INTERVIEW

忖度されたハッピーエンドより変わらぬ絶望。葉山久瑠実が出す空白の結論

Twitterを見ていると文脈の合わない文句が垂れ流され、情報を精査しない発言が蔓延する場面をよく見かける。すこし考えたり、情報ソースを確認すればリツイートしなくていいことも、自分の都合のいい意見や、肯定してくれるものが目に入るとすぐにリツイートし、批判意見を見ると対象者を叩くことで正義の味方になったかのような優越感に浸る。自分が正しいと思う結論にしか飛びつくかない現代。そんな時代において兵庫出身のシンガーソングライター葉山久瑠実は、結論は空白でいいと語る。

 

2011年春からピアノの弾き語りにて活動し、過去には『RO69JACK 13 / 14』入賞、『 eo music try 2014』では最終審査にまで出場した。この度2019年12月11日に5th ミニ・アルバム『ファインセンキューアイワナダイ』をリリースする。これまでのビジュアルイメージを一新し、「スタイリッシュ」をテーマに制作された。自身初となる英語詞をちりばめながら、従来の皮肉と暗さ、そして人々の絶望を歌う作品となっている。このように書けば、人々を嫌な気持ちにさせる曲しか歌わなさそうだが、それは違う。むしろ葉山の音楽は取って付けたハッピーエンドのJ-POPよりも、人々の思考を促し、ある時は希望の光を与える。そのため自身の曲の結論を空白にすると語るのだ。

 

『ファインセンキューアイワナダイ』に「幸福」の2文字は存在しない。だが確実に、今の時代に必要な音楽だ。このインタビューが葉山久瑠実というシンガーソングライターの思考を伝え、読者であるあなたが、現状について何か考えられるようなテクストになれば幸いである。

新しい葉山久瑠実を見せられた作品にはなったと思います

──

『レッツゴーあの世』から2年経ちます。それまでは半年から1年のペースでアルバムを制作されていましたが、今回は時間がかかりましたね。

葉山久瑠実(以下、葉山)

今振り返ると、これまでは「自分が思いつくものは、他人も思いつく。だから他の人よりも早く良い形にしなければ」といった、焦りのようなものがありました。もちろん焦っているからといって、手を抜いていたわけではなく、一生懸命やってはいましたが。ただ『レッツゴーあの世』をリリースしてから「私の暗くて皮肉交じりの音楽は誰も思いつくものでない。というか、誰もやりたがらない。だったら、ゆっくりやってもいいんじゃないか」と思いました。

──

今回のアルバムのテーマは「スタイリッシュ」ということですが、なぜこのテーマにしたのですか?

葉山

『レッツゴーあの世』のリリースで、なんとなく「葉山久瑠実ってこういうもの」という分かりきった感じが聴いている人にも、自分自身にも出てきてて。そこで何か「新しいことをやった方が良い」と考えました。ただ使用楽器はピアノと声だけと決めているので、限られた中でわかりやすい変化をつける為には、今までやらなかった英語を使用してみようと思ったんです。

 

単純ですが、英語って私たち日本人にとってスタイリッシュ な感じがしません?例えばTシャツの英字プリントとか。スタイリッシュって今までの葉山久瑠実像には無いものだと思ったし、丁度いいテーマだと感じたんですよね。

──

ちなみに葉山さんが思う「葉山久瑠実像」とは何ですか?

葉山

絶望と耳なじみの良いポップ・サウンドを融合させた音楽で、歌詞が一番の武器。次にピアノ。カラフルよりかはモノクロ、というイメージですね。

──

「歌詞が一番の武器」と仰りましたが、今回は“FINE THANK YOU I WANNA DIE(Instrumental)”というインストゥルメンタル曲がありますね。

葉山

この曲はアルバムに入れる予定ではなかった。アルバムタイトルが決まった時にすぐに出来たんですが「ピアノの専門でもない私が作ったインスト曲って、需要低いだろうし、この曲の替わりに歌詞のある曲を入れた方がいいんだろうな」と思っていました。でもある時、シンガーソングライターのおおたえみりさんの「世の中には「!」が多すぎる、もっと「?」を……」という言葉を思い出したんです。

 

