EVENT

HighSchool JAPAN TOUR 2024

MUSIC 2024.01.31 Written By ivy

オーストラリア・メルボルン出身でロンドンを拠点に活動する3人組ニューウェイヴ / インディーポップバンド、HighSchoolが初来日公演を行う。2024年3月6日(土)に心斎橋〈OSAKA CONPASS〉、3月7日(木)に表参道〈Wall&Wall〉の2公演。国内外のインディーミュージックアーティストを取り扱うWEBメディア『ORM』の企画により開催される。

 

2021年11月1日にリリースされたデビューEP『Forever at Last』の限定アナログ盤は40分で完売し、翌年には〈NME〉の『Essential Emerging Artists 2022』にも選出されているHighSchool。2023年には最新シングル“August 19”をリリースすると共に、名門レーベル《PIAS》への移籍を発表した。ニューウェイヴやポストパンク、エレクトロニカ、インディーポップなど様々な音楽のエッセンスを感じさせつつも、スタイリッシュでダンサナブルに仕上げた楽曲で一部のインディーミュージックリスナーから注目を集めている。

最新シングル“August 19”のMV

BauhausやSister Of Mercyらが在籍していた80年代の《4AD》を思わせる仄暗い耽美でゴシックな世界観が印象的な彼ら。その一方で、80年代のバンドに感じた大仰さ、おどろおどろしさや底なしのダークさというよりは、むしろ切なさや瑞々しさすら感じるポップネスが光る。繊細でどこかあどけなさを残した歌声は、BauhausのPeter Murphyの野太く官能的な声よりも、The SmithのMorriseyを思わせ、ネオアコースティック系のバンドからの影響も垣間見える。

 

先述のEP『Forever at Last』に収録された1曲“De Facto”では、ノスタルジックでシュールなMVやアナログシンセを多用したニューウェイヴサウンドが前面に押し出されながらも、哀愁漂うコーラスワークと甘酸っぱいメロディラインが単なるリバイバルに収まらない普遍性を証明している。

昨今のドリームポップやベッドルームポップへのダークな再解釈ともとれる内向きな世界観は、これまで同系統の音楽に触れてこなかったリスナーの感性にも刺さる可能性をもっており、今後さらなる飛躍が期待される注目株だ。待望となる日本初の生パフォーマンスをぜひともこの機会に目撃したい。

OSAKA

日時

2024年3月6日(水)
open 18:30 / start 19:30(予定)

会場

OSAKA CONPASS

料金

¥4,500

チケット

https://zaiko.io/event/361981

TOKYO

日時

2024年3月7日(木)

open 18:30 / start 19:30(予定)

会場

Wall&Wall

料金

¥4,500 

チケット

https://zaiko.io/event/362045

Apple Musicはこちら

HighSchool

 

 

オーストラリア / メルボルンで結成、現在はロンドンに拠点を置く3人組バンド。ポストパンク、ニューウェーブ、エレクトロニカが融合した耽美でゴシック調なデビューシングル“New York, Paris, and London”はインディーロックファンの間で瞬く間に話題となる。『Forever at Last』はデビューEPながら『NME』で星4つの高評価を獲得し、限定盤レコードはわずか40分で完売。2022年、UKインディーシーンの震源地でもあるダン・キャリー(Fontaines D.C.やWet Leg、Squidのプロデューサー)主宰のレーベル《Speedy Wunderground》からシングルをリリースし、最先端の音楽シーンで存在感を強め、2023年には新曲「August 19」のリリースと共に名門《PIAS》への移籍を発表した。

 

Instagram:@_highschool._

WRITER

RECENT POST

REVIEW
aieum『sangatsu』―絶えず姿形を変え動き続ける、その音の正体は果たして
INTERVIEW
2024年台湾音楽シーンを揺らす、ローカルフェスとその原動力―『浮現祭 Emerge Fest』主催…
REVIEW
Forbear『8songs』―歪な自己内省の衝突音が、荒々しくもメランコリックに響き渡る
REVIEW
Sugar House『Sugar House』―寒空の下、まっすぐに前を向く音が鳴る
REPORT
パブが育むイーストロンドンのナイトカルチャー、ビール片手にインディーロックで酔う週末を
REVIEW
HOME『HOME EP』―低温多湿な沖縄産・世界基準のポップミュージック
REVIEW
Maya Bridget『That Girl / White Lies』―無数の音楽体験が持つきらめ…
REPORT
アジアからの未知なる音楽にリスナーは何を求めているのか-BiKN shibuya 2023 クロスレ…
INTERVIEW
高円寺のカフェSUB STOREで触れる、インドネシアの音楽と暮らし
REPORT
研ぎ澄まされた美意識が寄り添うものとは―『Lillies and Remains Japan Tou…
REPORT
刺激中毒なインディーミュージックギークヘ捧ぐ、狂気の一夜『pandagolff 4th album …
REVIEW
J.COLUMBUS & MASS-HOLE『On The Groove, In The …
REPORT
「聴いたことがない曲」に熱狂する、新たな音楽を目撃する場所―『BIRTH vol.9』ライブレポート
INTERVIEW
ちょっと不便な待ち合わせ場所〈Goofy Coffee Club〉から動き出した、東東京のユースカル…
REPORT
突然、平穏な日々に現れた非日常体験としての「オルタナ」 -『Fine, Great 1st EP “…
REPORT
「外向きの自己内省」それは、音楽を通して己を肯定するセラピー-『“Tough Love Therap…
REVIEW
郷愁の歌声が中毒性抜群な、インドネシア産ポストパンク – Bedchamber『Capa…
INTERVIEW
【Playgrounds Vol.2】「買い付けをしない古着屋」〈シャオ・そなちね〉が足を止めた人に…
REVIEW
Lillies And Remains『Superior』- 孤高のバンドが9年の歳月を経て到達した…
REVIEW
SAGOSAID『Tough Love Therapy』- ヒリヒリとじんわりと痛むのは、きっとその…
REVIEW
pandagolff『IT’S NOT FOOD!!』- 言葉も、音も、声も、すべてを噛…
REPORT
国境、ジャンルを超えた、音楽のピュアな熱量が交錯する祝宴 -『Sobs Japan Tour 202…
INTERVIEW
【Playgrounds Vol.1】3代続く老舗スポーツ用品店〈FUJIKURA SPORTS〉が…

LATEST POSTS

COLUMN
【2024年4月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「大阪のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」「今」の京都の音楽シーンを追…

REVIEW
aieum『sangatsu』―絶えず姿形を変え動き続ける、その音の正体は果たして

沖縄出身の4人組バンド、aieumが初となるEP『sangatsu』を2024年3月20日にリリース…

INTERVIEW
新たな名曲がベランダを繋ぎとめた。 新作『Spirit』に至る6年間の紆余曲折を辿る

京都で結成されたバンド、ベランダが3rdアルバム『Spirit』を2024年4月17日にリリースした…

COLUMN
【2024年4月】今、東京のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「東京のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」京都、大阪の音楽シーンを追っ…

COLUMN
【2024年4月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「現在の京都のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」「今」の京都の音楽シー…