【2021年7月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
「現在の京都のインディーシーンってどんな感じ?」
「かっこいいバンドはいるの?」
「今」の京都の音楽シーンを追う、この連載!
今月も今聴いておきたい注目のアーティストを紹介していただきます。
紹介者は以下の方々です(五十音順)。
- 京都GROWLY 店長:安齋智輝
- Live House nano 店長:土龍
京都GROWLY 店長:安齋智輝の注目アーティスト
the McFaddin
今回紹介するのは京都のthe McFaddin。VJを含めた6人体制のバンド。ずっと以前にも紹介させてもらいましたが、進化のレベルがフリーザ並みなので今一度。
当時からグローバルスタンダードな楽曲と華は目を見張るものがあったが、今まさに「カルチャー」を作り上げようとする志士の姿勢も加わり、何か変えてくれるんじゃないか、と期待と興奮の渦で周辺を巻き込み出しとても頼もしい存在に。
そもそも愛の深いメンバーが集まってるんだけど、音楽に限らず自分たちの環境やシーン全体をここまで視て考えて関わっていこうとするマザーシップのようなバンドは他に知らない。
サウンド面では以前のUK・オルタナティブの側面から、R&Bやエレクトロ、HIP HOPを取り入れたよりdopeな楽曲へのシフト。その転回と心情を追える今年の4作連続シングルリリースについてはこちらの記事を参照ください。
https://ototoy.jp/feature/2021042803/1
でも、サウンドのハイレベル化とは裏腹にどんどんポップになっていってるところがえげつない。うちの2歳の娘すら踊っているのを見て、「あー、世界基準とかじゃなくて人間レベルで良いものができてきているんだ」と思ったりした。
おいてけぼりにしない、これも彼らの愛ゆえ。
また、作曲、作詞、演奏、レコーディング、ミックス、映像、プロモーション、飲み会、すべて自分たちでDIYでおこなっているところも最大の特徴。メンバーのみで完結できるのってなかなかできたもんじゃないことなのだが、そこに至るまで尋常じゃない努力と吸収を繰り返しているのだろう。いつも楽しむための本気のトライアンドエラーを目の当たりにしているのでリスペクトせざるを得ない。
the McFaddinというミニマルな世界から、音楽を介した人間ドラマというマキシマルな世界へ。
音楽好きな方はこの船に乗ってみては!
ちなみに、彼らが出演するときは終演後いつもバーカンで好きな音楽をかけあってワイワイしてます。
音の途切れない空間、おれはあの時間のためにがんばってます。
Webサイト | |
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the McFaddin出演イベント:the McFaddin presents "TWO MAN SHOW"
日時 | 2021年7月22日(木祝) OPEN 16:00 / START 16:30 |
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会場 | |
出演 | the McFaddin / 愛はズボーン / (O.A)The mellows |
料金 | 前売 3,000円 / 当日3,300円(+1Drink)
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詳細 |
安齋智輝
京都GROWLYの店長です。
元和菓子職人です。
お菓子も音楽も手間暇と愛が必要、がモットーです。
【予約革命!】
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👉https://t.co/6u2KPPp1Ti pic.twitter.com/V9s83ZrtQ0— 京都GROWLY (@Kyoto_GROWLY) March 31, 2021
【ガイドライン更新】
本日9/4より一部更新致します。ご来場/ご出演予定の方はご一読お願いします。
・電話番号の聞き取りを廃止、京都市新型コロナあんしん追跡システムの導入(QRコード読み取り→メールアドレス登録)
・1〜2マン時のキャパ変更
出演希望お待ちしております!#ライブハウス再開 pic.twitter.com/aiwBs6TOEE
— 京都GROWLY (@Kyoto_GROWLY) September 4, 2020
Live House nano 店長:土龍の注目アーティスト
ひろせむつみ
大阪を中心に生活に沿った乙女の心情を唄うシンガーソングライター。ピアノを弾きながら朗らかに唄う20代前半の女性アーティスト。
曲によって軽快なものから深淵なものまでピアノのアレンジはあるんだが、プレイの幅にはまだまだ伸び代がある。つまり、言ってしまえば、「曲がとにかく良い」とか「ピアノが超絶だ」とか「アレンジにセンスが」とかでもなく、とにかく普通。なのに初めて観させてもらってから歌唄いとしての彼女のことがずっと気になって仕方がない。
彼女はとても無邪気な言葉で唄う。思ってることをそのまま唄う。それもまた彼女の表現力に伸び代がある故の話なのかもしれないが、歌い手としての「自分の感情を伝えたい」という気持ちは立派なものでそのメータはしっかり振り切っている。そもそもの芯とハリのある声質も相まって歌そのものの存在感の輪郭の線はとても太い。その色濃く塗られているような声に宿る「情念」が絵本に出てくるような「無邪気」な言葉で綴られるという矛盾、それは「フワっと匂ってくる程度の一抹の狂気」を覚えさせ、それに首っ丈なんだ。彼女はそんな気はないかもだけどね(そこがまたいい)。この絶妙なバランスが正しいのかどうかわからないけど、この「危うさ」が僕は好きだ。
以下余談になるかな。
カネコアヤノが好きだという彼女。アヤノちゃんが出演するからと遊びに行ったGEZAN主催「全感覚祭」で偶然初めて観た踊ってばかりの国。彼女の感想は「めちゃくちゃかっこよい!」ではなく「これをやれというのか」と覚えた戦慄。
こういう感覚にもやはり狂気が備わっていて好感しかない。
ひろせむつみ出演イベント:ひろせむつみnew EP「こーてん」レコ発nano編
日時 | 2021年7月25日(日) OPEN 17:30 / START 18:00 ※状況に寄って変更の場合有 |
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出演 | ひろせむつみwith senoo ricky / YMB / 梶本ヒロシ / DoReMi |
料金 | 前売¥2,500 / 当日¥3,000(共に+1drink¥500)
配信URL https://www.youtube.com/c/livehousenanosince2004
投げ銭送金先
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土龍
こんにちは。
土龍(もぐら)です。
京都生まれの京都育ち。
受験戦争の申し子を経て、めでたく京都大学入学。
でも何を間違ったか8年間在籍。
大学生活のほぼ全ては、大学構内より焼き鳥「どん」かライブハウスで過ごす。
やってきたチャンスに上手いこと乗っかって現在は、京都市中京区は二条城の近くの「livehouse nano」(http://livehouse-nano.com/)の店長。
自身の音楽活動としてはライブハウスの経営以外にも、京都の秋のロックフェスティバル「ボロフェスタ」主催チームの1人であったり、仲間のバンドにひょこっと参加してアルトサックスをご機嫌にブロウしたり。
またライブイベントの司会を務めることも多く、京都のライブイベントで司会者といえば「土龍」だろうと勝手に思ってたり。主催している「ボロフェスタ」でももちろん名物司会者として名を馳せてたりそうでもなかったり。
派手好きの単純思考。
関西屈指のパーティピープル。
土龍のいるフロアは華やぐとかそうでもないとか。
あ、あと2人の娘の父親。
Live House nanoではドネーショングッズをオンラインストアにて販売中。新グッズも日々入荷中!
Youtubeチャンネルでは無観客ライブも日々開催しています。ぜひチャンネル登録を!
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昭和最後の大晦日生まれのAB型。大学卒業後に茨城から上洛、京都在住。フォトグラファーをメインに、ライター、編集等アンテナではいろんなことをしています。いつかオースティンに住みたい。
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