COLUMN

お歳暮企画 | アンテナとつくる2019年の5曲 Part.2

MUSIC 2019.12.27 Written By 阿部 仁知

2019年も残すところあとわずか。アンテナは今年もたくさんの人にお世話になりました。そこで『お歳暮企画 | アンテナとつくる2019年の5曲』と題して、インタビューやイベントでお世話になった方々の今年を彩った5曲を聞いてみました。ミュージシャンをはじめとして、ライブハウスの方々、エンジニア、小説家など、アンテナライターも含めて総勢59名。快く引き受けてくれた皆さんには改めて感謝が尽きません。プレイリストも用意したので、こたつで温まりながら何気なく聴いてみてください。Part.2では50音順の「た〜わ行」の28名のリストを紹介します。あなたの2019年はどんな年でしたか?そして、2020年はどんな年になっていくでしょうか。来年もアンテナをどうぞよろしくお願いします。

takuchan(NYAI)

90年代インディギターバンド、オルタナティブバンド周辺に影響を受けた潔いバンドアレンジとひねりの効いたメロディを持つ男女混成ボーカルギターロックバンドNYAIの作詞作曲Vo / Gt担当。2019年7月にセカンドフルアルバム『HAO』をリリース。2020年1月22日に7インチアナログシングル『Pomason / tape drug』リリース予定。独特のユーモアやゆるさを持つバンドの雰囲気で国内外にじわじわとファンを増やし続けている。
Webサイト:https://takumahatensi.wixsite.com/nyai-on-web
Twitter:https://twitter.com/nyaiband

“住所不定無職低収入 (New ver.)” 細野晴臣
“未来の人へ(feat.ゑでゐ鼓雨磨)” 坂本慎太郎
“GOAST” folk enough
“鰐肉紀行” キイチビール&ザ・ホーリーティッツ
“Race for the Prize (feat.The Colorado Symphony & André de Ridder) – Live” The Flaming Lips

今年の前半はアルバム『HAO』の制作で音楽をゆっくり楽しむという事はしづらかったのですが、そんな中でもこの5曲はよく聴きました。近年は、たくさん音楽を作ってきたキャリアの長いミュージシャンがどんな新作を出すのかにとても興味があります。

 

“住所不定無職低収入 (New ver.)” 細野晴臣

今年一番聴いた曲。自分みたいな人間のキャパシティでは細野さんの音楽を完全に理解できる事は無いでしょうがいつも好きです。

 

“未来の人へ(feat.ゑでゐ鼓雨磨)” 坂本慎太郎
コーネリアスのMellow Waves収録曲も最高でしたがこのカバーの方も最高です。ずっと聴いてられます。

 

“GOAST” folk enough
福岡オルタナシーンの現役バリバリレジェンドfolk enoghの新譜。何気に初ストリーミング配信開始。自分の心の中にはいつも井上さんがいます。いい意味でも悪い意味でも、、。

 

“鰐肉紀行” キイチビール&ホーリーティッツ
NYAIのベースのたにがわさんが「キイホリいいぞ。」ってしつこく言ってて聴いてみたら最高でした。自分が好きなポップなものがたくさん入ってる。特にチャイナ感あるシンセソロが昔やったゲームの“スーパーチャイニーズ”のテーマソングを彷彿とさせて泣きました。

 

“Race for the Prize (feat.The Colorado Symphony & André de Ridder) – Live” The Flaming Lips
大名曲ですがオーケストラバージョンでライブやる潔さというかバカっぽさが最高です。

 

来年はもうちょっと沢山聴きます。
音楽との素敵な出会いが僕を待ってたらいいなぁ、、

竹内良太(タケウチコウボウ)

京都でカラフルな音響ケーブルのカスタムオーダー製作、販売している紐屋。最近は自作ガジェットのみでノイズ演奏をする縛りプレイを実行中。出演依頼待ってます。

 

Webサイト: https://takeuchikoubou.stores.jp 

Twitter : https://twitter.com/takeuchi_koubou

“tape loop” Sawa Angstrom
“手紙” Lainy J Groove
“Don’t light my fire” おとぼけビ〜バ〜
“Salty” KAZU
“Conversation” Lucy Rose