その時、無意識に「ウケるかウケないか」ということを最優先に制作していた自分に気付きました。やっぱりこのインスト曲はこのアルバムに合っていると思ったし、ここで入れないと他の音源で収録する機会もないだろう。そう考えて収録しました。

──

英語詞、インストゥルメンタル曲の導入。つまり今まで葉山さんがやっていなかったことを今回は能動的にやった。それがこのアルバムに反映されたと。

葉山

そうですね。「葉山久瑠実ってこんな感じだよね」と思っていた人にも、新しい葉山久瑠実を見せられた作品にはなったと思います。

暗い感情を武器にするのは嫌です。でも認めたくない武器だとしても使うしかない

子供の頃に夢を描いてた
「誰より素敵な大人になる」と
仕事に恋に 未来は薔薇色
それがどうしたよ このざまだ

気づけばもうこんなに生きた
あたしの人生中身はすっからかん
大事なものも 大事な人も
見つけられぬまま 今日は逝く

“あたしの人生”『レッツゴーあの世』(2017年)

 

世の中の何の 役に立つか
あたしたち何の 意味があるか
客に残された 死んだ魚
あたしに言うのさ 「お前もか」
バイトやめたい

“バイトやめたい”『なんにもない。』(2013年)

──

2曲ほど葉山さんの歌詞を引用しました。歌詞からでもわかりますが、葉山さんのアーティストテーマは「暗さ」だと思います。鬱屈とした感情をピアノに乗せて歌うことをデビュー以来やっていますが、アーティストをやり始めた瞬間から「暗い曲をやろう」と思っていましたか?

葉山

最初はみんなが憧れるカッコいいアーティストになりたいと思っていました。たとえばファッション雑誌に載っているような、キラキラしていて、まさしくスターといった感じの。でも、曲を書いてみて、自分がそんな素質を持っていないことに気がつきました。ファッション雑誌に載っているスターみたいな曲を真似て数曲書きましたが、全然人に認めてもらえなかったんです。偽物でも完璧に作り込めていたら良かったのかもしれませんが、私は中途半端だったんだと思います。そこで元々、自分が持っていた「暗さ」を武器にしようと決めました。

──

なぜ暗さを武器にされようと思ったのですか。

葉山

他のアーティストに埋もれない、突き抜けた特徴がそれくらいしかなかったんです。大体のアーティストは凄く愛されるビジュアルや、歌の上手さを武器にしますよね。でも、私にはそういったものがありません。「良いところがないな……」と思っていた時に、閃きました。「そうだ。私、暗いし、性格もあんまり良くない」と(笑)。

──

ははは(笑)。

葉山

人間の嫌な部分を描写したら立派な武器になるし、葉山久瑠実は唯一無二になれる。そう思い、曲を作り始めました。そしたら良い反響が凄くあって。その時に「私が推していくべき音楽はこれなんだ」と感じました。

──

「嫌な部分」は普通出したくないじゃないですか。それを武器にするのは度胸があると思います。

葉山

最初はなんだかんだ嫌でしたよ。自分の暗い部分は本来隠したいものですし、さらけ出すのは格好良くないじゃないですか。キラキラして、ファッション雑誌に載っているようなスターは誰もそんなことやらない。でも元々持っているものでしか、この業界では唯一になれない。私は自分の憧れを手にするより、唯一になりたかったです。

──

今はどうですか。

葉山

正直、今も複雑です。精神的に疲弊するし、親族や身内が私の歌を聴いたら良い気はしないし(笑)。それでも、これが自分にとっての最良だとは思います。自分らしさ全開の曲が出来ると、何にも代えられないくらい巨大な喜びが私を満たしてくれる。その喜びが欲しくて、気づいたらまた曲を作ります。辞めたくても、辞められない。もはやドラッグですね。

忖度されたハッピーエンドよりも、バッドエンドで終わった方が聴いた人に何か残ると思う

──

葉山さんの曲は「現状を変えたいのに、変わらない」という内容が多いと思います。過去の曲だと“バイトやめたい”はバイト辞めたくても辞められないし、“生きちゃった”は生きる絶望に苛まれても生きている。これは意図的に現状が変わらないよう制作されているのですか。

