
冥丁『赤城 夜神楽』・三夜沢赤城神社
音楽家・冥丁による公演『赤城 夜神楽』が、2026年5月16日に群馬県前橋市の〈三夜沢赤城神社〉で開催される。
本公演は4月17日発売の最新作『瑪瑙』の発売記念巡演の一環として実施。会場は、約2000年の歴史を有する〈三夜沢赤城神社〉の境内で行われる。
今回の『赤城 夜神楽』は神社という場に流れてきた時間や祈りの感覚を、現代にあらためてひらく試みとして企画。開演時間に拝殿前での御祈祷を行い、その後、日の入り時刻にあたる18時44分より演奏が始まる予定だ。
冥丁はこれまで、2024年に前橋の文化財〈臨江閣〉、2025年には赤城山の火口湖〈小沼〉で演奏を行い、同地との関係を深めてきた。小沼では、水位低下という状況を背景に奉納演奏『幽愁』を実施。自然や土地の気配と向き合うその体験は、自身の表現の核を再確認する契機になったという。
その流れを引き継ぐ公演と位置づけられた『赤城 夜神楽』はあらかじめ構築された演出を提示するのではなく、場所の空気や時間の移ろいと呼応しながら、その場で立ち現れる響きそのものを重視する内容となる。御祈祷から演奏へと至る一連の流れを通じ、神楽が本来持っていた、人と神、人と自然の境界をひらく行為としての意味を現代に接続する構成だ。
主催は、前橋を拠点とする電気工事会社・SOWA DELIGHT。同社は「何を照らすべきか」という問いを起点に、地域や文化に関わる活動を展開しており、本公演も神社という場の意味や自然との関係を再考する取り組みの延長線上にあるとのこと。
また来場者には御神木を用いたお守りに加え、お茶とお茶請けの振る舞いも用意される。
冥丁コメント
20代の頃から、広島・尾道そして京都という土地で、一人音楽と向き合ってきました。その孤独な時間の中で、誰もが生活の中で感じ知りえているはずなのに言葉では言い表せない微かな日本の印象──自明でありながらも幽微な存在として漂う日本──を「失日本」と名づけて、日本を主題とした独自の音楽表現を行ってきました。
表現を続ける中で、自分なりの「拠り所」と呼べるものが、少しずつ見えてきたように感じています。それは、自分の目的や存在を超えたところにある魂に近いものです。
世の中には様々な正しさがあります。そこに自分の感覚が合わないと感じる人がいるのは自然なことだと思います。そのような経験は私達の心に自身の「拠り所」を与え、運命に試されるように、私達の抱く正しさを見出す瞬間を授けてくれているのだと思います。私にとって音楽はそのような意味を持っています。
小沼での演奏では、意識が深く沈んでいくような、自分がどこに立っているのか分からなくなるような感覚がありました。その瞬間に感じたこの感覚は、どこかでその「拠り所」と繋がっている気がしています。今回の公演も、どのような形になるのかはまだ分かりません。ただ、音楽が導く流れに身を任せて最後の瞬間を迎えたいと思います。渡邉さんや眞隅田宮司をはじめ、自分を繋いでくれる方々の存在や流れのようなものは、確かに感じています。そうしたものと向き合いながら、演奏できることを楽しみにしています。
冥丁 前橋公演『赤城 夜神楽』
| 日時 | 2026年5月16日(土) 開場 18:00 / 御祈祷 18:30 / 開演 18:44(日の入り)/ 終演 20:00-20:30頃 *開演に先立ち18:30より神社拝殿前にてご祈祷を行いますので、時間厳守でお集まりください |
|---|---|
| 会場 | |
| 初穂料 | ¥10,000(税込) *ご来場の皆様には、御神木を用いたお守りとともに、お茶とお茶請けの振る舞いをご用意しております。 |
| 出演 | 冥丁
ご祈祷:三夜沢赤城神社 眞隅田 宮司 振る舞い:お茶 RAVE ESTATE お茶請け ヤマノタミ(yamano food labo) |
| チケット販売 | Peatix |
瑪瑙(めのう)

発売日:2026年4月17日(金)
アーティスト:冥丁(めいてい)
レーベル:KITCHEN. LABEL
フォーマット:CD・LP・デジタル
価格:CD ¥3,520 (税込)
LP ¥5,940(税込)
収録曲
1.覇王(未発表新曲)
2.新花魁(古風 2020年「花魁Ⅰ」再編成)
3.新貞奴(古風 2020年「貞奴」再編成)
4.新和蝋燭(古風Ⅲ 2023年「和蝋燭」 再編成)
5.旧劇(古風Ⅱ 2021年「忍」「黒澤明」再編成)
6.新花魁Ⅱ(古風 2020年「花魁Ⅱ」 再編成)
7.新江戸川乱歩(古風Ⅲ 2023年「江戸川乱歩」再編成)
冥丁

冥丁は、“自明でありながらも幽微な存在として漂う日本”(誰もが感じる言葉では言い表せない繊細な日本)の印象を「失日本」と名付け、日本を主題とした独自の音楽表現を展開する、広島 尾道出身・京都在住のアーティストである。
現代的なサウンドテクニックと日本古来の印象を融合させた、私的でコンセプチュアルな音楽表現を特徴とする。『怪談』『小町』『古風(Part I, II, III)』からなる三部作シリーズを発表し、その独自性は国際的に高く評価されている。TheWireやPitchforkなどの海外主要音楽メディアからも注目を集め、冥丁は近年のエレクトロニック・ミュージックにおける特異な存在として確立された。
⾳楽作品の発表だけに とどまらず、国際的ブランドや⽂化的プロジェクトのための楽曲制作に加え、国内外における公演活動や⾳楽 フェスティバルへの出演、ヨーロッパやアジアでのツアーを通じて活動の幅を広げてきた。さらに近年は、寺 院や⽂化財、歴史的建造物といった空間での単独公演へと表現の場を拡げ、⽇本的感性と現代的表現の新時代 を⾒いだし続けている。
Instagram:@meitei.japan
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関西インディーズの水先案内人。音楽ライターとして関西のインディーズバンドを中心にレビューやインタビュー、コラムを書いたりしてます。
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