インディペンデント・カルチャー雑誌『OUT OF SIGHT!!! 』創刊のお知らせ
2021年10月23日に、ANTENNAのカルチャー雑誌『OUT OF SIGHT!!! Vol.1』を創刊します。
私たちはこれまでもWebメディアを通じて地域に根ざした世界中のインディペンデントな「人・もの・こと」に寄り添い、またその取り組みを手がかりに文化が持つ可能性を模索してきました。今後は、紙媒体という形式も用いより立体的にその探求を行います。
また本誌はWebメディアだけでは実現できない「文化のインフラ化」を目指して制作。今までカルチャーと近い距離にいた方が楽しめる内容になっているのはもちろんのこと、高校生の部活帰りのお供から、今晩の食材のお買い物のついでに手に取れるようフリーマガジンとして街なかに配布します。
創刊号は京都を中心としたライブハウスやギャラリー、書店やカフェなどの文化施設に加え、公共の施設に設置予定。配布後は配布箇所をマップにまとめていく予定なので、引き続きANTENNAをチェックいただければ嬉しいです。今後の発行は半年に一度のペースを目指します。
ANTENNAのスタートは2013年につくった一冊のフリーペーパーだった。取材したのは京都で開催される2つの音楽イベント、『ボロフェスタ』と『LIVE KILAUEA』。そのことを思い出しながら、創刊号はずっと自分たちの生活の側にあった「京都の音楽」に決めた。
今回の雑誌はずっと抱えていた「紙ものをつくりたい」という想いと、「経験を重ねた今、全力で紙ものを制作するとどんなものができるだろうか」という好奇心から制作に至った。後日、記事の一部はWebにも掲載予定ではある。しかし、私たちはわざわざこの雑誌をつくりたかったのだ。それこそが、自分たちが愛してやまない文化に寄り添う唯一の方法だと感じているフシがあるし、なにより楽しいからだ。フォロワーシップと同じくらい、シーンをつくる一員としてのパートナーシップを大切にしたい。制作を通じて、改めてメディアの活動とは関係性の構築そのものであると感じている。
ポスター付き限定版の販売も予定しているものの、ぜひ街なかで手に取っていただけるとうれしい。
OUT OF SIGHT!!! 編集長:堤大樹
特集「京都と音楽と、この10年」
京都の音楽シーンは、ひとつの転換点を迎えている。
日々、その変化を肌で感じていたものの、改めてこの10年を振り返ってみるとあまりの景色の違いに驚かされる。学生が多い街だけあって、シーンの入れ替わりは定期的に発生する。それでもここ1、2年の変化は特に大きく、近年の京都音楽シーンを代表してきたHomecomingsや本日休演・岩出拓十郎の上京、中村佳穂の大躍進にはじまり、COVID-19の影響で移転や閉店を余儀なくされたライブハウスの存在などその変化は枚挙にいとまがない。ただ、変化は急に起きたものではないはずで、気づいたもの、気がつかなかったもの、いろいろあるが、その萌芽はこの10年の間そこかしこの日常に潜んでいたはずだ。
私たちが京都を拠点にカルチャーマガジン・ANTENNAを始めたのは2013年。最初の取材は『ボロフェスタ』と『LIVE KILAUEA』という2つの音楽イベントだった。この8年、この街で起こるさまざまな「今の出来事」を見てきた自分たちだからこそ振り返られるものがある。そう信じ、大それたテーマだが意を決して特集に据えることにした。コンパクトシティと言われる京都だが、その実、音楽のシーンひとつとっても豊かで奥が深い。網羅するには紙面も2、3倍の厚みが必要だっただろう。だが、限られた誌面の中で私たちが見てきた景色を誠実にまとめたつもりだ。いつか、誰かがこの10年を振り返ることができる一冊にできればと考えている。だって、この街の音楽はずっと面白かった。
CONTENTS
- いちやなぎとひらまつ – 平成6年生まれのウマが合うふたりの歌い手対談
- 25万人集まる海外のフェスも、30人規模の地元のハコもやることは同じ – 手探りで進み続ける、おとぼけビ〜バ〜の現在地
- よそ者がつなげた京都のシーン – 折坂悠太と重奏
- 9人のエンジニアと、166個の作品たち – あの音源への思い入れを振り返る
- 「シーン」から「モード」に移ろいゆく – 京都音楽私的大全
- アーティストが集まる理由 – 代表・番下さんに聞いた、bud musicが描くフラットな関係性
- 7inch Seriesから紐解くSecond Royalの歩み
- ぶっちゃけ上京ってどう? – ベランダ×ギリシャラブ×Crispy Camera Club京都発・東京在住バンド座談会
- 回想、渦巻くシーンの外側で
- あの頃、部室で – 夜音車・頓宮敦がDo It Togetherにつくりあげた果実と、その界隈
- 失われた“ジャンク”を求めて – WHOOPEE’Sというハコと、GATTACA/GROWLYのここ最近
- 京都の〈外〉から来て5年 – 確信とエラーで進む空間現代の現在地
- カタチを変えて巡り合う、CuBerryと音楽のルーツたち
- ジャケットで辿る京都名盤100選 2010〜2021