とりあえず、ベストというか個人的に今年一方的にお世話になった楽曲達。

 

“tape loop” Sawa Angstrom
間違いなく今年一番目撃したし、関わったアーティスト。実はこっそり音源に自作フィルターをかけたりして楽しんでいました。それでも成立するだけの楽曲の構成とクオリティが素晴らしい。

 

“手紙” Lainy J Groove
リリースされたのはもう今年も終わりかけだけど、ずっとリリースを待っていたし、やっぱり内容も最高。素直にかっこいい。やっぱりすごい人達と実感。

 

“Don’t light my fire” おとぼけビ〜バ〜
なんていうか”本気のエネルギー”を感じるような曲を聴くことが最近は少ないと思ってたけど、このバンドにはそれがあります。こういうの聴くとやってやろうじゃんって気分になる。

 

“Salty” KAZU
Blonde RedheadのKazu Makinoのソロプロジェクト。意外にも初のソロ作品なんだとか。とにかく時間があれば聞いていました。空気感、ビートの雰囲気がなんだか怖いんだけど大好き。

 

“Conversation” Lucy Rose
寒気を感じるぐらいの湿っぽさ。夜中に聴きながら作業するにはぴったり。深夜のケーブル作りの欠かせないBGMでした。

谷川充博(スタジオ ファーストコール)

レコーディング・ミキシングエンジニア。京都精華大学 ポピュラーカルチャー学部特任准教授。1985年、京都に《Studio First Call》を設立。手がけたレコーディング作品は、くるり『ソングライン』、屋敷豪太『The Far Eastern Circus』、ジッタリン・ジン『8-9-10!!』、The Renaissance『ROCK STEADY』他。

“Still The Good Old Days ft. Joe Walsh” Sheryl Crow
“Beer Never Broke My Heart” Luke Combs
“Hello Sunshine” Bruce Springsteen
“Fly Like An Eagle” Stereophonics
”Qué vendrá” ZAZ

今、繰り返し聴いている曲です。(”Qué vendrá” ZAZは、2018年11月発売でしたが、今も、よく聴いているので入れさせてもらいました。)こんな音で録れたらいいなと思いながら聴いています。無理をしていない音、いいです。

丹七海(アンテナ:ライター)

97年生、大阪の田舎ですくすく育った行動力の化身。座右の銘は思い立ったが吉日。愛猫を愛でながら、文字と音楽に生かされる人生です。着物にハマりました。

 

Twitter:https://twitter.com/antenna_nanami

“ワンダーランド” サカナクション

“白日” King Gnu

“のめりこめ、震えろ。” Tempalay

“あゝオオサカdreamin’night” どついたれ本舗(CV:岩崎諒太、河西健吾、黒田崇矢)

“浪漫と算盤 LDN ver.” 椎名林檎と宇多田ヒカル

賛否両論はありますが、「知らない音楽を知る」という意味ではサブスクリプションに賛成です。さながら音楽の図書館。まず手にとって聴いてみて、刺さればズブズブそれにはまっていく。今じゃSpotifyなしでは生きられない体になってしまった。

 

何と言っても2019年1番の喜びはサカナクションのニューアルバム“834.194”。発売延期を食らいながらも、まるで眼前に人参を垂らされた馬の如く、発売日に新星堂に駆け込みました。その中でもワンダーランド。音源はもちろん、ライブで聴いた時の衝撃といったら。耳障りではないノイズというパラドックスを味わいました。さらに今年の音楽シーンを席巻したKing Gnu。私がこの曲を知ったのはドラマでもラジオでも音楽番組でもなく、Spotifyのシャッフル再生という邪な道でした。ロック、R&B、ジャズ、オルタナ……。音楽ジャンルの存在を認知させてくれたKing Gnu、あまりにも沼が深い。そして同様にSpotifyから繋がったTempalay。King Gnuに出会っていなければ、Tempalayにも出会っていなかったでしょう。年末のレディクレにも参戦とのこと、今から楽しみでなりません。5曲の中で輝くはどついたれ本舗。ヒプマイにはハマるまいと思っていましたが彼らの登場で物の見事にハマってしまった。だってあんな設定出されて、こちとら大阪人、気にならないはずがない。聴き心地の良いトラックと歌詞のおかげで今では立派なオオサカの女。ありがとうCreppy Nuts、HIP-HOPの扉を開いてくれてありがとう。以前もnoteで書きましたが、椎名林檎と宇多田ヒカルの関係性が大好きなんです。“二時間だけのバカンス”で衝撃を受けて早3年。ついにこの日がやってきた。MVを観て出てきた感想は一言、「しんどい」。人間、感情のキャパを超えるとまともな言葉が吹っ飛ぶってのを身を以て味わいました。

