EVENT

the rays are not colored 光線には色はついていない

伝統芸能、コンテンポラリーダンス、エンターテイメントライブまで照明家として幅広く活躍する一方、自身の演出によるパフォーマンス作品を手掛ける藤本隆行(Kinsei R&D)の最新作『the rays are not colored 光線には色はついていない』がTHEATRE E9 KYOTOオープニングプログラムとして12月20日(金)〜23日(日)まで開催される。出演にダンサーの児玉北斗と平井優子、ドラマトゥルクにシンヤB、デジタルデバイス製作に照岡正樹を迎える。同期間にはアーティストによる「見ること / 観られること / 見えること」をテーマにしたワークショップも合わせて開催する。

公演について

赤を見る瞳

 

太陽は膨大な幅の電磁波を発生していますが、その中で人間の眼が捉えている波長を可視光線と呼びます。生物の眼の中には、光を捉えるセンサーがあり、同種の、ヒトならヒトの眼が捉える光は、だいたい同じ波長です。
しかし、同じ波長の光を捉えているからといって、同種の生物が同じ色を見ているのか確かめることができるでしょうか?

 

例えば、ヒトの女性のごく少数は、2種類の「赤」を判別できるとしたら、どうでしょう?

哺乳類は、進化の過程で一度、赤を失っています。

 

遥か昔、捕食者から逃れるために哺乳類が夜行性に移行した際、赤と紫外線を見る力を失う代わりに、明暗を感知するセンサーを発達させました。つまり、ヒトの祖先は暗い中でも形や動きを判別できるようになった代わりに、区別できる色の数が減ってしまったのです。

 

その赤の波長のセンサーを、ヒトは進化の過程で、類人猿のある時期から再獲得して今に至ります。しかし、新しい能力はまだ不安定でエラーが起こりやすく、赤緑色弱が発現する可能性が高くなりました。赤と緑は、色としては違って見えますが、眼のセンサーが捉える波長のピークは近いのです。

 

コンピューターで、1670万色という説明がありますが、これはデジタルな法則に従って、256段階の赤の明るさと、同じく緑と青それぞれを256段階で表示した場合、256掛ける256掛ける256 = 1677万7216段階のR (赤) G (緑) B (青) の明暗差が表示できることを意味しています。

 

では仮に、人間がコンピューターのように赤・緑・青の組み合わせで1670万色を識別できるとして、さらにもう1色、別の赤も見ることができる女性が存在するなら、その人は256の4乗=42億7800万以上もの色分解能を持っていることになります。色覚がひとつ増えるとデータ量は爆発的に増大するのです。

 

42億は、途方も無い数です。しかし、計算上はそうでも、人が実際どんな風に世界を見ているのかは、本人以外の誰にもわかりません。たぶん、2つの赤を見る瞳を持つ女性本人にも、他人と自分の違いはわからないでしょう。デジタル技術のルールが、人間にそのまま当てはまる訳でもなく、何よりも、眼から情報を受けてそれを色に変換している脳が、いったいどんな処理をしているのかを解明しないと、他者の視覚を共有する事は原理的に不可能です。

 

ただ、人間の場合、網膜の視細胞は片目だけで1億個以上も存在していて、何かを見ている限り休むことなく光の刺激を信号に変えて脳に伝えています。それだけの莫大な量の情報を、不断に処理し続けているということが、世界を見ているということの土台なのです。

 

人間が同じ色を見ているのか、確かめる術はないのです。
光線は、波長の束です。では、色はどこにあるのでしょう?

ワークショップ

シンヤB メディアワークショップ

舞台関係者のための WordPress ホームページの作り方

12月17日(火)19:00-21:30 基礎編
12月24日(火)19:00-21:30 ブラッシュアップ編

写真家によるスマートフォン写真術講座

12月22日 (日) 10:00-13:00

児玉北斗 ダンスワークショップ

ソマティック・ムーブメント・リサーチ

12月 18日 (水) 19:00-21:00

平井優子 ダンスワークショップ

THE CATCHER IN THE RAYS ― 光を動きで捉えてみる

12月22日 (日) 19:00-21:00

藤本隆行 照明ワークショップ

max8との連動による照明操作

12月23日 (月) 15:00-17:00 / 24 日 (火) & 25日 (水) 15:00-18:00

日時

2019年

12月20日(金)19:00

12月21日(土)17:00*

12月22日(日)17:00

12月23日(月)19:00

 

※開演30分前より受付開始、15分前より開場いたします。

※上演時間約60分

※未就学児童の入場不可

※アーティストトークあり(21日公演終了後)

