【オンライン上演】エイチエムピー・シアターカンパニー『ブカブカジョーシブカジョーシ』
大阪を拠点に活動するエイチエムピー・シアターカンパニーは、インターネット上につくった仮想劇場にて演劇作品『ブカブカジョーシブカジョーシ』を上演する。本公演は5月22日(金)~24日(日)に、大阪・東心斎橋にある小劇場ウイングフィールドにて公演を行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い劇場での上演に替わる方法を模索したものだ。
劇場という演者と観客が集まることで成り立つ表現の場は、現在最も苦境に立たされている場所のひとつだ。そんな状況の中でも決してつくることを止めず、今出来る方法の全てを尽くして行われる表現者の活動。俳優・スタッフがリモート・クリエイションを重ね、上演当日も俳優とスタッフそれぞれが離れた場所に立つという、新しい表現を私たちは目撃することになる。
わたしたち、エイチエムピー・シアターカンパニーは5月22日~24日までウイングフィールドにて公演を予定していました。しかし、新型コロナウイルスに感染する危険や他人に感染させる不安があるなかで、観客の皆さまや出演者、スタッフ、劇場関係者がウイングフィールドに集まることは難しいと判断しました。
そう判断しましたが、わたしたちは上演を諦めることができませんでした。そこで、この状況のなかでも「演劇」をつくることができないか、たくさん話し合い、俳優、スタッフと様々な方法を試しました。その結果、インターネット上に稽古場を設けて、俳優、スタッフとリモート・クリエイションを重ね、演劇作品『ブカブカジョーシブカジョーシ』(大竹野正典作)を同じくインターネット上につくった「仮想劇場」で上演することにしました。
この作品は、俳優、スタッフが、インターネット上の稽古場という密閉された場所に、密集して、密接につくった演劇です。ポーズを多用するエイチエムピー・シアターカンパニー独自の演技法を活かすため、特に俳優たちは長時間の稽古を行いました。
作品はこの環境のなかで表現をいかに続けていくかを自分たちなりに考えて創作したものです。ぜひ多くの方にご覧頂きたいと思います。
エイチエムピー・シアターカンパニー
代表 森田祐利栄
『ブカブカジョーシブカジョーシ』の上演にむけて
人が集まること、人と人が接することは、わたしたちが暮らす社会にとってとても大切です。感染を防止するためと理解していますが、それが一時でも失われていることが本当に悔しくてたまりません。
わたしは「演劇」を、俳優、スタッフ、観客が同じ時間、同じ場所に集まり、人の営みや社会を表現することだと考えています。集まることや接することの大切さをみなさんと一緒に再確認するため、そしてみなさんに楽しんで頂くため、この状況下でもなんとか「演劇」をつくることができないかを俳優やスタッフと共に考え、みなさんが居る場所を観客席として、「仮想劇場」で大竹野正典作『ブカブカジョーシブカジョーシ』を発表することになりました。
仮想劇場に現れるのは、現実の劇場と同じように、わたしたちが暮らす社会を写した虚構の世界です。そして俳優たちはその世界のなかで生きる「影法師」です。今回の作品も大竹野さんが描いた美しく、悲しい物語を影法師たちが表現しています。
最後になりますが、この作品は現実の劇場で上演することを前提につくりました。一日も早く、それが実現することを願っています。
演出 笠井友仁
様々な表現者たちが、この状況下で表現について思い巡らせ、模索している昨今。その選択肢のひとつである「仮想劇場」での表現を、ぜひとも見届けたい。
日時 | 2020年5月22日(金)~24日(日) 各日 20:00開演 |
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会場 | 仮想劇場ウイングフィールド(仮称) ※オンライン上演のため自宅での鑑賞。 |
視聴方法 | Vimeoにて配信
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料金 | 一般:¥2,500
※応援チケット(寄付)、お気持ちチケットは観劇後の支払も可能 |
チケット | 劇団窓口 Web:https://www.quartet-online.net/ticket/bukabuka |
脚本 | 大竹野正典(くじら企画) |
演出 | 笠井友仁 |
出演 | 髙安美帆 / 森田祐利栄 / 水谷有希 / ナカメキョウコ / 原由恵 |
スタッフ | 演出助手:米沢千草、高安美帆 / 舞台美術:笠井友仁 / 映像:サカイヒロト / 音楽:吉岡壱造 / 舞台監督:塚本修 / 照明:吉田一弥 / 音響:宮田充規 / 制作:前田瑠佳 |
提携 | |
企画・製作 | エイチエムピー・シアターカンパニー |
主催 | 一般社団法人HMP |
WRITER
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滋賀生まれ。西日本と韓国のインディーズ音楽を好んで追う。文章を書くことは世界をよく知り深く愛するための営みです。夏はジンジャーエール、冬はマサラチャイを嗜む下戸。セカンド俗名は“家ガール“。
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