歌うたいは人たらし。小野雄大が仲間と共に自分の歌を見つけるまでの道程
ひとたび声を発した瞬間ただモノではないことを直感する圧倒的な歌唱力と、そこに相対するような卑近で大らかで時折しみったれた生活感のある歌詞が、聴く者の心をわしづかみにする、人たらしの歌うたい。シンガーソングライター小野雄大の魅力を端的に言い当てるとしたらこんなところだろうか。
東京・神奈川が拠点ではあるが、ライブハウスだけではなく、カフェ、公民館、教会、路上、農園などなど「聴いてもらえる人との関わり、繋がりこそが力の源泉」と言わんばかりの姿勢で全国各地に赴き、歌を轟かせている。中でも出身地である新潟とのつながりは深く、国内最古の映画館の一つである上越市〈高田世界館〉での公演を3年連続で開催したり、地元を巻き込んでの主催イベントも精力的だ。
普段は弾き語りの活動が主体ではあるが、2020年に発表した1stフルアルバム『素粒子たち』の制作からband setが始動。アレンジャー / プロデューサーにトランペット奏者 山田丈造(Tp / Flugelhorn)を迎え、小野のために山田が声をかけた腕利きの同世代ミュージシャンたちが集結している。
その前後には活動してきた4人組男女混成アコースティックバンドうたたねを解散、また音楽だけで生きていくとサラリーマンも辞めた。band setという新たな武器を携え、新たな決意で邁進してきたのがここ3年半ほどのソロ活動なのである。
今年はband setで初の東名阪ツアーを実施。そして、この編成でレコーディングした楽曲も収録されている2ndミニアルバム『あこがれGOLDEN』も完成した。小野が歌い手として今どんなことを意識して活動しているのか、また徐々にライブ活動も精力的になっているband setにどんな手ごたえを感じているのかを訊くタイミングは今だと直感した。
そこで今回、急遽実現したインタビューでは小野雄大と共に、ここ数年活動を共にしている山田丈造にも同席してもらった。小野が取材場所に指定したのは東急電鉄東横線白楽駅すぐ近くの喫茶店〈Café doudou〉。せっかくだからとまずは町を歩いてみることから始めることに。各駅停車のみの風情ある下町だが、新潟での活動も熱心である彼の町に根を張る意識がうかがえた気がした。
写真:umihayato
ヤミ市に札幌遠征、band setの絆を強くした濃密なライブ経験
この場所にはどんな所縁があるのでしょうか?
サラリーマンをしていたころは東京に住んでいたんですけど、2019年末に辞めて、このあたりに引っ越してきました。そもそもは通っていた神奈川大学のキャンパスの最寄りが白楽駅で、大学生の頃から〈Café doudou〉にはお世話になっています。うたたね時代にも何度か弾き語りライブをさせてもらったり、今度自分の個展もここで開く予定。
商店街の雰囲気もすごくいいですね。
六角橋商店街は戦後から闇市として栄えていて、今も4月から10月に月1回『ドッキリヤミ市場』というライブやフリーマーケットが開かれるイベントで盛り上がっている。ここの商店街連合会会長はインタビューでも「東横線の中でも横浜、自由が丘、代官山とかオシャレでハイソな街には勝てないから、一番下を目指した」と話していて、エアスポット的に下町感が残っているんです。
そのヤミ市には雄大さんも今年5月に出演されていました。YouTubeで動画を観ることができますが、異様な盛り上がりで。
そうそう。盛り上がった~。いつもヤミ市を楽しみにしている人や、知らずに飲みに来た人、通りすがりの人もいっぱい集まってくれました。次の日また商店街にお礼がてら飲みに行ったら「昨日歌ってた人ですよね?めっちゃよかったっす!」なんていろんな人から声かけられたり、うれしかったですね。町の人が元気で、俺の話もいろいろ受け入れてくれるから、自分もここでイベントやれたらいいなと今考えています。アーケードの中でぽつぽつとミュージシャンがいて、町歩きしながら気になったら足を止めてもらうような投げ銭形式の町フェス。
この時もband setでのライブでしたが、8〜9月には東名阪ツアーも開催されます。今年はこの編成での活動が精力的ですね。
小野雄大band setが始動したのはアルバム『素粒子たち』(2020年)を作るタイミングからだったけど、コロナもあってなかなか東京以外ではライブができなくて。今回ようやくこのメンバーでツアーができるようになりました。
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去年の11月の札幌ライブもバンドでやっていましたよね?
