チョコレートドーナツ
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重くなった気持ちを引きずる感覚を覚えていますか。そう、映画『チョコレートドーナツ』を見てしまったその直後の感覚です。
京都シネマにて2014年の映画『チョコレートドーナッツ』が再び上映されてます。期間は10月26日(金)まで。
舞台は1979年のカルフォニア。同性愛者の2人の青年が世間にゲイであることを隠しながら、ダウン症の少年マルコの身元を引き取る。3人の疑似的な家族関係は非常に豊かで幸せなものだったが、それも長くは続かず……
アメリカ本国での公開は2012年。日本での上映は少し遅れて2014年。話のフォーカスをLGBTに絞ってみましょう。いわずもがな日本では同性婚が認められておらず、15年にようやく渋谷区でパートナーシップ制度が開始した程度です。舞台となったカルフォルニアでも12年の当時は同性婚が禁止されていました。一度は同性婚が認められていましたが、住民投票により憲法が修正されそれが覆されてしまったのです。同性婚が再びカルフォルニアで認められるようになったのは翌年13年6月のこと。そんな中で上映された『チョコレートドーナツ』は世間に大きな風穴を空けました。
法整備はもとより、新潮45の騒動でも一部の人々の差別的な意識が浮き彫りになりました。問題が可視化される程度には世の中は良くなってきたと解釈することだって可能ですが、まだまだ世の中はより良くなる余白を大いに残しているようです。
そんな昨今、改めて『チョコレートドーナツ』を見て僕らは何を感じ、考えるのでしょうか。人間とは何か?愛とは?2018年の今鑑賞することで、自分と社会を改めて問い直す映画になりそうです。
場所 | 京都シネマ |
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時間 | 6日ー12日 10:00~ 13日ー19日 16:05~ 20日ー26日 20:05~ |
WRITER
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95年生。映画ライター。最近大人になって手土産をおぼえました。
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「フラスコ飯店」というwebの店長をしています。