EVENT

平民金子展「ごろごろ、神戸。」もうひとつの世界

PHOTOGRAPH BOOKS 2019.03.03 Written By 吉田 紗柚季

スマスイ(須磨海浜水族園)、モトコー(元町高架通商店街)、新開地、稲荷市場に湊川商店街……。アーバンなイメージに埋もれがちな神戸のさまざまな側面を、アナーキーかつ下町愛にあふれた文と写真で切りとる神戸市広報課ページのエッセイ連載『ごろごろ、神戸3』。その書き手である平民金子の個展が、塩屋・784JUNCTION CAFEの2階ギャラリーにて開催される。

 

かつてはてなダイアリーのブロガーとして知られた平民が、稲荷市場の佇まいに惹かれて神戸に越してきたのは2015年ごろだという。同時期に生まれた子供を連れ、父親の視点から変わりゆく町の悲喜こもごもを記録してきた同連載は、SUUMO掲載の初回も含めれば今年で3年目。昨年にはスポーツ新聞をかたどったタブロイド版も刊行され、日本屈指の“無頼派広報ブログ”として市内外で人気を博している。

今回展示されるのは、平民がこれまで神戸で撮り続けてきた、連載でもおなじみの町並みや食べ物を収めた写真の数々。それらを安価な印刷でできる限り大量に展示するとのことで、彼なりの神戸という町のありようが過去類を見ないリアリティを持って迫る場所になるだろう。元町の1003(センサン)や大阪・此花シカクなどいくつかの店舗で、平民の写真をA3サイズで配したフライヤー(全20種)が設置されているのでぜひ手にとってみてほしい。

 

さらに、会場では全文書き下ろしの限定ZINE『ごろごろ、神戸(B面)』が発売予定。カフェ1階の図書ルームでは1003のセレクトによる「食の本棚」も展開される。4月6日には神戸在住のロック漫筆家・安田謙一と平民によるトークイベントも開催されるが、こちらはすでに満席となっているとのこと。

日時

2019年4月1日(月)〜 4月30日(火・祝)

時間:9:00-18:00

定休日:日曜

場所

784JUNCTION CAFE

兵庫県神戸市垂水区塩屋町9-14-7

(JR塩屋駅、山陽塩屋駅より徒歩13分)

入場料

無料

備考
  • 同時開催 神戸元町1003「食の本棚」
  • 会場限定ZINE『ごろごろ、神戸。(B面)』の販売あり
  • スペシャルトークイベント 平民金子×安田謙一
    4月6日(土)15:00〜 ¥1000+1drink
    ※予約多数につき満席
関連リンク

平民金子「ごろごろ、神戸3」をどこかで連載中(@heimin)さん | Twitter

平民新聞

WRITER

RECENT POST

COLUMN
死を想い生を見つめる、残された者たちのポップソング|テーマで読み解く現代の歌詞
INTERVIEW
バンドでも1人でも、パレードみたいに楽しくしたい! ― さとうもか、加速する活動の手ごたえを語る
REPORT
『御影ロマンス』ライブレポート
INTERVIEW
sa/wa 改め Sawa Angstromが語る、エレクトロニック・ミュージックの楽しさと海外ツア…
REPORT
中村佳穂 2nd album「AINOU」release party 京都編
INTERVIEW
つくる歓び、あたらしい野心 – 中村佳穂 2nd Album『AINOU』リリースインタ…
REPORT
【吉田紗柚季の見たボロフェスタ2018 / Day3】Special Favorite Music …
REPORT
【吉田紗柚季の見たボロフェスタ2018 / Day2】The Chorizo Vibes / CAS…
REVIEW
千紗子と純太 – 千紗子と純太と君
REPORT
ナノボロフェスタ 2018 ライブレポート
REVIEW
少年ナイフ – Brand New Knife
REVIEW
Welcome Interstate Managers – Fountains Of W…
REVIEW
Wanderlust – Little Big Town

LATEST POSTS

COLUMN
【2024年11月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「現在の京都のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」「今」の京都の音楽シー…

REPORT
『京都音楽博覧会』を糧に、可視化された京都のサーキュラーエコノミー-資源が“くるり”プロジェクトレポート

思わぬものが‟くるり”と変わる。それがこのプロジェクトの面白さ …

INTERVIEW
あの頃、下北沢Zemでリトル・ウォルターを聴いていた ー武田信輝、永田純、岡地曙裕が語る、1975年のブルース

吾妻光良& The Swinging BoppersをはじめブレイクダウンやBO GUMBOS、ペン…

COLUMN
【2024年11月】今、東京のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「東京のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」京都、大阪の音楽シーンを追っ…

REPORT
これまでの軌跡をつなぎ、次なる序曲へ – 『京都音楽博覧会2024』Day2ライブレポート

晴天の霹靂とはこのことだろう。オープニングのアナウンスで『京都音博』の司会を務めるFM COCOLO…