縛られたプロメテウス
©あいちトリエンナーレ2019 撮影：佐藤駿
小泉明郎によるVRを用いた体験型の演劇作品『縛られたプロメテウス』が、〈山口情報芸術センター［YCAM］〉にて10月23日（土）、24日（日）に上演される。小泉は、演劇、音声、映像など複数の手法を、巧みに組み合わせた作品を発表してきたアーティストだ。「あいちトリエンナーレ2019」からの委嘱を受け制作された本作は、公開とともに大きな反響を受け、2020年にはシアターコモンズのプログラムでも上演、2021年には文化庁メディア芸術祭アート部門で大賞を受賞するなど高い評価を受けた。今回の上演は、関西以西では初の上演となる。
原作となるのは、古代ギリシアの詩人アイスキュロスによる悲劇「縛られたプロメテウス」。観客はヘッドマウントディスプレイを装着し、会場内を自由に歩き回りながら鑑賞する。神話的時間から発想された近未来の中で、自分とは異なる「他者」の感覚や感情をVRによって追体験していくのだ。目の前には会場にいる他の観客の姿が見えるが、そこに抽象的なアニメーションが次々とオーバーラップし、どこからか聞こえてくる「声」によって、物語に引き込まれていく。
本作は、VRと演劇を通じ人間の生命活動のあり方を問いかけている。テクノロジーの発展は、私たちの生活を便利にした一方で、戦争や環境破壊を引き起こし生命を脅かしているといえるだろう。未来において、私たちの身体はテクノロジーとどのような関係を結んでいくのか。心身を没入させて感じ取ってみたい。
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アーティストトーク
2021年10月24日（日）13:00～13:40
会場：山口情報芸術センター［YCAM］スタジオC
登壇：小泉明郎、星野太（美学、表象文化論／東京大学准教授）
※要公演チケット
INFORMATION
| 日時 | 2021年10月23日（土）、24日（日）各日10回上演 |
|---|---|
| 会場 | 山口情報芸術センター［YCAM］スタジオB |
| アーティスト | |
| 定員 | 各回15人 |
| 対象 | 13歳以上（ヘッドマウントディスプレイを使用した作品のため） |
| 料金 | 有料（要チケット購入） |
| イベントページ | |
| クレジット | 主催：公益財団法人山口市文化振興財団 |
| お問い合わせ | 山口情報芸術センター［YCAM］ |
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地域に根ざした世界中のインディペンデントな「人・もの・こと・場所」をおもしろがり、文化が持つ可能性を模索するためのメディアANTENNAです。
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昭和最後の大晦日生まれのAB型。大学卒業後に茨城から上洛、京都在住。フォトグラファーをメインに、ライター、編集等アンテナではいろんなことをしています。いつかオースティンに住みたい。
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