それがband setとしては初めての遠征。短い期間だったけど、みんなで一緒に行動を共にした濃密な時間でしたね。
僕が札幌出身なので、地元のライブハウス〈Live&Dining JAMUSICA〉のオーナーに相談して決まった2デイズのワンマンライブだったんですけど、もうトラブル続出。現地に着いてからお店の方の事情でどうしても1日目を中止にせざるを得なくて。初雪が降るくらいの時期の札幌・大通公園で急遽路上ライブになった(笑)
めっちゃ寒かったし、アンプはあったけどマイクスタンドがないから、みんなが交代で俺のマイクをずっと持ってくれてて。
緊急事態にたまたま北海道にいた仲間たちがどんどん集結してくると。
おかげで結構お客さんも集まってくれて盛り上がったんですよ。これはもう翌日のライブは2日間を凝縮したライブにしなければと思って、結局4時間くらいやってた。もう途中からゾーンに入って、全く疲れも来ないし、ずっと歌い続けられる不思議な日でしたね。
俺とタイヘイが「一回締めよ!」って言わなかったら、終わらなかったと思う。
最後の方にはZINくんや幹人にも歌ってもらって、本当に全部終わったのは深夜1時くらい(笑)。お客さんにはちゃんと二日分満足してもらいたかったんですよね。
母校の生徒と作り上げた特別な楽曲“あこがれ”
今回の東名阪ツアーと同じタイミングで新ミニアルバム『あこがれGOLDEN』を発表されますが、かなり突然発表しましたよね?
今回、ツアーの計画を進めて行く中で「これは新作もいけんじゃね?ミニアルバムを引っ提げたレコ発にしてしまおう!」という話になりました。だから4月に決まって、急ピッチで曲作りとバンドとのアレンジ、そして5月にレコーディング。
作品の方向性やコンセプトはありましたか?
元々の想定では“GOLDEN”をリードトラックとした8曲の想定だったんですが、6月にしっかりとした背景やストーリーがある“あこがれ”という曲ができてしまったので、急遽加えた全9曲になりました。だからタイトルは『あこがれGOLDEN』。
“あこがれ”はどのようにできたんですか?
6月に自分の地元、新潟市江南区で『陽緑帯』というイベントをやりまして。会場の〈酒屋町民乃家〉は小さい頃から地域の集まりとかで通っていた公民館。せっかくだから母校の両川中学校の生徒たちにも観てもらいたいと校長先生に伝えたら、ライブしに来るだけじゃなくて、総合学習として卒業生の立場から話をしてくれないかとお願いされたんです。
全校生徒が50人くらいの小さな学校なんですけど、俺に何ができるか考えた時にやっぱり音楽を通して生徒さんたちと一緒に何かやりたいなと。そこで3年生が19人いるから「両川のいいところは?」「嫌いなところは?」「いつか地元を離れたいと思っている?」「こんな町になったらいいなと思うことはある?」みたいなアンケートに答えてもらって、集まった回答から曲を作るというワークショップをすることにしました。さらにバンドメンバーにはその場で曲を聴いてもらって、アレンジして曲が完成するまでの過程も見てもらう。
おもしろそう!そのワークショップでどんなことを伝えたかったのでしょう?
みんなで一つのものを作ることとか、自分が出した意見が音楽という表現になる感覚を体験してもらえたらいいなと思った。自分が音楽を好きになったのがちょうど中学の頃で。やりたいと思ったけど、周りに環境がなくて、バンドがどういうものなのかすらわからなかった。だから生演奏を味わう機会は高校生になってライブハウスに行くようになってから。もっと前から身近に音楽に触れられるきっかけや環境があればよかったなとずっと思ってきました。だから自分が地元に今してあげられるとしたら、ドカンとband setでライブをするということと、その中で一緒に形にした曲を披露することなんじゃないかなと。
生徒さんたちの回答からどんなインスピレーションを受けて、曲を作りましたか?
