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『春一番 BE-IN LOVE-ROCK』中編-満員御礼!福岡風太とあべのぼるに捧ぐ歌

大阪のライブイベント『春一番 BE-IN LOVE-ROCK』が2025年5月3日~5日の3日間、豊中市〈服部緑地野外音楽堂〉にて行われた。1971年から半世紀以上に渡って続く、ゴールデンウィークの風物詩的野外コンサート(1979年に一度休止、その後1995年から再開)。昨年主催者の福岡風太が亡くなり、今回をもってその歴史に幕を降ろすこととなった。本記事は有志スタッフ会場班として参加した筆者が、ステージの模様はもちろんのこと、裏側の光景も交えて三部構成で綴っていく。こちらは2日目の全ステージを追った中編。

MUSIC 2025.06.06 Written By 峯 大貴

最後にして初のソールドアウト

5月4日、朝8時からLINEグループが目まぐるしく動く。各種プレイガイド経由の前売りが通し券・1日券合わせて1,450枚に達しているとのこと。この数には個別でチケットを取り扱っている店舗(通称 関西不良水商売店)での券売は含まれていない。そもそもこの会場で使用している座席数は1,379席。後方の芝生エリアはあるにしたって、限界は近かった。場合によっては、今まで使われることのなかったバックステージ席の開放も視野に入れつつ、当日券は若干数のみ販売することになった。5月にしては暑すぎる天気とフィナーレによる祝祭感が漂う会場の空気。初日でさえも熱中症や体調不良者も数名出ているのだ。これ以上の混乱が起きてはならない。ピリッと身構えた。

Photo:服部健太郎

会場の外では、ショーウエムラ(アフターアワーズ)とJin Nakaokaが入場列に向けて、開演前の演奏の準備を始める。と思いきや先に昨日出演が終わった夕凪の伊藤せい子と金佑龍が即席フォークデュオを作って高田渡の“生活の柄”を歌っている。またさらに入場列をずいっと後方に進むと、ROBOWの阪井誠一郎がアンドウケンジロウ(Cl)と藤縄てつや(Gt)を連れ立って演奏しているし、しまいにはお客さんとして来ていたシンガーソングライターの工藤祐次郎までゲリラライブを仕掛け、朝比奈逸人の“もう終わりさ”をやっていた。もう方々で収拾がつかなくなってきた、2日目の模様をお伝えしていこう。

Photo:浜村晴奈
Photo:服部健太郎

WHO’S FUUTA?

アフターアワーズ

11時、嵐が「春一番 BE-IN LOVE-ROCK 2日目、開場します!」とアナウンスし、タミハル(Gt / Vo)が一発ギターをかき鳴らした。トップバッターはアフターアワーズだ。昨年は活動休止していたため、ショーウエムラ(Vo / Ba)がソロとしてJin Nakaokaを連れ立って出演したが、今年1月に無事活動再開。メンバー3人とも有志スタッフとして参加し始め、この場所で育ったバンドが、最後に間に合った。オープニングは“I Can’t Explain”~“Kids Are Alright”~“My Generation”とThe Whoを3曲続けてカバー。「The Who太(風太)」でもじりたかったから初めて演奏したという。もう一つ付け加えるなら今回発売された風太の著書にも収録されていた、1970年代後半『プレイガイドジャーナル』での連載タイトル『WHO’S FUUTA』からのインスパイアと言えるだろう。その後もテンション上げっぱなし。“デイジー”や“16”、“あべのぼるへ”、“バイバイ”は2017年に初出演した時からやっていたナンバーだ。特に“あべのぼるへ”は彼らの楽曲の中で唯一、上野エルキュール鉄平(Dr / Vo)が歌うのだが、その声はとうに潰れている。原因はどうやら2日前の自主企画ライブのようで、しゃあなしとばかりにショーとタミハルもユニゾンで歌って助け合う。その光景は彼らの基本理念「転んでないのに泥だらけ」を体現していた。ここまで『春一番』で長らくやってきた初期の曲が多かったが、最後は新曲“60Hz”で締めくくる。風太とも対等に話せた最年少の友達たちと言える3人。風太からは「ぶちかませ」とだけ言われ続けたことを、改めて胸に当てているような様子だった。そしてその姿勢はきっとこれからも変わらないだろう。

