CIRCULATION KYOTO 劇場編 ー きたまり『あたご』
京都市内の5つの文化会館とロームシアター京都が2017年度より連携して開催する『CIRCULATION KYOTO(サーキュレーション・キョウト)』。「地域の課題を考えるプラットフォーム」の一貫として、京都市の中心部を囲むように点在する5つの文化会館を線でつなぎ、芸術文化の視点から京都という都市を見つめ直すプロジェクトです。2018年度は『劇場編』と銘打ち行われた本プロジェクト。新進気鋭の5組のアーティストが各文化会館の位置する地域を出発点に新作を発表、独自の切り口と方法論で都市・京都の断片を象っていきます。
3月23日〜24日に右京区ふれあい文化会館で上演されるのは、振付家・きたまりによる舞踏作品『あたご』でです。近年グスタフ・マーラーの交響曲全10曲を振付するプロジェクトを開始し、同プロジェクト2作目『夜の歌』で文化庁芸術祭新人賞(2016年度)を受賞するなど、旺盛な活動が続くきたまり。今回彼女は、右京区の北西部にそびえる愛宕山に着目し、古(いにしえ)より信仰の対象として深く根付いた山への祈り、生活文化への影響、狂言、舞、落語、和歌などに多数登場する愛宕山と芸能との関わりなどをリサーチ。「愛宕山への月詣が一番の訓練になる」と山との身体的対話を経て、新作舞踊を創作します。
民族芸能である嵯峨大念佛狂言(通称:嵯峨狂言)のオマージュともなる本作品。500年前から受け継がれてきたお囃子と共に繰り広げられる無言の仮面劇は、現代における奉納の舞としてどう昇華されるのでしょうか。ぜひあなたの目でお確かめください。
きたまりKitamari
振付家、ダンサー。1983 年生まれ。京都市在住。京都造形芸術大学 映像・舞台芸術学科 在学中の 2003 年よりダンスカンパニー「KIKIKIKIKIKI」主宰。出演者のブログから映画、伝統芸能、クラシック音楽まで、あらゆる素材からダンスを創作するカンパニーでの作品上演に加え、多田淳之介、木ノ下歌舞伎、ディディエ・ガラスなどジャンルを越境した共同制作を国内外で積極的に展開。また、「Dance Fanfare Kyoto」など、ダンスシーンの活性化や舞台芸術における身体の可能性を追求するプロジェクトも多数開催する。08年トヨタコレオグラフィーアワード「オーディエンス賞」受賞、10年横浜ダンスコレクション R 2010 「未来へはばたく横浜賞」受賞、16 年 文化庁芸術祭「新人賞」受賞。
日時 | 2019年3月 23日(土)18:00開演 24日(日)15:00開演 |
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会場 | 京都市右京ふれあい文化会館 ホール アクセスはこちら |
料金 | 一般 各2,500円、ユース(25歳以下)1,500円、シニア(70歳以上) 1,500円 ※車椅子でご来場の方は、事前にロームシアター京都チケットカウンターまでご連絡をお願いします。 |
予約 |
ロームシアター京都チケットカウンター[窓口・電話 TEL.075-746-3201(10:00~19:00、年中無休)] |
クレジット | 振付・演出:きたまり |
WRITER
- 岡安 いつ美
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昭和最後の大晦日生まれのAB型。大学卒業後に茨城から上洛、京都在住。フォトグラファーをメインに、ライター、編集等アンテナではいろんなことをしています。いつかオースティンに住みたい。
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