 

新しい音楽に出会う場面が多かった2019年。月並みな言葉ですが、音楽に出会うと、世界が広がるな、と実感しました。例えば彼のルーツの音楽を聴いて、さらに新しい音楽に出会う。彼が歌詞を書く上で影響を受けた文学を読んでみる。ミーハーだと言われればそれまでですが、知ることがはじめの一歩。何より、知らないことを知ることは、私自身とても楽しいのです。来年も新しい出会いがありますように。初詣で、神様にお願いしようと思います。

堤大樹(アンテナ:編集長)

26歳で自我が芽生えたため、まだ6歳くらい。「関西にこんなメディアがあればいいのに〜」でアンテナをスタート。関係者各位に助けられ、発見と失敗の多い毎日を謳歌中。自身のバンドAmia CalvaではGt/Voを務める。

 

Twitter:https://twitter.com/ittan_momeo

Instagram:https://www.instagram.com/ittan_momeo/

“円” CARD
“You Had Your Soul with You” The National
“I Can’t Feel You” American Football
“Hey, Ma” Bon Iver
“Traffic” Thom Yorke

すっかりストリーミングで音楽を聴くことも定着した。しかしこの変化は自分にとって、良いのか悪いのか、よくわからない。例年に増して、「垂れ流して音楽を聴く」という行為が少し増えたように思う。使い古された言葉だが、選択肢は多く、また世界の全ての音楽が日替わりでチャートを塗り替えられるのを見ていると少し疲れてしまう。そんな中自分の世代を中心に、L’Arc~en~Cielなど過去によく聴いていたアーティストの作品がサブスクリプションの解禁に大きく盛り上がってしまう気持ちはよくわかる。

 

そんな一種のマンネリとした気持ちに風穴を開けてくれたのが、CARDのライブだった。今まで見たことがないほど、楽しそうに演奏している彼らのライブを見ていると単純に大きな音に感動してい感覚を少し取り戻せた気がする。またいくつになっても音楽を楽しむ姿には純粋に勇気づけられた。”円”はそんな彼らの過去と、今をつなぐ曲であり、間違いなく今年もっともよく聴いた楽曲のひとつだ。

 

そんなわけで、今年の曲をリストアップしているとAmerican Football、Thom Yorke、The Nationalなどキャリアの豊富なアーティストの新譜が目立った。いずれも過去の作品と比較するのがおこがましいくらいフレッシュで、音楽そのものの楽しみに満ちていて、人生の滋味に富み、自分の気持ちをすくい上げてくれた。Big Thiefや(Sandy)Alex G、BibioやBillie Eilish 、Solangeあたりも外せないと思ったが、「自分の2019年を振り返る」ならこのラインナップとしたい。

土門蘭

1985年広島生。小説家。京都在住。2017年、出版業・執筆業を行う合同会社文鳥社を設立。インタビュー記事のライティングやコピーライティングなど行う傍ら、小説・短歌等の文芸作品を執筆する。著書に『100年後あなたもわたしもいない日に』『経営者の孤独。』『戦争と五人の女』。

 

twitter:https://twitter.com/yorusube
note:https://note.com/yorusube

公式HP:https://bunchosha.theshop.jp/

“Cakes” Homecomings
“Transcend feat. Armi (Up Dharma Down)” Ovall
“さらしもの (feat. PUNPEE)” 星野源
“when the party’s over” Billie Eilish
“OMOIDE IN MY HEAD” NUMBER GIRL