Photo:浜村晴奈

光玄

賑々しく始まったアフターアワーズのバトンを受けたのは光玄。AZUMI、ヤスムロコウイチと共に1995年の復活以降の『春一番』に全て出演している、神戸のブルースシンガーである。Shavdo(Ba / Per)とじっくり組手を交わすように“ロンサムウーマンブルース”を始めていく。光玄の歌にはどこかに必ず、過酷な労働状況の中、孤軍奮闘している人々の姿が生々しく映し出されている。その中でもひときわロマンチックな“悲しい夜は自由になれる”。この曲のメインフレーズはあべのぼるから送られた言葉だ。タイトルに続いて「俺は俺だけ見つめていればいい」と自分に言い聞かせるように歌う光玄のなんとハードボイルドなことか。“Asian People”、“満月”と歌い切り、会場の方々から「コウゲン!」「シャブドウ!」と声が上がる。『春一番』と共に歩み、観客と連帯を結びながら歌い続けてきた光玄の生き様を見るような心地だった。

Photo:浜村晴奈

押尾コータロー

『春一番』での押尾コータローのステージからは、会場に充満している濃厚な大阪の匂いを引き受けつつも、清涼感ある風に変えてしまうような魔力を感じる。そして毎年、師匠である故・中川イサトの話を必ずする。そんな押尾の2曲目、おもむろに照明を落とすよう指示し、弾き出したフレーズは紛れもなく“ゲゲゲの鬼太郎”だ。押尾が歌い出そうとすると、後ろから歌いながら木村充揮が登場した。言うまでもなくテレビアニメ第4シリーズで主題歌を歌っている本物の「ゲゲゲのゲー」。これには子どもたち含めて観客、大喜び。さらに続けて押尾の煌びやかなギターをバックに“胸が痛い”まで披露する大盤振る舞いだ。方々から野次が飛び交うも、サビが終わるごとに拍手と指笛が鳴る。改めてその代えがたい存在感と歌声に陶酔してしまう。押尾も思わず「ええなぁ……」と声を漏らした。その後も、かつての『春一番』で高田渡の次の出番にあてられ、渡に向けられたアンコールが鳴りやまない中、あべのぼるに引っ張り出され観客に詫びながら自身のステージを始めたという、語り部としての役割もしっかり果たしながら、“Merry Christmas, Mr. Lawrence”、“GOLD RUSH”で鮮やかに締めくくった。

Photo:sencame

1995年復活以降の春一番を彩った演者続々

良元優作バンド

良元優作は、服部将典(Wb)、みしませうこ(Dr)、大野慎矢(Pf / アコーディオン)という2023年作『bōkyo』の録音メンバーが再集結したバンドセットで臨む。出身地の生野区で生活するある人を歌った“キムおじさん”、穏やかにサンバ・カーニバルが繰り広げられるような“春の虹”と披露。カラッとした歌声からは生野本通り商店街にあった公設市場や長屋の風景がぶわっと広がってくる。ここから一挙にギアチェンジ。韓国の伝統的な舟歌“ペンノレ”をハングルで猛々しく唸るように歌う。大野慎矢が吹くバルカン半島のバグパイプ「ガイダ」の音色はまるで荒波をもろともしないカモメの鳴き声のよう。岡林信康のエンヤトットにも通じる、独自のバンド・アンサンブルでしばらくあっけにとられてしまった。続く“負けへんで”は対照的にこってりとした大阪弁によるジャンクなファンク・チューン。決めフレーズ「負けへんで!」は次第に観客全体を巻き込んで、高らかに声が集っていった。ラストは服部将典からの提案であべのぼるの“何も考えない”。昨日のハンバート ハンバートに引き続いて披露された曲だが、「何も考えない」と吐き出すシャウトは、まるで生気の塊が零れ落ちて方々に散らばっていくようだ。良元ならではのこの曲の解釈で『春一番』に別れを告げていた。

Photo:服部健太郎

ヤスムロコウイチ

会場スタッフは芝生エリアの観客にシートを敷くスペースを譲り合うよう声を上げている。そして嵐は荷物を隣の座席ではなく自分の足元に置くようアナウンスする。もう当日券も売り切れ。『春一番』を熟知した人ほどその日にフラッと訪れようとしている人も多く、チケットのない観客が野外音楽堂を取り囲むように音漏れを聴いている。今までにない状況だ。