葉山

意図的にやっています。1曲は大体3~4分で終わるじゃないですか。その中で「物凄い絶望」と「希望」を両方入れるのは不可能だと思うんです。ちょっとした悲しさなら、自然に希望も入れられると思うのですが、私の描く絶望から希望へ持っていくのはどうしても取って付けたような感じが出てしまう。

──

だから楽曲に希望を入れるのは避けていると。

葉山

別にハッピーエンドが嫌いなわけではない。ただ、取って付けたものはメチャクチャ嫌いです。ほら、ドラマや映画で視聴者や、関係者からクレーム来ることを恐れて、良い終わり方に切り替えられたような作品とかありますよね。そういうのすごく萎えるんですよ。私はそういうのを「忖度ハッピーエンド」と呼んでいます。

 

「ハッピーエンドはみんなお好きでしょ、こういうエンディングなら丸く収まるでしょ」みたいな姿勢が透けて見えると「なめてんのか!」と腹が立つんです。だから変にハッピーエンドを取って付けるなら、私はバッドエンドで終わった方が良い。その方が聴いた人に何か残ると思うし、バッドエンドの先はそれぞれが自ずと見つけられると思うので。

──

葉山さんの曲は、バッドエンドも魅力ですが、もう一つ客観的なシニカルさがある思うんです。皮肉を入れようとしたきっかけとかありますか?

葉山

私、軽く物騒な冗談をいうのがツボで、知り合いとの会話でもよく言うんです。もちろん全ての人に通じるものじゃないので、言う人は選びますが、その冗談で笑ってもらえることが多かったんです。この一部にだけ通じる笑いが皮肉だと気づいた時に「私って皮肉をいう才能があるかも?」と思ったんです。

──

「万人受けではなく、一部の層を狙いにいく」ために皮肉を入れたと。

葉山

そうですね。映画で言えばクリント・イーストウッドよりかは、ティム・バートンみたいなエッジが効いた感じですかね。

──

皮肉な言葉を歌詞に使うとき注意されていることはありますか?

葉山

皮肉は守りに入ると面白くない。攻めすぎても笑えません。だから世の中の動きには最低限、気を使っています。タブーは時代によって変化します。ちょっと前までは皮肉で攻めた笑いでも、少し時間が経つと放送禁止になる。ギリギリのラインを攻めるには、世の中の流れをある程度知っていないと痛い目に合う。

──

例えばバラエティ番組におけるブラックフェイス問題や、LGBTいじりとかですね。

葉山

昔はOKとされたネタが、時代の流れについていけず問題になるケースは多い。特に人種や宗教は皮肉として扱うには、無理あるテーマだと思います。そもそも扱う必要もないですし。

──

その葉山さんの皮肉が形になったのはいつ辺りですか?

葉山

最近ですね。昔は子供っぽかったり、考え方に偏りがあってベストな形ではなかった。ずっと試行錯誤してきて「完成した!」と思えたのが、今回の『ファインセンキューアイワナダイ』に入っている“くすりゆび”という曲です。

結論を出さずに、相手に結論を考えるよう仕向けた方が問題に向き合える

──

“くすりゆび”は話のつまらない女性が男に浮気されて、その女友達が男へ復讐するという曲です。なぜこの曲が皮肉として完成したと思うのですか?

葉山

今まで男女の曲を書くと、どちらか一方が対象となりました。この曲は男性にとっても、女性にとってもグサッとくる曲になって、なんというか皮肉をすごく美しいバランスで入れることが出来た気がするんです。もし話のつまらない女の子のことだけで終わっていたら「女の話がつまらない。だから浮気されるんだ」と自分たちの都合よく解釈する一部の男性らがおそらく現れたでしょう。それじゃあ「男が浮気した」という悪が裁かれない。だから最後に男も裁かれる形にしました。

 

私、都合よく解釈する人は嫌いです。例えば、<なでしこ寿司>が炎上したじゃないですか。※「女性でも寿司屋やっても良いでしょ」という主張に対して、「その着物はまな板が汚れるから衛生上よくない」というのは反論として正しい。受け入れる、受け入れないは別として。でも、その反論に対して自分の都合よく話を解釈する人は「あなたは女性差別をしている!」と喚いてました。そうなると衛生面の話からフェミニストの話に主題がずれる。議論が正しく行われないと、話が並行するだけで正しい価値は生まれない。