2019年は「夜明け」という印象がします。元号が変わったのもあるだろうし、自分自身も仕事でひとつの節目を迎えたからかもしれません。今年印象的だった曲を挙げてみたら、そんな雰囲気の曲ばかりになりました。

 

Homecomingsは、友人が薦めてくれました。彼はいろいろあって音楽を聴くのが嫌になっていた時期、彼女たちの曲を聴いて泣いてしまったのだそうです。以来私もよく聴いています。おいしい水のような、清潔な早朝みたいな曲だと思います。

 

Ovallも、別の友人から教えてもらいました。サビに向かうじわじわとした高揚感と、ふっと歌が抜けて楽器の音で優しく充たされる感じがすごく良いです。この技法をDROPというのだそうですが、なるほど確かに雨の夜みたいな美しい曲だと思います。

 

星野源とPUNPEEは、ふたりが語らう夜のMVがかっこよくて何度も観ました。「この輝きは僕のじゃなくて世の光映してるだけで」という歌詞を聴いて、星野源が昔『くだらないの中に』で「僕は時代のものじゃなくて君のものになりたいんだ」と歌ったのを思い出しました。

 

Billie Eilishは眠る前によく聴きました。ビリーは夜驚症や金縛りに長い間悩まされてきたらしいのですが、私も昔から不眠気味で夢をよく見ます。だからなのか聴いているととても落ち着くのです。夜が怖いのはひとりじゃないから大丈夫、というような。アルバム名は『When We All Fall Asleep, Where Do We Go?』です。

 

20年ほど前の曲ですが、最後はNUMBER GIRL。2019年は自分がもっとも好きなバンドが復活した年でもありました。「眠らずに朝が来てふらつきながら帰る」という冒頭をライブで聴いたら、頭から思い出が吹きこぼれて涙が出ました。

 

夜は明けるし陽は暮れるし、日々はあてどもないですが、音楽は確かに私たちの生活を彩ってくれます。その彩りの積み重ねが「人生」なのかなと思います。あなたの2019年は、どんな彩りでしたでしょうか。

中野博教(CARD)

2010年関西にて結成された4人組バンドCARDのGt.Vo。

現在までにstiffslackからアルバム2枚、FLAKE RECORDSからアルバム1枚をリリースしている。

 

Twitter:https://twitter.com/card_jp

Webサイト:https://www.cardofband.com/

“You” Nils Frahm
“Cattails” Big Thief
“Bright Leaves” Wilco
“BOA” Sam Gendel & Sam Wilkes
“Caught in the Weight” Rachael Dadd

2019上半期、Nils Frahmのyouを聴きすぎて、ピアノを異常に弾きたくなり購入→楽譜をみて完コピ→その瞬間、全くピアノを弾かなくなった。

 

Big Thiefはアルバム録音時に参考にしたが、今回のアルバムが凄すぎてあまり参考にできず。

 

Sam Gendelは12面体スピーカーを使った奈良sonihouse でのライブが神秘的だった。

 

Rachael Daddは今年出た新作もよく聴いた。数年前、阿波座で見たライブも最高だった。

 

Wilcoのアルバムには毎回やられます。最高!

蓮井(サンリンシャ)

四国の高松市でサンリンシャという雑貨屋やってます!メンバーが全員自営業のハードコアパンクバンド“YHPRUM EIDDE”でベースしてまーす!

 

サンリンシャ:

http://sanrinsha-jpn.com/index.html

“Perfect Teeth” Squid
“Research” CASTLEBEAT
“It’s Over” Morrissey
“Master Keys” Deliluh
“Figure” Armor

5. “Figure” Armor

フロリダのハードコアバンドの“Some Kind of War”って7インチの1曲目。溜めから始まりドラムが走ってベースが入ってくる所とかぎゃー!って感じで朝とか、さあこれからやるぞ!って時に聞くと燃えます!この歳になるともう何でも聴きますがやっぱりハードコアは中学の時から大好きなので別格です!

 

4. “Master Keys” Deliluh

カナダのトロントのアート・ロックバンド。これが3枚目のアルバムでこの曲の2:47からのぽろんぽろんギターがちょっと切なくて最高です!夜に本領発揮する曲だと思います!