 

そんな混雑状態を一蹴するかのように「こんな暑いのにこんな格好して出来るけえ!!!!!」と登場するなり、衣装の羽織を脱ぎ捨てたのはヤスムロコウイチ。木村充揮と並び、その場にいるだけで観客が笑顔になり野次が飛んでくる、異形のスウィート・ソウル・シンガーでありブルース・ギタリストだ。坂下文野(Pf / ピアニカ)を呼び込み、スウィンギンな“あの娘が来ないからスープが冷める”で極上の幕開けを飾る。時折癇癪を起しながら、演奏を止めながら、ひとたび歌い始めればすぐさま心の琴線に触れてくるヤスムロの歌はやさしくてロマンチックだ。最後もクソもないという振る舞いだが、毎年この場所で歌っている“ピンクの麦わら”ではこのステージをかみしめるよう。そしてこれもお馴染みのラブソング“夜を見てた”では演奏を坂下に任せて、自身は満員の客席を練り歩く。「強くなくていい 負けてばかりでいい それが痛みでいい 悲しみで構わない」とハンドマイクで歌う姿には思わず胸が熱くなった。ずっとその姿を見ていた盟友AZUMIがMCの位置につき、「本日、大サービス。姫路工業高校溶接科 ヤスムロコウイチ、坂下文野さんでした」と紹介。するとすかさずヤスムロが「姫路工業高校デザイン科 アズミサトシ」と返したのもまた名シーンだった。

Photo:浜村晴奈

のろしレコード

MCの位置には再びAZUMI。次に出演するのろしレコードを丁寧に紹介している。シンガーソングライターの折坂悠太、松井文、夜久一の3人による今年初出場のユニット/レーベル。今回はこれまでの『春一番』との関わりを重視したラインナップである中、一番の抜擢には違いない。しかし松井は2010年より有志スタッフとして参加し、2014年にはソロで出演も果たしている。そもそも、のろしレコード自体が『春一番』周辺の音楽人たちの自身の手で作品やイベントを作る動きに松井が触発され、東京へと戻って二人に声を掛け2015年に発足したものだ。だから「のろしレコード」として、このステージを踏む意義はとても深い。また松井と夜久の1stアルバムのプロデュースを務めた師匠的な存在であるAZUMIから紹介を受けるのも、また念願ではなかろうか。松井は慣れ親しんだ故郷に凱旋といった様子でテンションが高く、初めて訪れた折坂と夜久はいつになく緊張している面持ちだ。彼らの最初の曲“のろし”、折坂作の新曲“アン・イーブン・リービング”、そして“コールドスリープ”といつも以上にじっくりと丁寧に披露。三者三様の独自の声色が合わさることで、一層豊穣な歌の香りが野音中を燻していく。そしてここで松井の呼びかけで迎え入れたのは金森幸介。2019年のアルバム『OOPTH』のリリース・ツアーでゲストに呼んで以来の共演だ。しかし、のろしのライブでは以降ほぼ全てで、金森の楽曲“Rock’n Roll Gypsy,part2”をカバーしている。そんな待望の再会と一層彩り豊かになった4人の歌の重なりに、会場からは歓声と手拍子が巻き起こった。ラストは“テネシーブルース”で厳かに締めくくり、松井が「さようなら、春一番!」と告げステージを降りた。今年活動10周年。それぞれの活動の傍ら、つかず離れずで続いてきたのろしレコードの一つの節目を見た気がする。なんだ、野外のステージがピッタリじゃないかと思っていたら、今年はフジロックにも初出演するそうだ。

