地 ①靴屋のゴジラ 編-
REVIEW
谷澤ウッドストック – 無料の音楽

LATEST POSTS

COLUMN
【2024年4月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「大阪のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」「今」の京都の音楽シーンを追…

REVIEW
aieum『sangatsu』―絶えず姿形を変え動き続ける、その音の正体は果たして

沖縄出身の4人組バンド、aieumが初となるEP『sangatsu』を2024年3月20日にリリース…

INTERVIEW
新たな名曲がベランダを繋ぎとめた。 新作『Spirit』に至る6年間の紆余曲折を辿る

京都で結成されたバンド、ベランダが3rdアルバム『Spirit』を2024年4月17日にリリースした…

COLUMN
【2024年4月】今、東京のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「東京のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」京都、大阪の音楽シーンを追っ…

COLUMN
【2024年4月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「現在の京都のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」「今」の京都の音楽シー…