村上大輔・堤大樹の二人展『群れ』(延期:日程未定)
数々のバンドでサックス奏者として活躍しながら、フォトグラファーや渋谷の7th Floorのバーカンとしての顔も合わせ持つ村上大輔。そんな彼とアンテナ編集長である堤の写真展の開催が決定しました。
この展示は、これまでに様々な国を訪れてきた二人がその中で感じてきた「人間の最小単位とはなにか」や、「どのようにして人は自分と他者の間に線を引くのか」というテーマに向き合ったもの。村上は撮り下ろしの、堤はこれまでに撮りためた写真を展示する。
当日は二人の展示をメインとしながらも、会場の壁のひとつは「来場者が持ち寄った写真を交換する」インタラクティブに参加ができるスペースとなる。ぜひお気に入りの一枚を片手に遊び訪れて欲しい。
開催に寄せて
「なんだか最近もやもやするよな」
僕たちは確かに憤っていた。
だけど、その憤りをどこにぶつければいいかもわからない。
そもそもぶつけたいのかすらわからなかった。
どちらかともなく、テーマを決める時に話し始めたのはそんな話題だった。
それから一ヶ月。
コロナウィルスが世界を席巻し、僕たちのもやもやはより実態を伴っていろいろなところへ表れた。
これまで担保されてきた流動性はあっという間にシャットアウト。
気が付かないふりをしていた線は、よりくっきりとその存在感を増したように思う。
多くの生き物は同種で群れをつくる。
サバンナを駆け抜けるヌーの群れ。
海洋を回遊する魚の群れ。
彼らは群れることで厳しい弱肉強食の世界を生き延びる。
それは彼らの知恵であり生存戦略だから。
ふと思うのは、彼らが言葉を話すとしたらどこまでを「私たち」と語るのかということ。
群れ
「私たち」の最小単位。
社会性を高度に発達させた「私たち」はなんのために群れるのだろうか?
もはや自然界には天敵などはいやしない。
そして私たちが「私たち」という言葉を使う時、それはどこまでを指すのだろうか。
村上大輔
音楽活動の傍ら、親戚のおじいさんにフィルムカメラをもらったことがきっかけで2018年頃から本格的に写真を始める。
日常を面白がるような表現を目指して、「視点と距離感」を大切に、日々シャッターを切り続けている。
堤大樹
Amia CalvaのVo./Gt.として活動しながら、Webマガジン・アンテナを編集長として運営。「文化が社会的分断をつなぐキーになる」を信条に、音楽・映画のポップカルチャーの社会実装の方法を模索している。今は土壌づくり。
日時 |
延期:日程未定 |
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アーティスト | 村上大輔 / 堤大樹 |
料金 | 無料 |
会場 | CON-TENNA
〒604-8261 京都府京都市中京区式阿弥町130 concon no.2 |
WRITER
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26歳で自我が芽生え、とうとう10歳に。「関西にこんなメディアがあればいいのに」でANTENNAをスタート。2021年からはPORTLA/OUT OF SIGHT!!!の編集長を務める。最近ようやく自分が持てる荷物の量を自覚した。自身のバンドAmia CalvaではGt/Voを担当。
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