アンケートを読むと、自分が中学生だった当時に感じていたこととあんまり変わらなかったんです。「自然が豊かで夕陽がきれい」「地域の人との交流が深い」「人が少ない」「もっといろんなお店がほしい」……そんな地元の風景と生徒たちの気持ちと、自分の当時の気持ちを重ねながら作りました。
町について歌っている詞なんですけど、サビの最後が1番は「ただ、今、キライ」で、2番は「教えて未来」で韻を踏んでいる。最初に聴いた時にグサッと来ました。当日はまず、雄大くんの“あこがれ”の弾き語りをメンバーが生徒たちと同じタイミングで聴いて、バンドアレンジにしていったんですけど、もう一撃でできちゃった。
メンバーが優秀過ぎて、途中式なしで答えが出てしまった(笑)。ワークショップが15分で終わっちゃって。
これしか考えられないようなストレートな曲だったから。その後の質問コーナー長くしたもんね。「本当にみなさん、初めて聴いたんですか?」「どうやって今出来たんですか?」ってずっと聞かれた(笑)
その後のライブ本番でも完成したばかりのこの曲を披露して、その時ワークショップに参加した生徒の中から有志でステージに上がってもらって一緒に歌ったんだよね。
本編最後に演奏したんだけど、もうメンバー全員グッときちゃって。演奏終わったら速攻で楽屋引っ込んで、あんなに泣いたの久しぶりってくらい号泣した。みんながこんな一所懸命に歌ってくれるなんて。
今ここに住んでいるみんなの気持ちをそのまま歌っている当事者性というか、この曲のパワーが倍増されて俺たちに返ってきた。
聴いてくれているおじいちゃん、おばあちゃんの様子もすごくよかったんだよ。表拍でしてくれる手拍子の感じも含めて。
自分たちが地元に何をしてあげられるだろうという考えが、なんとおこがましいことだと気づいた。今後の自分の活動にも影響されるくらい忘れられない日になったから、“あこがれ”はどうしてもこのタイミングで作品に入れたかったんです。
小野雄大の歌を信じてプロミュージシャンたちが集う「もう一回青春できるバンド」
band setのアレンジはどのように進めているのでしょうか?
band setのアレンジは全体的に丈造頼りですね。これは『素粒子たち』から変わらない。
でも『素粒子たち』の頃、雄大くんはまだ譜面が書けなかった。だからコードを押さえている手元を見て、僕が譜面に落としていたからイニシアチブを取ることが多かったんですけど、今は雄大くんがバンドでやるイメージも含めて譜面で共有してくれるようにもなったので、仕事量は相対的に少なくなりました。だからコードの整理とパートごとの役割分担くらいですね。
band setの演奏が収録されているのは『素粒子たち』、『くしゃくしゃに笑えベイビー!』に続いて3作目ですが、新たなトライアルはありましたか?
“GOLDEN”は今までとかなりやり方が違います。ここのプログラミングアレンジはタイヘイが仕切ってくれました。前作に収録された“無敵”とコード進行やリズムのテイストが近かったから大胆に変えようと相談して、ドラムはラストのバンドサウンドになるところまでは打ち込み。トランペットも一音ずつレコーディングしたものを繋ぎ合わせて、キーボードも2小節で切ったフレーズをループさせています。だから雄大くんの歌と三嶋(大輝)のベースだけが生音。パキっとした打ち込みのトラックの中でウッドベースだけが生き生きしている歪な感じがおもしろいサウンドになったと思います。
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山田さんはShunské G & The PeasやMAZIWARISとしての活動や、トランペット奏者として玉置浩二、あいみょん、SIRUPなどのライブ・レコーディングサポートなど様々なプロジェクトに参加されています。他のみなさんも多方面で活躍されているツワモノ揃いですが、小野雄大band setに取り組む上で他との違いを感じる部分はありますか?