Photo:浜村晴奈

AZUMI

まだまだ暑いが大きな雲が一時的に空を覆い、気温の峠を感じさせた14時半。復活した1995年以降の『春一番』の顔的存在であるAZUMIのギターがため息を漏らすように、涙をこらえるように鳴り始める。ブルースには違いないのだが、音色、フレーズ、宿る感情、いずれも彼の音楽にしかないインプロビゼーションでありレクイエムなのである。“アメージングメドレー”と題されたこの組曲、次第にあべのぼるの楽曲“夜が短い”が立ち上がっては消えていき、Brian Eno の“By This River”になってはまた消えていく。曲の垣根も歌詞も登場人物も変化しながら、滲んでいく様は圧巻の一言だ。福岡風太やあべのぼるをイタコのように降ろしながら“天王寺”、そしてギターを持ち変え、ラストは西岡恭蔵“サーカスの終わり”。ギターの音色は次第に歪んで洪水となり、AZUMIは椅子に足を乗せながらさらにかき鳴らし、混沌を作っていく。こんなに大観衆で彼を取り囲んでいるのに、聴いている内にどんどん一人になっていく心地がするのが不思議だ。AZUMIなりに『春一番』を成仏させるかの如く挑んだステージ。どこまでも優しい残響が鳴っていた。

Photo:服部健太郎

三宅伸治&the spoonful

4人のセッティングが始まると観客が前方に詰めかける。『春一番』での三宅伸治のステージは毎年、全曲シンガロングしっぱなしの30ミニッツ・ロックンロールショーだ。しかも1曲目の“たたえる歌”から木村充揮がこの日2度目の登場で、高らかに歌うサプライズも。さらに続くザ・タイマーズの“デイ・ドリーム・ビリーバー”では終盤にハイボール缶を手にしてゴキゲンな有山じゅんじが登場。そして極めつけが4曲目の“ベートーベンをぶっとばせ”。高橋”Jr.” 知治(Ba)、茜(Dr)、そしてKOTEZのブルースハープのソロ回しに始まり、三宅はギターの背面弾き。さらにはソロを弾きながら客席に降り、会場を闊歩していく。三宅の身体のしなやかさはもちろん、ギターの音を止めてはならないと彼の後ろにピッタリつく嵐やスタッフのケーブルさばきもお見事だ。そして間髪入れずに忌野清志郎との共作曲“JUMP”でダメ押しとなる盛り上がりを見せた。1995年に甲本ヒロトとの期間限定バンド・ヒューストンズ、そしてMOJO CLUBとしての出演を皮切りに、三宅伸治& THE TRAMP 、三宅伸治BAND、鮎川誠と友部正人とのスリー・キングス、そして現在のthe spoonfulに至るまで『春一番』の会場を沸かし続けてきた三宅。その役割を今年も十二分に果たした、とことんスマートで律儀なステージだった。

Photo:(1)(2)(3) 服部健太郎、(4) 浜村晴奈

平田達彦 with KAKKIN

ここで嵐からチラシにもWebサイトにも載せていない出演者として平田達彦が呼びこまれる。2003年から出演し続ける大常連だが、毎年博多からフェリーで大阪まで来て、自ら有志スタッフを買って出ている。期間中は我々と寝食を共にしながら働き、出番が来ればふらっと歌い、盛り上げ、観客からは労いの酒をもらい、赤ら顔でまたスタッフの仕事に舞い戻る。そんな愛すべきブルースマンなのだ。隣には同じく博多のロック・ギタリストで有志スタッフの柿木一宏。披露したのはたった1曲“清流”だ。しゃがれきった声が会場中に響き渡る。途中には友部正人の“はじめぼくはひとりだった”や、柿木にバトンタッチして中川五郎の“Me and Bobby McGee”を歌う粋なアレンジも施しながら、10分間のゲリラ・ブルースをやりきった。そしてまたしばらくすると会場の入り口に率先して立ち、お客さんと楽しくお喋りをしながら、再入場のハンコを押している平田。とことん『春一番』に尽くす彼だが、きっと出演者と有志スタッフ、どっちもやった方が楽しいからと言うに違いない。『春一番』の精神とは平田達彦のことであると言っても過言ではないし、私も毎年嬉々としてこの場所を訪れているのは、彼からの影響が大きいことをここに告白しておく。