 

3. “It’s Over” Morrissey

神様仏様モリッシー様のロイ・オービソンのカバー、もう紅白歌合戦のような貫禄が出てて最高です!今年のUSツアー死ぬほど見たかったです。生き神様も還暦を迎えお身体の方が多少心配ですが体調に気をつけ近いうちにジャパンツアーしてくれるのを心から祈ってます!

 

(1と2は2019年じゃないけど今年教えてもらって凄く思い入れがあるので書きます。)

 

2.“Research” CASTLEBEAT

ブルックリンでSpirit Goth RecordsってレーベルやってるJosh Hwang君のベッドルームポップソロプロジェクトの2018年のアルバム“VHS”の1曲目!ギターのキラキラ具合がとても良いです!

 

1. “Perfect Teeth” Squid

イギリスのポスト・パンクバンドの2016年の曲で、バンド名がイカのせいか安直に海の底にゆっくり沈んでくのを連想して素晴らしいです!この曲はもう色んな気持ちの時に聴き込んだので個人的2019年のベスト1です!!!

 

そんな感じです!読んでくれてありがとうございます!

浜田淳(Sawa Angstrom)

ミュージシャン、映像作家。
自身のバンド Lainy J Groove や YeYe BAND のメンバーでサポートライブやトラックメイキング、ベーシストとして制作に携わる。
2018年に Sawa Angstrom の活動を開始。
映像作家としては Sawa Angstrom の作品を中心にしつつ、その他にも様々なアーティストのMUSIC VIDEOを制作している。

“ギター” ASAYAKE01
“Villa (Jerry Paper remix)” 落日飛車
“Isometry (Hundreds Remix)” Odd Beholder
“Confessions ” Sudan Archives
“sad day” FKA twigs

“ギター” ASAYAKE01

ASAYAKE01 のアルバムはほんま待ちに待ったリリースで、出た日からしばらく毎日聴いてました。昔も今もいつ聴いても震えるアーティスト。

 

“Villa (Jerry Paper remix)” 落日飛車

落日飛車の極上チルAORを Jerry Paper がリミックスしてもうなんかわけわからん異国のオリエンタルダンスナンバーみたいになってて病みつきになりました。

 

“Isometry (Hundreds Remix)” Odd Beholder

この曲は今年のリリースやないんですが、個人的に今年のいろんな制作現場でめちゃくちゃいつも参考にしてた曲です。

 

“Confessions ” Sudan Archives

いつかこんな音楽を作りたいなぁて思わせてくれる Sudan Archives の今年のやつです。自分にないものだらけで感動。

 

“sad day” FKA twigs

これはもうみんな大好き FKA twigs の5年ぶりのアルバムの曲で一番エモいやつを選びました。

葉山久瑠実

シンガーソングライター。人間が心にしまっておきたい負の感情を華麗にぶちまける、怖いもの知らずのダークヒロイン。 HP:http://kurumihayama.com/

“Remember(feat.Ty Dolla $ign)” KATIE
“No Instructions” KATIE
“Night Dream” LEEBADA
“峇里島” 李英宏
“Superhuman” NCT127

今年私が最もよく聴いたのは韓国の KATIE。”Remember”は冒頭から釘付けになった。feat.が Ty Dolla $ign というのも完璧で、オリエンタルかつ高級感溢れる MV も最高だ。この楽曲と”No Instructions”を含んだアルバム”LOG”は超名盤だと思う。

 

同じく韓国の LEEBADA は猫っ気ある歌声が特徴的だが、この”Night Dream”はそんな彼女の特徴を最も活かした楽曲のように思う。台湾の李英宏は今年、映画”先に愛した人”を観たことで知った。少し日本のトレンディドラマ時代っぽい空気を感じる”峇里島”は毎年夏の夜に聴きたい一曲である。

 

最後は KPOP アイドル、NCT127の最新曲”Superhuman”。「まだやるか、まだやるのか!」と唸ってしまう、たった 4 分間にお腹いっぱいに詰め込まれた展開の多さ、しかし決してわかりにくいの領域へは踏み入れず、最初から最後まで聴きやすくあり続けるあたり、流石である。

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