
【2025年4月】今、西日本のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
「各地域のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」
このコラムでは、西日本エリアの京都・大阪の今聴いておきたい注目のアーティストを紹介していただきます。
紹介者は以下の方々です。
【京都】
livehouse nano 店長:土龍
【大阪】
LIVE HOUSE Pangeaブッキングスタッフ:住田悠真
アメリカ村 FANJ twice / ナンバーゲート統括:ミブリュウヤ
南堀江Knaveブッキング担当:倉坂直樹
livehouse nano 店長:土龍の注目アーティスト
ときめきポメラニアン
京都の4人組のパンクバンド。時代が時代だからこの言い方は好ましくないかもしれないけど、所謂ガールズパンクと呼ばれるもの。メンバーはフロント3人、ドラマーはサポートで4ピースのステージを繰り広げる。拙いといえば拙い、ローファイといえばローファイ、なんとも言えない、掴みどころのない魅力があるといえばいいのか、とにかく、初見で「これか!なるほどな!」と好きになった。このキュートさにはヒロトのポップセンスを、ロマンチシズムにはマーシーの詩作が頭に浮かばされる。いや、さすがに褒め過ぎか笑
そういう名前のバンドがいることは知っていて、昨年に年末恒例のKONCOSによる『AFTER SCHOOL』にてnano初出演。えらいとこにいきなり出るなとも思ったが、これには当然のストーリーがあり、岡山出身のGt.Vo.あさひは中学生時分から名門〈ペパーランド〉に出入りして、DJとして主演していたこともあるらしく、当時からKONCOSとは面識があったのだ。大学進学で京都に出てきたあさひが組んだバンドとなればKONCOSが誘わない手はないわけだ。
パンクと言ったが、BPMが特別に速い形としてのものでもなく、何かに対しての反骨を唄うわけでもない。が、あさひは子供の頃から慣れ親しんできたパンクバンドが背負うカルチャーに憧れをもっているのだろう。メロディーはとてもポップでキャッチー、詩はロマンチックではあり自分が大事にしてることについて綴るが、愛らしいメルヘンの香りもする。彼女たちの表現に込められたマインドはパンクのそれとはまた話が違うものかもしれないが、間違いなくあさひには「パンクバンドって詳しくはわからないけど、とにかくかっこいいもの」という鮮烈な記憶と経験があり、そこへの憧れをふんだんに詰め込んでる。Ba.Vo.やはもKey.Vo.ひさかも、出自は違えどもあさひとそういうカルチャーへの憧れを共有できているのだろう。じゃなきゃあのステージ上でのバランスは生まれない。
僕だって、自分にとってのパンクの始まりは、理由はわかんないけどなんだかかっこよすぎたブルーハーツとの出会いから。わかんないまんま、だってかっこいいんだもの!こうなりたい!ってただの願い、それも立派なバンドの動機。
パンクってなんだろうって核心をつかなきゃならないかもしれない話は、もう少し後でいいよ。たくさん考えればいいさ、これから。
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ティッシュケースラブ/ときめきポメラニアン(at 京大吉田寮食堂 2024.12.8)
ときめきポメラニアン 出演イベント:『ときめきポメラニアン1stEP『ドッグランを抜けだして』リリースパーティーnano編』
日時 | 2025年5月9日(金) |
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会場 | |
出演 | ときめきポメラニアン / sickufo / サブマリン / 詩央 |
料金 | 前売り¥2,500 / 当日¥3,000(+1ドリンク別途) |

土龍

livehouse nanoではドネーショングッズをオンラインストアにて販売中。新グッズも日々入荷中!
https://livehouse.thebase.in/
Youtubeチャンネルでは無観客ライブも日々開催しています。ぜひチャンネル登録を!
https://www.youtube.com/channel/UCV904VJscUg3jr9guSXf_-w
LIVE HOUSE Pangea ブッキングスタッフ:住田悠真の注目アーティスト
Telepathy