会場

THEATRE E9 KYOTO

料金

前売り:一般 2,800円 / 25歳以下 2,500円

当日:一般 3,000円 / 25歳以下 2,800円

予約

https://askyoto.or.jp/e9/ticket/201922

スタッフ

演出・照明:藤本隆行

音楽・写真・ドラマトゥルク:シンヤB

出演:児玉北斗、平井優子

デバイス製作:照岡正樹

制作:大籔もも

フライヤーデザイン:南琢也

主催

Kinsei R&D

協力

有限会社タマ・テック・ラボ、カラーキネティクス・ジャパン株式会社、パイフォトニクス株式会社、テンプル大学ジャパンキャンパス

WRITER

Recent Posts

COLUMN
【2021年4月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2021年4月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2021年3月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2021年3月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2021年2月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2021年2月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2021年1月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2021年1月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
INTERVIEW
「登場人物は自分の分身。このセリフを言いたい自分」 自己と向き合うための表現が、映画づくり。 同志社…
COLUMN
【2020年12月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年12月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年11月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年11月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年10月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年10月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年9月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年9月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年8月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年8月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年7月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年7月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年6月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年6月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年5月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年5月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年4月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年4月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年3月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年3月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
SPOT
【閉店】ダイニングバー DEN-EN
COLUMN
【2020年2月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年2月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年1月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2020年1月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
お歳暮企画 | MOVIE OF THE YEAR 2019
REPORT
ボロフェスタ2019 フォトレポートDay3 – 2019.10.27
COLUMN
【2019年12月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2019年12月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
REPORT
ボロフェスタ2019 フォトレポートDay2 – 2019.10.26
REPORT
ボロフェスタ2019 フォトレポートDay1 – 2019.10.25
COLUMN
【2019年11月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2019年11月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2019年10月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
COLUMN
【2019年09月】今、京都のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
INTERVIEW
若き奇才たちがつくりあげる“ポップ・ミュージック”の最新形ーーHitotonari『Rinkaku』…
REPORT
【SXSW2019 – まとめ】原点回帰へと向かうSXSW
REPORT
第2回 うたのゆくえ レポートまとめ・フォトレポート
INTERVIEW
今この瞬間、このメンバーだからできるパフォーマンスを。劇団ソノノチ最新公演『つながせのひび』への想い…
ART
INTERVIEW
音楽について書くことを純粋に楽しむ。関西音楽メディア・ki-ftのこれまでとこれから。
COLUMN
アジアのフェスってどんな感じ?実際に行ってみた人に聞いてみた〜中国Concrete and Gras…
REPORT
【和島咲藍の見たボロフェスタ2018 Day2】アイアムアイ / ベランパレード / Polaris…
INTERVIEW
VOGA第15回本公演『直観と情熱』記念 VOGA代表・近藤和見インタビュー
ART
REPORT
【フォトレポート】Klan Aileen at 京都GATTACA 2018.06.30
