泊まれる演劇『藍色飯店』
ホテルに宿泊しながら、目の前で繰り広げられる演劇を楽しむナイト・エンターテインメント「泊まれる演劇」の最新作『藍色飯店』が、11月11日(木)から大阪・弁天町の〈HOTEL SHE, OSAKA〉で上演される。2020年に初演され、即完売する公演もあるなど毎回注目を集めた本シリーズ。チケットの一次抽選は9月3日(金)から開始されている。
本シリーズを企画するHOTEL SHE,は、これまでも新しい宿泊体験を生み出してきた。詩人・最果タヒとのコラボレーションルーム『詩のホテル』や、アーティスト・SIRUPのアルバムの世界観を表現した『HOTEL cure by SIRUP』など、宿泊者に「物語の中に存在しているような感覚」を与える演出は随一だ。
本作でも徹底した演出によって、「物語体験」はチェックインと同時にスタートする。3階建てのホテル全棟を舞台とし、ロビーから客室や廊下、中庭までが怪しげな音と光に包み込まれる。時刻のわかるスマートフォンや携帯電話、時計類も、チェックイン時にすべて預け、あらかじめ決められた画一の開演・閉演時間は存在しないため、観客は時間感覚を徐々に失い、長い夜の世界を彷徨っていくのだ。
『泊まれる演劇』の楽しみの一つとして、作品への没入感をより高めてくれる限定フードやドリンク、そしてスイーツがあるだろう。今回は魯肉飯などのアジアン料理をベースとしたメニューとなっている。鑑賞後にはバーラウンジや、レコードプレーヤーが備えられた客室でゆったりとカクテルを飲みながら、それぞれが体験したシーンについて語り合うのも最高だろう。
異世界のホテル『藍色飯店』が織りなす物語の一員となり、時間を忘れた特別な夜を過ごしてみてはどうだろうか。
『藍色飯店』ストーリー
とある港町にひっそりと佇む HOTEL『藍色飯店』。
人気の老舗ホテルだったが、創業百年を迎えた年に何の前触れもなく廃業することに。
しかし、取り壊されることも生まれ変わることもなく、今もこの港町に佇み続けている。
「藍色飯店」は時間を忘れたホテル。館内は白昼のようでもあり、真夜中のようでもある。宿泊客自身も時を忘れるような極上の滞在を楽しむことができる。
そんな噂が囁かれはじめた二〇二一年秋、『藍色飯店』の灯りが再びともる。
日々仕事や家事に追われるあなたは、そんな誘い文句に導かれホテルにチェックインすることに。
手には差出人不明の招待状を握りしめて。
ロビーには異世界に迷いこんだような異様な空気が流れていた。
「ここ藍色飯店では、時刻のわかるものは全てお預けください。
『藍色飯店』での過ごし方は自由。館内を散策される際はまずフロントまで。」
そう言われ自室に荷物を置き、わずかな休息を過ごした。
空腹の身体に染みこむ魯肉飯(ルーローハン)は噂通りの絶品だった。
どのくらいの時が過ぎたのかわからずロビーにある時計を見るも、その針はピクリとも動いていない。
館内を散策しようとフロントに向かうと、
そこには “時を忘れた部屋を巡る旅” への切符が用意されていたーー。
INFORMATION
日時 | 2021年11月11日(木)〜2021年11月30日(火) |
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会場 | HOTEL SHE, OSAKA |
チケット販売 | 一次チケット販売(抽選):9/3 (金)20:00〜9/12(日)23:59 |
料金 | 一人当たり¥19,000〜(2名一室)、
※ご宿泊日によって料金が変わります。詳細はチケット購入ページを参照ください。 |
公式サイト | |
クレジット | 脚本・演出:山崎彬(悪い芝居) |
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地域に根ざした世界中のインディペンデントな「人・もの・こと・場所」をおもしろがり、文化が持つ可能性を模索するためのメディアANTENNAです。
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