Photo:服部健太郎

DEEPCOUNT

ステージに登場した桑原延享(Vo / Tp)はまず語り始めた。「いつかのこのステージでのセッティング中に風太がやってきて「あんまり音大きくするとアレ(音量規制)が発動するぞ」と注意されると、その瞬間にあべちゃんが飛んできて「アホ!!!お前ら絶対に音下げるなよ!ぶっ飛ばしていけ!」と言われました。今もその声が聴こえます!」。するとSUGURU(Gt)のギターから硬質なアルペジオが響き渡った。“Native BabylonⅡ”からスタートした4人組バンドDEEPCOUNT。毎年あべにリスペクトを送りながら、気高くも退廃的なパフォーマンスを魅せている。そのサウンドはロック、ジャズ、ファンク、ヒップホップいずれにも居心地が悪そうなオルタナティブでアンダーグラウンドなものだ。続いて“ふるえるマイクロフォン”、“END CIV”、“GHOST NOTE”、“地下鉄の風と鬼の子”と全て6月発売のアルバム『TUNNELING EFFECTOR』からの最新鋭の楽曲を披露していく。このステージでは毎年必ず新曲を披露するという風太との約束を最後に120%果たしてやろうという気概がうかがえた。特に最後に演奏された“ON THE RUNWAY”での桑原によるむせび泣くようなトランペットと狼のような雄叫びは、まるで偉大なる新世界への逃走劇だ。最後に嵐が興奮交じりで「普段のライブハウスで観るDEEPCOUNTもめちゃめちゃかっこいいから!」とも言っていたが、観客を静かに圧倒させた濃厚な30分だった。

Photo:浜村晴奈

春一番フェスティバル・エキスプレス、終点に差し掛かっています

笑福亭福笑

ステージには深紅の高座に膝隠しと尺台、座布団が設置。ナオユキが次の出演者を紹介する。「『春一番』にコメディアンとして出ているのは、僕が最初だと思われがちなんですが、違う。この人が最初です」と飛び切りの愛を持って笑福亭福笑を紹介する。1973年から出演していたという、嵐が言うところの「風太のツレ」。音楽、演劇、演芸の境が今ほどなかった関西のアンダーグラウンドカルチャー・シーンの渦の中に落語家として闊歩していた奇特な人である。ゆっくり高座に付いて『春一番』の想い出を語っていくが、風太の死や自身の老いすら大爆笑に変えていく剛腕っぷり。後半はそんな不謹慎な流れのまま創作落語の代表作『葬儀屋さん』に入っていった。ハイライトは真面目な葬儀屋さんから「遺影」について尋ねられた遺族の子どもが、渾身のあほ顔でダブルピースをしたとき。観客から笑いと共に「イェーイ!」とコール&レスポンスが起こる。普段の落語会ではまず起こらない反応だ。『春一番』の出演は2014年以来。過去にはこの舞台で高座を回転させながら落語をしたこともあったそうだ。今回は嵐が出演依頼の電話をするなり「わかりました。落語ですか?バンドですか?」と返答したという、とことんユーモラスで前のめりな上方落語の大看板(落語家バンド・ヒロポンズハイとしても出演経験あり)。かつては維新派や綱渡りショーまで披露されることもあった『春一番』の諸芸路線の歴史を、見事に締めくくった20分だった。

Photo:(1)(2)(3) 浜村晴奈、(4) 服部健太郎

木村充揮

終わりに向かう17時。観客も疲れた体に再度鞭打って、前方へと詰めかける。さぁ木村充揮が三度目の登場だ。会場を見回しながら“Georgia on My Mind(我が心のジョージア)”でゆったりと始めていく。押尾コータローや三宅伸治とのコラボでは全力で期待に応えつつ、自身のステージではとことん「好きにやります」といったゆるいムードがたまらない。だからこそ観客からはも1曲終わるごとに「アホ!」「男前!」「木村!」とひっきりなしに声が飛び交うのだ。でも思わず膝から崩れ落ちそうになる“パンツのうた”から“嫌んなった”につなげたり、最後は“おそうじオバチャン”、そして「もう1曲させてもらいます」と“天王寺”。いつになく観客が『春一番』で聴きたいであろう歌をめいっぱい歌い、全て出し切っている様にも見えた。「安酒呑んで串にどて 5月にゃ野音で春一番」と歌ったときに起こる歓声のなんと美しいことか。AZUMIの“天王寺”とは同名異曲。でもこの場所にいる人たちにはどちらも心に深く刻み込まれている。

