DOTing KYOTO vol.01 Kazuhito TANAKA solo exhibition 「pLastic_fLowers」
美術史に新たな“点”を穿つようなアーティストを紹介していく展覧会シリーズ『DOTing KYOTO(ドッティングキョウト)』。この新しい展覧会シリーズの第一弾として京都と埼玉を拠点に活動する田中和人の個展が開催される。
田中は使い古され誰しもが固有のイメージを投影してしまう ”花” というモチーフを敢えて用いる。ドローイングと写真を組み合わせ、イメージを保持したまま抽象化し、見慣れた ”花” を新たな対象として意識化させます。関西では4年ぶりの個展となる本展では、東京で発表された大作も含めた約15点を展示予定となっている。
「pLastic_fLowers」では、そこに何が写され、提示されているか、それを認識することができるピクチャーで ありながらアブストラクトな状態をつくり出すことを試みた。 「花」は誰もが一目で認識することができるし、花の写真を撮ったことない人は(おそらく)あまりいないだろう。また、 様々な花の絵画や写真が美術史を彩ってきた。そんな花のイメージを解体せずに抽象化することができるだろうか。 「pLastic_fLowers」はとてもシンプルなプロセスでつくられている。 カメラと机上に置いた花との間に透明なプラスティック板を置き、そこに様々な角度から見た花の輪郭を すば やくドローイングし、机上の花とともに撮影。 くっきりとフォーカスされたドローイングと微かにぼやけた花のイメージを同一のピクチャーとして提示することで、視覚はそれら二つの間を「ズレ」を繰り返しながら往復する。そして、やがてそれらのズレが調和したときに(あるいは破綻したときに)「pLastic_fLowers」は新しいプラスティック(造形的)でアブストラクト(抽象 的)なピクチャーとなるのだろう。
田中和人
日時 | 2018年3月3日(土)〜6月10日(日) 8:00〜18:00 |
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会場 | |
主催 | 株式会社マツシマホールディングス |
企画コーディネート | kumagusuku |
協力 | Maki Fine Arts |
WRITER
- 岡安 いつ美
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昭和最後の大晦日生まれのAB型。大学卒業後に茨城から上洛、京都在住。フォトグラファーをメインに、ライター、編集等アンテナではいろんなことをしています。いつかオースティンに住みたい。
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