メンバー全員が一応ミュージシャンとして生活していますし、僕が声をかけた人たちなので、互いのプレイヤーとしての個性も理解している。だから今更一から練習することはないし、“あこがれ”も一撃でできちゃう。でも他の仕事とはなんかちょっと違って……なんと言うか、同世代たちが集まってもう一回青春できるバンドなんですよ(笑)。全員小野雄大が素晴らしいシンガーソングライターだと信じて集まっているというのがデカい。だから札幌の路上でバカみたいに盛り上がるし、生徒たちが歌う“あこがれ”で号泣してしまう。一緒に熱くなれる兄弟、家族みたいな感覚になりつつありますね。
バンマス、アレンジャーとして雄大さんをこうしていきたいという狙いなどあります?
うーん……ないです(笑)。一回生で歌を聴いてもらえれば、並大抵のシンガーと積んでいるエンジンが違うことはわかってもらえる。トゥーマッチなくらいにガツンと来る人じゃないですか。だからバンドサウンドに落とし込む時のサポートをするまでです。
しいて言うならたまにブレるというか、歌が変になる時があるから、ちゃんと言うくらいですね。ストレートにいい歌を歌うことが難しいからみんな色んな工夫をするんですよ。雄大くんは真っすぐ165キロの剛速球が投げられる人なのに、たまに変な変化球を取り入れたりすることがあるので「この曲はその歌い方じゃないんじゃない?」と。
『くしゃくしゃに笑えベイビー!』のレコーディングの時、「なにそれ気持ち悪い」って言われた。自分では新しいテクニックを試して、また歌の表現が広がったと思っていたんですけどね(笑)。でもそうやって指摘してくれるおかげで、今回の歌のレコーディングは今までで一番楽しかったんですよ。普通にやればいいんだと気づいて肩の力を抜いてやれたし、初めて自分の歌を歌えた感覚。
ようやく気付いてもらえた。表現力は技術だけじゃなくて、その人のバックボーンや持っているストーリーも重要だから、この一年で色んなところでライブをしたり、自分たちband setとも一緒に過ごす機会が増えて、経験値が上がったんだと思います。
小野雄大弾き語り vs 小野雄大band set
『あこがれGOLDEN』にはband setでのレコーディングと弾き語り、どちらも収録されています。この振り分けの基準みたいなものってあるのでしょうか?
band setのメンバーにまず弾き語りを聴かせてみて、「イェー」って反応が来たらそのまま弾き語りでいく。
もうちょっと具体的にできます?(笑)
んんー……。『素粒子たち』の頃はバンドでやれることがうれしかったし、できることなら全部バンドアレンジがいいと思っていた。でも去年と今年、『小野雄大vs小野雄大band set』というライブをやったことで、弾き語りとband setでうまく分かれたような感覚があるというか。この曲はバンドセットよりも弾き語りの方が力を発揮できるんじゃないかというのが出てきたんですよね。
普段の弾き語りに対してバンドが上位概念としてプラスオンされるのではなく、それぞれ別の強みを持った対となるアウトプットになったような。
そうそう。だから『くしゃくしゃに笑えベイビー!』からは曲によってband setか弾き語りを使い分けるようになっていて。
本作でも“魂の夜明け”は勢いが凄すぎるから、多少荒いけど弾き語りのライブ音源をそのまま収録していますし、“光源”も自在にタイムが揺れていて、そこに歌が乗ることで合間に絶妙なフェイクが入ったりする。この揺らぎの部分がバンドだと制御されちゃうので、弾き語りだからこそできる表現になっているんですよね。
だから“ラブモーション”とか“GOLDEN”みたいなバンドアレンジに小野雄大という稀代のボーカリストが入ってもらう曲と、“あこがれ”のような小野雄大の弾き語りをバンドが補強する曲と、“魂の夜明け”みたいなバンドが入らず弾き語りだけの方がいい曲、3パターンあるような感覚です。
“体温”はバンドと弾き語り、どっちもよさが出せるから最後に(unplugged)として弾き語りverも収録しました。今回はアルバムに向けて短期間でアレンジした曲ばかりで、band setではライブでやったことない曲がほとんど。また新潟とか、いろんなところでライブしながら馴染んでいくんだと思います。
「伝達速度の遅さ」と「つながりの太さ」を武器に小野雄大は死ぬまで歌う
新潟で生まれた“あこがれ”の話もありましたが、国内最古の映画館の一つである上越市〈高田世界館〉での最終公演を中心に据えた『IMARGINE』ツアーを2020年から毎年続けているなど、地元での活動を大切にされている印象があります。ここ白楽でも何かやろうとされていることも含め、ローカルな視点について意識していることはありますか?