※なでしこ寿司炎上騒動
2019年11月の初旬頃からTwitter等で発生している炎上の一つ。秋葉原の寿司店<なでしこ寿司>の店員が着物の袖がまな板に付く状態で調理しており、不衛生であると批判が集まった。

──

だから自分の曲ではそういう意見も出ないようにしたと。

葉山

そうですね。都合のいい拡大解釈を潰すようにしました。

──

今の話を聞くと“執行人”もそんな曲だと思います。葉山さんは今まで男女や女性同士の関係性を歌にされてましたが、“執行人”は無実の人間がインターネット上で叩かれることを歌にしています。なぜネットを題材にしたのですか。

葉山

ネットの存在感は日々大きくなる一方ですよね。日常よりも、ネットのコミュニケーションを大切にする人も多いじゃないですか。もう一昔前の「ただ誰かと誰かが、やりとりするだけの場所」では無いですよね。それぐらい大きくなっているものについては曲を書いておきたいと思いました。

 

ただ“執行人”は拡大解釈というよりかは、コントロールできない大人たちの話ですね。この曲は石橋建設事件※を知ったことがきっかけで書きました。石橋建設の人が色んな方法で反論しても、みんなその反論を聞こうとしない。そして石橋建設を叩いた人間は若者ではなく、中年男性が多かった。良い大人が反論に耳を傾けることもなく、毎日ネット上や電話で批判をする。それは日頃の鬱憤を晴らしているだけ。正義の名のもとにやるので、更にたちが悪い。

※石橋建設事件
神奈川県の東名高速で2017年に起きたあおり運転で逮捕された容疑者と石橋建設が無関係にもかかわらず、容疑者の勤務先であるかのような内容のデマをツイッターや掲示板サイトなどに投稿したり、転載した事件。石橋建設は嫌がらせ電話の影響などで2日間休業した。

──

拡大解釈でも、いまの石橋建設の件でも「コミュニケーションの通じなさ」が1つのキーワードなのかなと思うのですが、それは考えていましたか?

葉山

そうですね……考えてはいましたけど、私以外の人も考えていると思っていたので、気にしていませんでした。ただ事件や炎上が起きるということは、意外と考えている人は多くないのかもしれませんね。信じがたいですけど。

──

今までの話を聞くと、今回の作品は人間関係から社会の話に輪を広げていると感じます。

葉山

多分、目に入ることが増えたからだと思います。『いてもいなくても一緒だよ?』の時は自分の日常だけに目を向けていました。だけど今回は自分にとって気になるニュースが増え、社会が目に入るようになってきた。だから書く題材にも自然に影響されたと思います。

 

ただ、社会をテーマにしてますが出来るだけ中立に書けるよう、話題については出来る限り調べます。例えば“執行人”だと事件内容を調べて、どっち側にも偏らないように書きました。どちらの味方とも言い切らないことが、問題提起をする上でとても大事だと思うからです。もちろん嫌がらせされた人はかわいそうですが、そこに感情を入れるとその人たちの歌になって問題提起になりません。だからリスナーがこの事件を追体験するよう“晒せ”という強烈なワードを多用し、ネット上に自分が晒されている空気感のようなものを楽曲に表現しました。そして何も解決せずに終わることで、聴いた人間は嫌な余韻に耐えきれず、ネットリテラシーについて自分の頭で考えるだろう。そう思い、この曲を作りました。

──

聴く人が「自分が同じ晒される立場にいたら、この先どうしたか」というを考えるため、敢えて答えを空白にしたと。

葉山

そうです。自分の中で結論が仮にあったとしても、それをリスナーに伝えると問題の本質を理解してもらえないと思います。自分の価値観を押し付けられるの、あまり好きじゃないじゃないですか。それなら結論を出さずに、結論を考えるよう仕向けた方が問題に向き合えると思います。だから結論部はいつも空白にしています。

出来る人が励ますよりかは同じ目線で立ってくれた方が救いだと思うんです

──

答えが空白という意味では“オールライト!”もそうなのかと思います。この曲は「君の当たり前が 私には難しい」という歌詞から始まり、生きることの辛さを歌いながら結局何も現状が変わらず曲が終わります。