今月紹介するのは大阪のTelepathyです!
煌びやかで歪んだシューゲイザーやグランジの影響を強く感じるオルタナサウンドが特に印象的なのですが、メロディはJ-ROCK
X(旧:Twitter) | |
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音源 | |
Webサイト |
Telepathy 出演イベント:『THE WORLD IS MINE40』
日時 | 2025年5月26日(月) |
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場所 | 心斎橋Pangea |
料金 | 前売り¥2,500 / 当日 ¥3,000 (+1ドリンク別途) |
出演 | Slow Surf / LOVIN’ THE BUNK / The Syphons / Telepathy |
チケット | Pangeaメール予約 / バンド取り置き |

住田悠真

2019年11月から個人でイベントを主催。現在はPangeaでブッキングスタッフとして修行中。愚直に頑張ります!
LIVE HOUSE Pangeaでは売り上げがライブハウスの運営費になるオフィシャルグッズをオンラインストアにて販売中。
アメリカ村FANJ twice / ナンバーゲート統括:ミブリュウヤの注目アーティスト
asano raincoat
今月紹介するのは、asano raincoat(あさのれいんこーと)。
気持ち良い音楽、ここにあります。ノレにノレるasano raincoa、鬱屈とした現代にぴったりな音楽、いやミュージックです!ぜひ現場で一緒に踊りましょう!
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asano raincoat-magic hour(official Music Video)
LIVE情報
4/8 @南堀江knave
4/9 @アメ村BEYOND
4/16 @梅田BANGBOO
4/21 @PADOMA
4/23 @アメ村BEYOND
4/25 @岡山image
4/26 @Bar Tone’8.0
ミブリュウヤ

南堀江Knaveブッキング担当:倉坂直樹の注目アーティスト
メルシー

やっとこのコラムでメルシーを紹介できる。僕はずっと待ってましたよ。メルシーってどんなバンド?と聞かれると、いわゆるガレージロックサウンドの3ピースバンド。音楽は硬派。だけど歌メロは妙に人懐こい。歌詞も良い。ライブもすごく楽しい。そしてメンバー3人もすごくキャラ立ちしてる。
knaveにもよく出てくれてるし、本当はすぐにでも紹介したいバンド…だったんですが、正直なところ「今はまだ見つかってほしくない」ともずっと思っているバンドでした。いや別に出し惜しみしてたとか、そういうわけではないのですが。僕らみたいなライブハウスの人間や、ライブハウスに人生をささげてくれてるようなプロのお客さん(?)みたいな人達だと、特に若手バンドに対してはある程度の期待値を込めてバンドを判断してくれると思うんです。
例えば「まだ歌や演奏は正直まだヘタだけど、あと1年ぐらいたったらめちゃくちゃ化けてそう…!よし、このバンドを応援しよう!」みたいな感じに。そういう意味でね、メルシーはめちゃくちゃ良いバンドで僕も大好きなんだけど「今はまだ未完成」感はずっといなめなかったので、今の状態で普通のお客さんに見つかってほしくなかったんです。
今のメルシーのライブで全部を判断してほしくない…!みたいに勝手に思ってました。ですが、最近のメルシーのライブを見てて思ったんです。結成からやっと1年。これは、やっと準備が整ったんじゃないかな?と。待ちわびた「今」がやっと来たんじゃないかな?と。だから紹介用にMusic Videoも一応のせてますが、このMusic Videoは見なくていいです。1年前の音源なんて参考にもならないので。
PCとスマホを捨てて街に出よ。そしてライブハウスで、メルシーのライブを生でぜひ見てほしい。いまのメルシーのライブを見て好きと思ないんなら、残念ながら君は僕とは話が合わないようだ。ロマンチックにロックンロールで一緒にダンスしようぜ。
さあ「踊り出せ!!」
メルシー1st single「ノンフィクション」
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メルシー 出演イベント:knave 23rd Anniversary supported by KIRIN 『裏堀江系 ~誇り高き3マン編~』
日時 | 2025年6月12日(火) |
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会場 | 南堀江knave |
出演 | rale one stance / メルシー / QLIP |
料金 | 前売り ¥3,000 / 当日 ¥3,500(+1ドリンク別途) |

倉坂直樹

大阪のライブハウス南堀江knaveでバンドイベントの制作を担当しています。よろしくお願いいたします。
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- 編集者 / ライター
-
奈良県出身。京都在住。この街で流れる音楽のことなどを書き留めたい。
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