むらかみなぎさ 自主企画イベント『第四回 裏庭』
むらかみなぎさの自主企画『第四回 裏庭』が、6月8日(土)に埼玉所沢の〈音楽喫茶MOJO〉で開催される。
むらかみなぎさは東京を中心に活動するシンガーソングライター。しなやかなノリとうねりのある歌声が随一の魅力で、独自のパワーが宿っている。2022年にはTHEラブ人間の楽曲“晴子と龍平”にゲストボーカル、今年に入って安部勇麿(never young beach)の“Iʻm falling for you”、“惚けるな”、細野晴臣『HOSONO HOUSE』のカバーアルバム収録の“冬越え、またグソクムズの“素敵なメモリー”、“あるサンセット”、そして再びTHEラブ人間の新曲“ディズニーランドの喫煙所”にコーラスで参加しており、各所からその豊かな情感醸す歌声を求められる機会が増えている。
本自主企画『裏庭』は「おいしいご飯と音楽 それぞれの裏庭で」をコンセプトとして2023年12月からスタート。彼女の音楽とも通じるような歌心のある共演相手を迎えており、第一回は三輪二郎、第二回にぎがもえか、第三回には宗藤竜太がゲスト出演している。
筆者は先日行なわれた三回目に足を運んだが、前日に会場が使用不可となり急遽〈&rumble〉に変更になったものの、立ち見が出るほどの大盛況。むらかみはイルカの隠れた名曲カバー“ひとりごと”を披露したり、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に寄付を募る缶バッジを販売したりと、自身の今の想いや考えを発信し、観客をしっかり巻き込むような場所になっていた。自分のアンコールの後、出番が終わっていたゲストの宗藤を再び呼び、イベントの終了アナウンスまで任せてしまう自由奔放さも含めて定期イベントとしての色が出てきており、今の彼女の活動の中で本拠地的な役割を担っている。
第四回となる今回は米山ミサのソロプロジェクト浮(ぶい)を迎えた、弾き語りツーマンライブ。一気に注目を集めた浮の2ndアルバム『あかるいくらい』(2022年)もまだ記憶に新しいが、服部将典(コントラバス)、藤巻鉄郎(ドラム)とのトリオ「浮と港」編成でのライブ活動も精力的なのに加えて、白と枝、松井亜衣とのユニット「ゆうれい」として1st EP『外が明るすぎて』をリリースしたばかり。直近で観た彼女のライブからは、全国各地を旅して歌い周りながら生きていくことを悟ったかのような堂々とした歌の佇まいが年々洗練されていることを感じた。
そんな二人のシンガーソングライターによる絶品の歌が折り重なる機会。所沢に足を運ぼう。
むらかみなぎさ 自主企画イベント『第四回 裏庭』
日時 | 2024年6月8日(土) |
---|---|
会場 | 埼玉 所沢 音楽喫茶MOJO |
出演 | むらかみなぎさ / 浮 |
料金 | ¥3,000(+1オーダー) |
チケット |
むらかみなぎさ
1997年神奈川県生まれ。いろんなとこ育ち。保育士として働く傍ら、ギターの弾き語りで都内の喫茶店やライブハウスにて活動開始。フォークをルーツにしたサウンドと、しなやかなノリとうねりのある歌声が魅力。2021年にはミスiD2021 にて「アメイジングミスiD2021 」「ピエール中野賞」を受賞。2022年にはTHEラブ人間の“晴子と龍平”にゲストボーカル、2024年は安部勇麿(never young beach)の“Iʻm falling for you”、“惚けるな“、『HOSONO HOUSE COVER』収録の“冬越え”にコーラスとして参加するなど活躍の場を広げている。
X(旧Twitter):@murakaminagisa_
Webサイト:https://murakaminagisanohomepage.amebaownd.com/
浮(ぶい)
米山ミサのソロプロジェクト。 2018年頃より、ガットギターの弾き語りで活動を開始。 2020年、1stアルバム『三度見る』をリリース。 2021年、コントラバス奏者の服部将典、ドラマー藤巻鉄郎とトリオ「浮と港」を結成。同メンバーにゲストを迎え、2022年に2ndアルバム『あかるいくらい』を《Sweet Dreams Press》よりリリース。以後、全国各地を巡り歌っている。
Webサイト:https://sandmiru.my.canva.site/
X(旧Twitter):@buoy_japan
You May Also Like
WRITER
-
1991年生まれ。大阪北摂出身、東京高円寺→世田谷線に引っ越しました。
OTHER POSTS
ANTENNAに在籍しつつミュージックマガジン、Mikikiなどにも寄稿。
過去執筆履歴はnoteにまとめております。
min.kochi@gmail.com