葉山

これは社会に対してではなく、個人的な曲です。私は日常生活において、他の人が当たり前に出来ることが出来なくて。他人から「大丈夫。そのうちきっと出来る」と言われても、どうやったって出来ないことがよくあったんです。そういう「もどかしさ」だけをこの曲では書こうと思いました。

 

ただ「もどかしさ」は書いていますが、この曲で救われる人もいると思います。実際、私がそういう人間で。どこかで誰かが同じ体験をしていると、それが救いになるんです。映画でカッコつけず、情けないままで心情を話すシーンとかあるじゃないですか。あれはこちらに向けて、何かを言っているわけではない。だけど私は励ましの言葉をもらうよりも、救われた気分になります。

──

つまり、「あなたの苦しみは私だけじゃない」ということをリスナーに伝えたいと。

葉山

そうです。出来る人が励ますよりかは、同じ境遇の人が同じ目線で立つ方が救いだと思います。「一緒に頑張ろう」みたいな言葉は私には要らない。どこかに自分と同じ悩みを抱えている人がいる、それだけ分かればいいんです。ただ時々誤解されるので言いますが「憂鬱だ!!」と何にもしないで、その場でバタバタしているだけの人には向けては音楽を作ってはいません。

 

私も以前は「分かってほしい」「誰か助けて」と口では言いながらも、何にもしないでその場でバタバタしていた時期がありました。おもちゃ売り場で買ってとねだる子供のようにです。でもそんな私を近しい人は誰も助けませんでした。そしてどんどん絶望して1人になり、悲しみも底をついた時に思ったんです。「こうしている以上何も変わらない」と。

 

そこから、いろいろと行動に移せて、今になります。今から思えば、誰も助けてくれなくて良かったですね。中途半端に助けられてたらいつまでもその場でバタバタしてたでしょうから。だから私の曲は今の自分のように何かしようとして、でも上手くいかない人のために作っています。ただ助けが来るのを寝て待ってる人には向けていません。

──

なるほど。次のアクションや、今後の目標とかありますか?

葉山

大阪と東京でワンマンを来年にやります。今までワンマンってほぼやったことがなくて、葉山久瑠実の集大成をみせれるライブにできたらいいなと思っています。

 

あと、いつかピアノ弾き語りでバンドに負けないライブがしたいです。よく「バンド編成でライブやらないですか?」と質問されます。確かにバンドなら使える楽器も増えるし、良い音楽がもっと早いスピードで量産される可能性はある。ただ、バンドになった時に、今ほどの個性が保てる気があまりしない。ならピアノ弾き語りを突き詰めたい。あんまり観たことないじゃないですか、ピアノ1台で一杯の人数でやる音楽を陵駕する瞬間って。無理があるのは承知ですが、それをどうにかこじ開けてみたいですね。

作品情報

 

 

アーティスト:葉山久瑠実

タイトル:ファインセンキューアイワナダイ

レーベル:dont care records

価格:¥2,000(税別)

発売日:2019年12月11日

 

収録曲

 

1. FINE THANK YOU I WANNA DIE(Instrumental)

2. Best Friend

3. 執行人

4. くすりゆび

5. 妻子持チ

6. I love you You don’t love me

7. オールライト!

ライブ情報

 

 

葉山久瑠実ワンマンライブ 「ダークヒロイン」

東京公演

日時:2月18日(火) open 19:00 / start 19:30

場所:渋谷gee-ge

料金:予約 3,300円 / 当日 3,800円

チケット:メール予約

http://www.gee-ge.net/detail/2020/02/18/#4264

※整理番号が返信されます。当日まで返信メールは保存して頂きますようお願い致します。

 