コロナの影響で遅れてはいるけど、サラリーマンを辞めて音楽に絞ることを決めた時から、関東と新潟2軸での活動は確かに考えていて。故郷があることはすごくありがたいし、新潟でもっと活動したいし、仲間を見つけたい。自分が新潟にいたころは音楽をやっている人が周りに少なくて、大学からは関東だけど卒業したら会社に就職するのが当たり前。音楽は趣味で続けられたらいいなという考えで生きてきた。でも30歳が近づくにつれて「これでいいのか?」という想いが爆発しそうになって脱サラして、4年目を迎えました。もし新潟にいる下の世代で悩んでいる人がいたら「俺もなんとかやってるから大丈夫だよ」って道を作っておきたいんですよね。
音楽で生きていくという選択肢が持ちえない環境をなんとかしたいということですね。
そう。だから数年前に地元のアーティストを自分のイベントのオープニングアクトで出てもらったり、東京に呼んで機会を作ったり、支援しようとしたこともあったんだけど、あんまりうまくいかなくて。そもそもそういう人を育てるためには、文化的に盛り上がっているコミュニティや場所が新潟にもっとたくさん必要なんだと思います。その考えが今回の『陽緑帯』にもつながっていて、まずは自分が地元でイベントをやって、その日だけでも現地の人を巻き込んで盛り上がれる場所を作っていく。これは継続的にやっていきたいと思っています。
その地元に対する考え方も含めて、雄大さんは自身の音楽の広がり方にも理想や狙いがあるのではないかと思っていて。これほど類まれな歌い手でありながら、いわゆるオーバーグラウンドを目指していく姿勢とちょっと違って、大きな資本を頼らず人と交流しながら自分の幅を広げているように思っているのですが、いかがでしょうか?
このband setを始めたころは、仕事も辞めて「これからやっていくぞ」というタイミングでコロナもあったし、売れるためにはどうしたらいいかすごく考えていた。でも丈造やタイヘイは「ゆっくりで大丈夫だから」ってスタンスだから、最初意見が合わない時期も正直あって。
サポートの仕事を通して爆発的にブレイクしたアーティストやバンドも見てきましたけど、雄大くんの凄さは売れる、バズるとかじゃないんですよね。死ぬまで歌っててほしい人だから、全然急がなくていい。
その意味がちょっと前までわからなかったんです。でも最近は自分の音楽の伝達速度の遅さを気に入っている(笑)。ちょっとずつ弾き語りでツアーできる状況になってきて、各土地の会場に来てくれた一人一人と話しながらお酒飲みながら、ライブを続けていると、ちゃんと広がっているんですよ。ペースこそゆっくりだけど、一度関わってくれた人の熱量が本当に高くて広めてくれてるなって感じる。そういう機会が増えてくると今やっていることは最高なんだって思えるし、ようやく丈造たちが言っていることも咀嚼できるようになってきた。
「伝達速度の遅さ」と言いましたけど「つながりの太さ」とも言い換えられると思います。こんなに一度出会えば仲良くなっている人、なんかあった時に手を貸したくなる人いないんですよね。だからずっと今の感じで“金があったら”とか、「一度は売れてみたいな 飛び切りのファンサしたいな」(“光源”)みたいな曲を歌っててほしいんですよね(笑)
最近メンバーは「売れてほしいけど、売れてほしくない」とか言うんですよ。いや、俺は売れたい気持ちでずっとやっていますからね!
あこがれGOLDEN
アーティスト:小野雄大
仕様:CD
発売:2023年8月18日
価格:¥2,500(税抜)
※300枚限定
※CD取扱はライブ会場のみ
収録曲
1.あこがれ
2.アンブレラ
3.魂の夜明け
4.ラブモーション
5.体温
6.理由
7.光源
8.GOLDEN
9.体温(unplugged)
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WRITER
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1991年生まれ。大阪北摂出身、東京高円寺→世田谷線に引っ越しました。
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ANTENNAに在籍しつつミュージックマガジン、Mikikiなどにも寄稿。
過去執筆履歴はnoteにまとめております。
min.kochi@gmail.com