『言志の学校』第二回レポート – 書くって?編集するって?文鳥社の2人に聞く –
3限目 宿題のフィードバック
最後となった3限目は講師のお二人と生徒の私達がインタラクティブに意見を交わすことのできる時間でした。「取材依頼を出してみる」という宿題を入り口に、受講生の企画をブラッシュアップするような場となりました。
今回、土門さんから事前に出されていた宿題は「取材依頼」。自分が今取材したいと思う人へのメールを作成してくることでした。記事はどんなテーマで、実際にどんな質問をしたいのかをしっかりと明記することが条件です。まずはお手本として実際に土門さんが依頼した文面もスライドで見せてもらいながら、それぞれのポイントの説明を受けました。なるほど、インタビューで顔を合わせるよりもずっと前の段階で、ここまでコミュニケーションを重ねているのか。
筆者の私が特に衝撃を受けたのは「インタビューの際には事前に質問を伝えておくこと」です。やったほうが良いとは知っていながらも、ついつい忙しさにかまけてスルーしてしまうポイントのひとつ。これは筆者の私だけではないはず。多くのインタビュアーが一度は経験のあるミスだと思います。
しかしながら、事前に本旨や質問をぶつけておくことでインタビュイーも回答をブラッシュアップしてくれる――とうような効果は想像するに易いですよね。こんな簡単な少しの手間で、インタビューは何倍にも良くなるわけだから、これだけは今日から実践しようと心に決めました。
ためになるだけでなく楽しい、楽しいだけでなくためになる。3限目の内容は概してこのようなものでした。講師のお2人が受講生が作成してきてくれた文面を見ながらフィードバック。
「これこすると面白いんじゃない?」「これ実際にできるんじゃない?」という企画それ自体のブラッシュアップもその場で行われました。自分の具体的な成果物に対して生の声を貰うことができるのはまさしく「学校」ならではですね。
企画についての話が掘り下げられるにつれて「――ってか全然時間ないじゃん!間に合う!?」と声をあげたのは柳下さん。
「そうですね、結構タイトです」と只本屋の山田さんが苦しそうに口を開くと、自他ともに“締切の妖精” と認める柳下さんが即座にその場で初稿の締切を設定。「いまお話した納期をメモらなかった人は今回絶対にフリーペーパーを作ることができません!」と断言するほど。締切、やっぱり大切なんですね……。
まとめ: ヒントはきっと日常にある?
書くこと、編集することに大事なエッセンスは実は日常の中に横たわっているのかも。今回の講義を受講して筆者の私はそんな風に感じました。自分の「これが好き!」「これ知ってる?」という嗜好や視点は一朝一夕で出来上がるものではないはずです。ペンを持つ前から既に勝負が決まっている、とも表現できるような辛辣な言葉ですが、きっと私やあなたにも勝負のための武器が身体の中に眠っているはず。
「自分にはなんにもない」という弱気な声も聞こえてきそうですが、誰しもひとつくらいは「好き」があるはずです。自分が何を持っているのか。おもちゃ箱をひっくり返して一番のお気に入りを探し出すことから始めてみてはいかがでしょうか。
You May Also Like
WRITER
-
95年生。映画ライター。最近大人になって手土産をおぼえました。
OTHER POSTS
「フラスコ飯店」というwebの店長をしています。