大阪公演

日時:2月28日(金) open 19:00 / start 19:30

場所:梅田GANZ toi,toi,toi

料金:予約 3,300円 / 当日 3,800円

チケット:メール予約

http://ganztoitoitoi.com/contact.html

手売りでも購入可能

※整理番号は手売りチケットの方が早くなります。。

WRITER

RECENT POST

INTERVIEW
地元愛と刺激に満ちた音楽祭 – ボギーが語るボロフェスタの魅力と自身のライブの見せ方
INTERVIEW
ボロフェスタがバンドマンたちに与える、常識外の「カッコよさ」とは?
REPORT
ナノボロ2024 Day2(9/1)― オルタナティブな一日で感じた、「カッコいい」に忠実だからこそ…
REPORT
ナノボロ2024 Day1(8/31)― 京都の旬を体感!インディーズの魅力が詰まった一日
REVIEW
ゼロ年代から続く邦楽ロックの末裔たちが作り上げた一作-コロブチカ『ワンダーアラウンド 』
COLUMN
『まちの映画館 踊るマサラシネマ』 – 人生が上手く行かないあなたに贈る、映画館の奮闘記
COLUMN
【2024年6月】今、大阪のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト
INTERVIEW
南堀江Knaveに人が集まる理由 – 真面目と誠実さが生んだライブハウスの在り方
REVIEW
トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代 – 加藤和彦がトノバンらしく生きた時代の記録
INTERVIEW
全員が「ヤバい」と思える音楽に向かって – 愛はズボーンが語る、理想とパーソナルがにじみ…
REVIEW
THE HAMIDA SHE’S『純情讃歌』 – 京都の新星が放つ、荒々しい…
REVIEW
大槻美奈『LAND』-愛で自身の問いに終止符を打つ、集大成としての『LAND』
INTERVIEW
今はまだ夢の途中 – AIRCRAFTが語る『MY FLIGHT』までの轍
COLUMN
編集部員が選ぶ2023年ベスト記事
REVIEW
Qoodow『水槽から』 – 「複雑さ」すらも味にする、やりたいを貫くオルタナティヴな作…
REVIEW
The Slumbers『黄金のまどろみ』 – 先人たちのエッセンスを今へと引き継ぐ、昭…
COLUMN
サステナブルな理想を追い求めるバンド – (夜と)SAMPOが会社員でありながらバンドを…
REPORT
ボロフェスタ2023 Day2(11/4)- タコツボを壊して坩堝へ。ボロフェスタが創造するカオス
REPORT
ボロフェスタ2023 Day1(11/3) – 蓄積で形成される狂気と奇跡の音楽祭
INTERVIEW
物語が生み出すブッキング – 夜の本気ダンス×『ボロフェスタ』主宰・土龍が語る音楽フェス…
INTERVIEW
自発性とカオスが育む祭 – 22年続く音楽フェス『ボロフェスタ』の独自性とは?
REVIEW
てら『太陽は昼寝』 – 人間の内面を描く、陽だまりのような初バンド編成アルバム
REPORT
ナノボロ2023 Day2(8/27)‐ コロナからの呪縛から解放され、あるべき姿に戻ったナノボロ…
REVIEW
鈴木実貴子ズ『ファッキンミュージック』- 自分ではなく、好きになってくれたあなたに向けられた音楽
REVIEW
オートコード『京都』 – “東京”に対する敬愛が生んだ25年目のオマージュ
INTERVIEW
Nagakumoがポップスを作る理由 – 実験精神を貫き、大衆性にこだわった最新作『JU…
INTERVIEW
町のみんなと共生しながら独自性を紡ぐ。支配人なきシアター、元町映画館が考える固定観念の崩し方
INTERVIEW
つながりと問題のなかで灯を守り続ける – シネ・ヌーヴォの2023年
INTERVIEW
壁を壊して、枠組みを広げる映画館 – あなたの身近なテーマパーク〈塚口サンサン劇場〉とは…
REVIEW
ここで生きてるず“彗星ミサイル” – 愚直ながらも、手法を変えて人生を肯定し続けるバンド…
REPORT
坩堝ではなく、共生する園苑(そのその) – 『KOBE SONO SONO’23』ライブ…
INTERVIEW
僕らがフリージアンになるまで – リスペクトと遠回りの末に生まれたバンドの軌跡
REVIEW
