
THE HillAndonがニューシングル『Summer River』をリリース
“意図せぬままにブルースの悪魔に魂売って、カントリーの魔力に依存症”
昨年のアルバム『意図はない』のレビューで、デルタ・ブルースやロックンロールに対する率直さと無邪気さをムワっと放つ彼らの音楽について筆者はこのように評した。京都・大阪を拠点に活動しているバンドTHE HillAndon。1年ぶりの新作はライブ会場とWebショップ限定販売となる2曲入りのシングル盤だ。
『意図はない』に引き続き京都の<スタジオファーストコール>でのレコーディング。ミックス・マスタリングまでを名匠・谷川充博が手掛けており、彼らのヴィンテージ・サウンドの追求に一役買っている。“Summer River”は静かに繰り返されるベースリフを軸にズブズブ引き込んでいくサイケ・チューン。三木康次郎(Vo)のピラニアみたいに獰猛で粘着質な声も相まって、まるで湿地帯の“Seven Nation Army”(The White Stripes)とでも言いたくなるじゃないか。しかしここは京都。ムワっとうだるような盆地の暑苦しさに立ち上る幻覚症状としてのサイケデリック・ロックに唸らされる。
一方の“New Hard Workin’ Blues”は楠木達郎(Gt)のスライドギターがさえわたるロックンロール・ナンバー。三木による新境地のラップ・パートはフロウに拙さこそあれど、自分たちのブルースをなんとか拡張していこうとするトライアルの気概は活き活きと伝わってくる。
先日、横地祐知(Dr)の脱退が発表され、現在はライブごとに編成を柔軟に変えながら、精力的に活動している彼ら。そのトライアルの先にある、依存から解き放たれた時に生まれる彼らのブルースに期待している。
Summer River
アーティスト:THE HillAndon
仕様:CD
発売:2020年9月13日
価格:¥1,200(税抜)
収録曲
1.Summer River
2.New Hard Workin’ Blues
Web Shop:https://www.thehillandon.com/shop-1
THE HillAndon
三木康次郎(Vo)
楠木達郎(Gt)
平野竣(Ba)
2010年京都で結成。 アメリカンルーツミュージックを敬愛し、ヒルカントリー、デルタブルースを基調としている。 現在までに踊ってばかりの国、おとぎ話、QUNCHO、リクオ、マダムギター長見順&岡地曙裕、ギターパンダ山川のりを、WCカラス、濱口裕自、フジタユウスケ、高木まひことシェキナベイベーズ、ウルフルケイスケ等、名だたるミュージシャンとの共演を実現している。
現在に至るまでに、『Way Down South Drive』、『Sweet Confusion』、『意図はない』の3枚のフルアルバムを発売し、 精力的に活動を広げる。
Webサイト:https://www.thehillandon.com/
Twitter:https://twitter.com/THEHillAndon
Facebook:https://www.facebook.com/thehillandon
Instagram:https://www.instagram.com/the_hillandon/
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WRITER

- 峯 大貴副編集長
-
1991年生まれ。大阪北摂出身、東京高円寺→世田谷線に引っ越しました。
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ANTENNAに在籍しつつミュージックマガジン、Mikikiなどにも寄稿。
過去執筆履歴はnoteにまとめております。
min.kochi@gmail.com
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- 乾 和代編集者 / ライター
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奈良県出身。京都在住。この街で流れる音楽のことなどを書き留めたい。
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