1枚のアルバムを中心に、影響を受けてきた・もしくは与えたアルバムを周りに並べることで、そのアルバムが内包する音楽の体系的な理解を目指す企画【3×3 DISCS】。
今回中心に置いたアルバムはイハラカンタロウ『C』。本記事は本作のバックグラウンドにあたるアルバム8作品をイハラカンタロウ本人が選定・解説したレビューの一つです。
僕が『SONGS』を初めて手に入れたのは山下達郎さんの活動40周年記念盤が発売された2015年の夏。確か池袋のタワーレコードにて同時期に発売された、他のミュージシャンの新譜2枚と一緒に購入したのでした。
当時は何の違和感もなく3枚同時に聴いておりましたが、よくよく考えると本当にすごいことです。『SONGS』がリリースされたのは1975年、他の2枚は2015年リリースなのですから。
幼少期、お出かけの車内では決まってCarpenters(カーペンターズ)、ジブリのサントラ、そして山下達郎のいずれかが流れていました。今でもYouTubeで“風の回廊(コリドー)”や“僕の中の少年”が使われているホンダ・インテグラのCMを見るとノスタルジー溢れる気持ちになってしまいます。
そんな風に“太陽のえくぼ”の熱に当てられてすくすくと育ったイハラが多大なるリスペクトと畏怖を抱き、本作『C』の中の“rhapsody”(M-6)では名曲“DOWN TOWN”の世界観を取り入れつつ、作詞いたしました。輝くようなエバーグリーンさは、なかなか出せませんね。
寄稿者:イハラカンタロウ
1992年7月9日生まれ。埼玉県川越市出身。
2016年よりアコースティックギターでの弾き語りを中心とした音楽活動をはじめる。ソロ名義の他”イハラカンタロウ楽団”名義のバンド編成でもライブを行っている。自身が多大な影響を受けた「オールディーズ・バット・グッディーズ」なポップスに倣い、これから先も、いつになっても聴ける楽曲づくりを理念としている。
Webサイト:https://cantaro-ihara.tumblr.com/
Twitter:@cantaro_ihara
【3×3 DISCS】:イハラカンタロウが語る『C』を中心とした9枚のアルバム
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