パンクを手放し、自己をさらけ出すことで手にした 成長の証 – ムノーノモーゼス『ハイパー…
REPORT
感情が技術を上回る日 – 『“ステエションズ ” 2nd Album “ST-2” Re…
REVIEW
oOo『New Jeans』- 陰と陽が織りなすイノセントなセカイ
REVIEW
ステエションズ『ST‐2』 - 千変万化でありながら、それを感じさせない強靭なポップネス
REVIEW
揺らぎ『Here I Stand』- 型にはまらない姿勢を貫く、どこにも属さない揺らぎの一作目
REVIEW
くつした『コズミックディスク』 - 変わらずに歌い続けた空想の世界
REVIEW
台風クラブ『アルバム第二集』 - 逃避から対峙へ、孤独と絶望を抱えながらも前進するロックンロール
INTERVIEW
経験の蓄積から生まれた理想郷 ー ASR RECORDS 野津知宏の半生と〈D×Q〉のこれから
REPORT
ボロフェスタ2022 Day3(11/5)-積み重ねが具現化した、“生き様”という名のライブ
REVIEW
ベルマインツ『風を頼りに』- 成長を形に変える、新しい起点としての1枚
REVIEW
ズカイ『ちゃちな夢中をくぐるのさ』 – ネガティブなあまのじゃくが歌う「今日を生きて」
REVIEW
帝国喫茶『帝国喫茶』 – 三者三様の作家性が融合した、帝国喫茶の青春
REVIEW
糞八『らくご』 – 後ろ向きな私に寄り添う、あるがままを認める音楽
REPORT
マーガレット安井の見たナノボロ2022 day2
INTERVIEW
おとぼけビ〜バ〜 × 奥羽自慢 - 日本酒の固定観念を崩す男が生み出した純米大吟醸『おとぼけビ〜バ〜…
INTERVIEW
僕の音楽から誰かのための音楽へ – YMBが語る最新作『Tender』とバンドとしての成…
INTERVIEW
失意の底から「最高の人生にしようぜ」と言えるまで – ナードマグネット須田亮太インタビュー
REVIEW
Noranekoguts『wander packs』シリーズ – 向き合うことで拡張していく音楽
REVIEW
真舟とわ『ルルルのその先』 – 曖昧の先にある、誰かとのつながり
REVIEW
ナードマグネット/Subway Daydream『Re:ACTION』 – 青春と青春が交わった交差…
REVIEW
AIRCRAFT『MAGNOLIA』 – 何者でもなれる可能性を体現した、青春の音楽
REVIEW
Nagakumo – EXPO
REVIEW
水平線 – stove
INTERVIEW
(夜と)SAMPOの生き様。理想と挫折から生まれた『はだかの世界』
INTERVIEW
自然体と無意識が生み出した、表出する音楽 – 猫戦インタビュー
REVIEW
藤山拓 – girl
REPORT
マーガレット安井が見たボロフェスタ2021Day4 – 2021.11.5
INTERVIEW
地球から2ミリ浮いてる人たちが語る、点を見つめ直してできた私たちの形
REVIEW
西村中毒バンド – ハローイッツミー
INTERVIEW
移民ラッパー Moment Joon の愚直な肖像 – 絶望でも言葉の力を信じ続ける理由
INTERVIEW
「逃れられない」をいかに楽しむか – 京都ドーナッツクラブ野村雅夫が考える翻訳
COLUMN
“水星”が更新される日~ニュータウンの音楽~|テーマで読み解く現代の歌詞
INTERVIEW
批評誌『痙攣』が伝える「ないものを探す」という批評の在り方
REVIEW
Nagakumo – PLAN e.p.
INTERVIEW
HOOK UP RECORDS
COLUMN
『永遠のなつやすみ』からの卒業 - バレーボウイズ解散によせて
REVIEW
EGO-WRAPPIN’ – 満ち汐のロマンス
REVIEW
ローザ・ルクセンブルグ – ぷりぷり
REVIEW
(夜と)SAMPO – 夜と散歩
REVIEW
羅針盤 – らご
REVIEW
竹村延和 – こどもと魔法
COLUMN
Dig!Dug!Asia! Vol.4 イ・ラン
INTERVIEW
Live Bar FANDANGO
INTERVIEW
扇町para-dice
INTERVIEW
寺田町Fireloop
REVIEW
MASS OF THE FERMENTING DREGS – You / うたを歌えば
REVIEW
FALL ASLEEP 全曲レビュー
REVIEW