- 土龍さん、この10年どうやった? – 最小で最愛な私たちのライブハウス、nanoの旅路
- Explore Kyoto with Data – データで京都を探求しよう
- 京都ってほんまに音楽の街なん?札幌・仙台・広島・福岡との比較
- 「京都と音楽と、この10年」を巡るMAP
- 美味しい中華といいグルーヴ – 踊る!ディスコ室町のギタリスト・クマ山セイタ、家業を継ぐ
- 打ち上げはいつも中華。僕らが、〈龍門〉に行く理由
- 選り抜き!UxDxNのおすすめ中華料理屋紹介
- 京都のアーティスト/DJが語る2010年代京都ベストライブ
- わたしの周辺相関図
- デモ音源にみる隠せないこだわり – アーティストの原点に迫る試聴座談会 with HOLIDAY! RECORDS
- 京都暮らし2度目のリアリティ – コロナで止まった足を再び闊歩させるために
- 京酒場の音楽論
INFORMATION
雑誌名 | OUT OF SIGHT!!! Vol.1 |
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仕様 | B5 / 112ページ / フリーペーパー(一部ポスター付き限定版として販売) |
部数 | 1,500部 |
発行日 | 2021年10月23日 |
配布場所 | 京都市内を中心に、全国の文化関連施設等に順次配布予定 (配布場所は随時SNSでお知らせいたします) |
発行元 | ANTENNA |
※本誌の制作では写真の撮影時にのみマスクを外して、短時間での撮影を心がけ感染症対策を行っています。
【2021年10月26日更新】OUT OF SIGHT!!! Vol.1 ポスター付限定版販売のお知らせ
『OUT OF SIGHT!!! Vol.1』特集「京都と音楽と、この10年」のB2ポスター付き・限定版を少数ながら販売します。コンテンツ内容は一般配布のフリーマガジンと同様で、表紙のみが異なります。
雑誌名 | OUT OF SIGHT!!! Vol.1(ポスター付限定版) |
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仕様 | 【本体】B5 / 112ページ |
注意事項 | ※発送まで2-3週間のお時間をいただいております。 |
【2021年10月28日更新】OUT OF SIGHT!!! Vol.1配布場所情報
最新の配布情報はANTENNAのTwitterで随時お伝えしていきます。
※すでに配布が終了している場所もありますので、あらかじめご了承ください。
※このフリーマガジンは、配布にご協力いただいた店舗や場のご厚意で成り立っております。
営業の妨げにならないよう、ご注意ください。
近畿エリア
- 恵文社 一乗寺店
- ホホホ座 浄土寺店
- 誠光社
- 京都芸術センター
- LIVE HOUSE GATTACA
- LIVE&SAKE 陰陽
- GROWLY
- live house nano
- CLUB METRO
- 磔磔
- KYOTO MUSE
- LIVE HOUSE DEWEY
- UrBANGUILD
- JET SET
- 出町座
- サウナの梅湯
- 100000tアローントコ
- 大垣書店 烏丸三条店
- hoka books
- ふたば書房ゼスト御池
- メリーゴーランド
- マヤルカ古書店
- みなみ会館
- アップリンク京都
- 京都シネマ
- マガザンキョウト
- KAGAN HOTEL
- ゲストハウス トンボ
- みやこめっせ
- 立誠図書館
- Annie’s Cafe
- STUDIO IZ
- music studio hanamauii
- SECOND ROYAL | SHOP & PROJECT ROOM
- マールカフェ
- TAREL
- 立ち呑みきゃさ
- 座り呑みきゃばぁ
- ちょい呑みきゃ座
- 立ち呑みキセノン
- Bar Carole king
- 五条モール
- Kara-S
- 京都市男女共同参画センター ウィングス京都
- 寺町大丈夫
- スパイスチャンバー
- FabCafe Kyoto
- LEN Kyoto Kawaramachi
- 喫茶プカプカ
- Irish pub Shamrock ‘N’ Roll Star
- Alffo Records
- cafe, bar & music アトリ
関東エリア
- ココナッツディスク 吉祥寺店
- Live Music JIROKICHI
- 大浪漫商店
- 東京・世田谷の公益財団法人大宅壮一文庫
- えるえふる
- FEVER
- Studio REIMEI
- YOUNG BLOODS
- PARK GALLERY
WRITER
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昭和最後の大晦日生まれのAB型。大学卒業後に茨城から上洛、京都在住。フォトグラファーをメインに、ライター、編集等アンテナではいろんなことをしています。いつかオースティンに住みたい。
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