原田治展 「かわいい」の発見
70年代後半から90年代にかけて、女子中高生を中心に爆発的な人気を博した
「OSAMU GOODS(オサムグッズ)」の生みの親、原田治。没後初の全国巡回展が〈神戸ファッション美術館〉で8月29日(日)まで開催されている。
シンプルな線から生まれる表情豊かな原田治のキャラクターは、誰しもが目にしたことがあるのではないだろうか。ミスタードーナツ、カルビーのポテトチップス、崎陽軒のシウマイ弁当の醤油入れ、英会話教室ECCジュニアのキャラクターなどなど……。こうして列挙するだけでも、原田のキャラクターがいかに多くの人に愛されていたかが分かるだろう。50〜60年代のアメリカのコミックやTVアニメ、ポップアートなどから影響を受けたイラストは、その後の日本「かわいい」文化に多大な影響を与えてきた。
今回の展覧会では、イラストレーターとして活動するきっかけとなった1970年代「an・an」の仕事をはじめとして、広告・出版・各種グッズなど多分野にわたる作品を中心に、幼少期~20代前半の初期資料や、エッセイ集『ぼくの美術帖』関連資料も展示される。
期間中はOSAMU GOODSショップもオープンし、クッション、トートバッグ、マスクなどバラエティ豊かな「かわいい」グッズが多数用意されているのであわせて会場でチェックしてみてほしい。
原田治(1946-2016)
画像引用元:展覧会公式ページより
東京都中央区築地生まれ。多摩美術大学デザイン科卒業。
1970年、当時創刊された「an・an」でイラストレーターとしてデビュー。
1976年、「マザーグース」を題材にしたオリジナルのキャラクターグッズ、「OSAMU GOODS」の制作を開始、女子中高生の間で大人気となる。
1984年、ミスタードーナツのプレミアム(景品)にイラストを提供、以降シリーズ化され一世を風靡する。
1997年、イラストレーターを養成する「パレットクラブスクール」を、生まれ育った築地に開設。
主な著書に『ぼくの美術帖』他。
INFORMATION
日時 | 2021年7月3日(土)〜2021年8月29日(日) |
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会場 | |
料金 | 一般 ¥1,000(¥800)
※カッコ内は有料入館者30人以上の団体料金 |
イベントページ | |
お問い合わせ |
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地域に根ざした世界中のインディペンデントな「人・もの・こと・場所」をおもしろがり、文化が持つ可能性を模索するためのメディアANTENNAです。
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