ニーハオ!!!! – FOUR!!!!
INTERVIEW
ネガティブが生んだポジティブなマインド – ゆ~すほすてるが語る僕らの音楽
REVIEW
大槻美奈 – BIRD
REVIEW
YMB-ラララ
REPORT
京音 -KYOTO- vol.13 ライブレポート
INTERVIEW
感情という名の歌。鈴木実貴子ズが歌う、あなたに向けられていない音楽
INTERVIEW
□□□ん家(ダレカンチ)
INTERVIEW
こだわりと他者性を遊泳するバンド - ペペッターズ『KUCD』リリースインタビュー
REPORT
ネクスト・ステージに向かうための集大成 Easycome初のワンマンライブでみせた圧倒的なホーム感
INTERVIEW
更なる深みを目指してーザ・リラクシンズ『morning call from THE RELAXINʼ…
REPORT
マーガレット安井が見たボロフェスタ2019 3日目
REPORT
マーガレット安井が見たボロフェスタ2019 2日目
REVIEW
ベルマインツ – 透明の花ep
REPORT
集大成という名のスタートライン-ナードマグネット主催フェス『ULTRA SOULMATE 2019』…
INTERVIEW
僕のEasycomeから、僕らのEasycomeへ – 無理をせず、楽しみ作った最新アル…
INTERVIEW
永遠の夏休みの終わりと始まり – バレーボウイズが語る自身の成長と自主企画『ブルーハワイ…
INTERVIEW
時代の変革が生んだ「愛」と「憂い」の音楽、ナードマグネット須田亮太が語る『透明になったあなたへ』
INTERVIEW
your choiceコーナー仕掛け人に聴く、今だからこそ出来る面白いこと~タワーレコード梅田大阪マ…
REPORT
マーガレット安井が見た第2回うたのゆくえ
INTERVIEW
やるなら、より面白い方へ。おとぼけビ~バ~が語る、いままでの私たちと、そこから始まるシーズン2。
REVIEW
花柄ランタン『まっくらくらね、とってもきれいね。』
REVIEW
ペペッターズ『materia=material』
INTERVIEW
捻くれたポップネスと気の抜けたマッドネスが生み出した珠玉のポップソング。YMBが語る、僕らの音楽。
INTERVIEW
挫折と葛藤の中で生まれた、愛と開き直りの音楽 - Superfriends塩原×ナードマグネット須田…
REVIEW
Homecomings – WHALE LIVING
REPORT
【マーガレット安井の見たボロフェスタ2018 / Day1】ナードマグネット / King gnu …
INTERVIEW
私たちがバンドを続ける理由。シゼンカイノオキテが語る、15年間と今について。
REVIEW
Easycome – お天気でした
REVIEW
相米慎二 – 台風クラブ
COLUMN
脚本の妙から先へと向かう傑作 今こそ『カメラを止めるな!』を観なければならない理由
REVIEW
CAMERA TALK – FLIPPER’S GUITAR
REVIEW
Guppy – Charly Bliss
REVIEW
Down To Earth Soundtrack (SNOOP DOGG「Gin and juice…

LATEST POSTS

INTERVIEW
あの頃、下北沢Zemでリトル・ウォルターを聴いていた ー武田信輝、永田純、岡地曙裕が語る、1975年のブルース

吾妻光良& The Swinging BoppersをはじめブレイクダウンやBO GUMBOS、ペン…

COLUMN
【2024年11月】今、東京のライブハウス店長・ブッカーが注目しているアーティスト

「東京のインディーシーンってどんな感じ?」「かっこいいバンドはいるの?」京都、大阪の音楽シーンを追っ…

REPORT
これまでの軌跡をつなぎ、次なる序曲へ – 『京都音楽博覧会2024』Day2ライブレポート

晴天の霹靂とはこのことだろう。オープニングのアナウンスで『京都音博』の司会を務めるFM COCOLO…

REPORT
壁も境目もない音楽の旅へ‐『京都音楽博覧会2024』Day1ライブレポート

10月12日(土)13日(日)、晴れわたる青空が広がる〈梅小路公園〉にて、昨年に引き続き2日間にわた…

REPORT
自由のために、自由に踊れ!日常を生きるために生まれた祭り – 京都学生狂奏祭2024

寮生の想いから生まれたイベント『京都学生狂奏祭』 …