REPORT
アウトプットへの一歩を踏み出そう!京都写真部第一回フォトウォークレポート
FREE_PAPER
フリーペーパーアンテナ vol.6
FREE_PAPER
フリーペーパーアンテナ vol.4
REPORT
【SXSW2018】フォトグラファーが見たSXSW 2018.03.15 – 03.17
REPORT
【SXSW2018】フォトグラファーが見たSXSW 2018.03.09 – 03.14
REVIEW
Make Believe – Weezer
REPORT
【SXSW2018】新しいPeelander-Zを見た
INTERVIEW
下ネタを、人間ドラマで見せる!?旗揚げ約20年のニットキャップシアターが送る最新コント公演『That…
ART
INTERVIEW
【shrine.jp20周年記念特別インタビュー】今もなお新たな挑戦を続ける糸魚健一の20年に迫る
REPORT
【岡安いつ美が見たボロフェスタ2017 / Day1】台風クラブ / 愛はズボーン / ひとりバレー…
INTERVIEW
竹上久美子の「これまで」と「これから」
REPORT
“当たり前”を違う角度から見るとどうなるのか? – OKAZAKI LOOPS 2017…
REPORT
Color of Yellow:イベントレポート
INTERVIEW
「バンドを辞める人を1人でも減らしたい」–そんな想いから生まれた“【座談会】働きながら音…
COLUMN
俺の人生、三種の神器 -岡安いつ美 ③写真編-
INTERVIEW
【私たちがアンテナをやる理由】編集長・堤編
REPORT
【SXSW2017】Daily – 2017.03.15
REPORT
【SXSW2017】Daily – 2017.03.14
REPORT
【SXSW2017】Daily – 2017.03.13
REPORT
【SXSW2017】Daily – 2017.03.12
REPORT
【SXSW2017】vol.2 – SXSW2017 The 2017 Grulke P…
REPORT
【SXSW2017】vol.1 – SXSWとは?
REPORT
Owen Pallett JAPAN TOUR 2017@CLUB METRO 2017.04.26
INTERVIEW
THEロック大臣ズ解散。Vo.たなかけんすけ単独インタビュー
REPORT
【SXSW2017】Daily – 2017.03.18
REPORT
【SXSW2017】Daily – 2017.03.17
REPORT
【SXSW2017】Daily – 2017.03.16
COLUMN
俺の人生、三種の神器 -岡安いつ美 ②SXSW-
REPORT
Indie Label Showcase vol.1レポート – レーベルを立ち上げる …
REPORT
“今”のトクマルシューゴを体感せよ。ートクマルシューゴ LIVE TOUR2016-2017 @ 磔…
COLUMN
俺の人生、三種の神器 -岡安いつ美 ①Peelander yellow-
REPORT
LOSTAGE presents 生活2016【Day2】@ スペースU古河 2016.10.23
REPORT
LOSTAGE presents 生活2016【Day1】 @ スペースU古河 2016.10.22
INTERVIEW
ボロフェスタ15周年記念特集・『ボロフェスタってなんなんだ?』 – 杉浦真佐子編 –
INTERVIEW
ボロフェスタ15周年記念特集・『ボロフェスタってなんなんだ?』 – ときめき☆ジャンボジ…
INTERVIEW
ボロフェスタ15周年記念特集・『ボロフェスタってなんなんだ?』 – クリトリック・リス編…
COLUMN
【映画のすゝめ】第5回:ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!
REPORT
青葉市子&SKIP SKIP BEN BEN east asia tour in 小豆島・島フェス …
INTERVIEW
『ウサギバニーボーイさん』リリース記念特別インタビュー
INTERVIEW
第6回スキマアワー開催記念 キツネの嫁入り・マドナシインタビュー
FREE_PAPER
フリーペーパーアンテナ vol.5
COLUMN
映画のすゝめ 第4回
REPORT
Rainbow’s End 2016 @円山公園音楽堂 2016.05.22
REPORT
Magical Colors Nightで見た、地方インディシーンの可能性
COLUMN
【映画のすゝめ】第3回
REPORT
FOREST @ 京都GROWLY 2016.02.25
COLUMN
【映画のすゝめ】第2回
SPOT
JET SET
SPOT
100000tアローントコ
COLUMN
【映画のすゝめ】第1回
INTERVIEW
【きょう、つくる人】第2回:grasspool・小西弘恵
INTERVIEW
【きょう、つくる人】第1回:花背WARA・藤井桃子
INTERVIEW
the coopeez 3rdアルバム『rucksack』発売記念、全曲解説インタビュー 後編
INTERVIEW
the coopeez 3rdアルバム『rucksack』発売記念、全曲解説インタビュー 前編
FREE_PAPER
フリーペーパーアンテナ vol.3
INTERVIEW
なぜ今台湾なのか?月見ル君想フ台北店オープンについて迫る
INTERVIEW
「人が動くアプリ」OTONOTO ーーわたしたちと音楽の新たな関わりかたを提示してくれたOTONOT…
REPORT
The Octopus Project Japan Tour -Kyoto- ライブレポート
REPORT
広島オルタナティブツアー御一行様ご来店~え?埼玉からも!?~ @ 京都GROWLY 2014.10.…
REPORT
ザ・シックスブリッツワンマン『BACK TO TAVERN』@ KYOTO MUSE ライブレポート
INTERVIEW
Peelander-Zの新メンバー・伊藤顕央とは一体何者なのか?
REPORT
sukida dramas @ 京都GROWLY ライブレポート
REPORT
LIVE KILAUEA 2014 -day.3-@CLUB METRO ライブレポート
REPORT
LIVE KILAUEA 2014 -day.2-@京都GROWLY 2014.08.09
REPORT
LIVE KILAUEA 2014 -day.1-@京都GROWLY ライブレポート
FREE_PAPER
フリーペーパーアンテナ vol.2
FREE_PAPER
フリーペーパーアンテナ vol.1

LATEST POSTS

REVIEW
CIFIKA – HANA

動き続けて、自分の在りかを射止めた第1章 動き続…

REVIEW
Homecomings – Herge

Homecomingsが5月12日にメジャーデビューアルバム『Moving Days』をリリースする…

COLUMN
書評企画『365日の書架』4月のテーマ:はなればなれになって

出会いと別れ、それぞれが人生につきものですが「はなればなれ」になるからこそ持っていたものの価値に気が…

INTERVIEW
もどかしくもシンプルを求めトガっていく。シャンモニカが語る『トゲトゲぽっぷ』

シャンモニカのライブを初めて観たのは2019年6月。吉祥寺シルバーエレファントで行われた、ANTEN…

INTERVIEW
シンガーソングライターという自覚の芽生え – ぎがもえかインタビュー

1997年生まれのシンガーソングライター、ぎがもえか。東京を中心にライブ活動を行い、筆者も下北沢のm…