Photo:服部健太郎

NIMA

ステージにはDEEPCOUNTのALI(Ba)、そして上手側には昨日出演したgnkosai(Dr)がセッティング。何かが起きそうな予兆を感じさせる不穏なビートと共に、ダンサーのNIMAが再びDEEPCOUNTの桑原延享(Tp / Vo)を連れ立って登場した。互いの呼吸と意識をすり合わせるかのようなダンスで交信していく。その後、桑原は位置に付き、トランペットで演奏に参加。NIMAはステージを縦横無尽に飛び回っていく。即興の踊りと演奏によるダンス・スケッチ・セッションだ。桑原の戦争と平和、そして想像力にまつわる一節を語り、合間にはNIMAのパートナーだったあべのぼるの言葉も織り込んでいく。次のパートではgnkosaiが主導権を握り、DEEPCOUNTの“戯れ言”をリーディングしていった。今ここに立っているもの同士のリスペクトがスパークしているステージ。その想いを受けながらNIMAは客席に降り立ち、観客とのセッションに持ち込んでいく。あるものとはハイタッチし、あるものとは共に舞う。雄大な20分のパフォーマンスのあと、NIMAはマイクを手に取り、丁寧に『春一番』への感謝を伝えてステージを去った。

Photo:服部健太郎

友部正人

前日のトリであった中川五郎に引き続き、この日も1971年の第1回から出演していたアーティストを最後に据えた。「常に新しい人」と嵐から紹介を受けて、固い握手を交わし登場したのは友部正人。ご挨拶代わりにカズーをひと吹き。「春一番フェスティバル・エキスプレス、終点に差し掛かっています」と告げ、歌い始めたのは“すばらしいさよなら”だ。ステージには昨年の友部の『春一番』にも帯同したおおはた雄一(Gt / Vo)に、伊賀航(Ba)、芳垣安洋(Dr)、吉森信(Pf)と、昨年発表した新作アルバム『銀座線を探して』のレコーディングメンバーが並ぶ。友部の言葉とメロディを生々しく躍動させるような、思わずため息が漏れてしまうアンサンブルだ。次に披露したのは“朝は詩人”。1990年代前半のシングル収録曲を集めた『シングル・コレクション』が発売されたばかりのタイミングとあって、この時期に作られた友部史上屈指の美しくポップなメロディを持った曲が贅沢に演奏されていった。中盤には新作の表題曲“銀座線を探して”、まだ音源にもなっていない最新曲“ぼくの宝石”、そして2020年代に入ってからの代表曲ともいえるだろう“ブルース”と、70代に入った今がクリエイティブの全盛期だと言わんばかりの曲たちを。昨年筆者が行ったインタビューで、「歌いたいことがなくなることはないのか」と聴くと、その日一番の笑顔を見せて「それがねぇ、なくならないんですよ。ずっと面白い」と話してくれた。そんなことも思い出しながら「ブルースは元気がないときには歌えない」と高らかに歌っている友部を見ていると、感極まってしまうではないか。最後は“ぼくはきみを探しに来たんだ”。空を見上げると無数の飛行機雲。友部の魔力に引き寄せられ、フィナーレを彩っているようにも見えた。この時の会場中の大合唱が間違いなく、この日のベストシーンだ。

Photo:浜村晴奈

たくさんのアンコールを受け、一人で再度登場した友部はEmとAのコードを激しくかき鳴らし、「南へ下る道路には避難民が溢れ僕は10トントラックで……」。“大阪へやって来た”だ。1972年に発表されたデビューアルバムの収録曲でありつつ、友部が名古屋から大阪に上京し、風太や大塚まさじらと出会っていく、彼にとってもはじまりの歌でもある。絞り出す声はどんどんリズムからはみ出て、心拍数があがっていくようにブルースハープを吹き鳴らす。『春一番』での今までの友部正人のステージを、最後に絶対に更新してやろうと言わんばかりの名演だった。

Photo:浜村晴奈

友部がステージから下がり、嵐が「まぁまぁまぁ」と終了宣言しても鳴りやまない手拍子と歓声。それを受けて三度、友部はバンドとともに登場した。予定になかったダブルアンコール、“一本道”を歌い始める。やっぱりこの曲を演らないと終われないかと観念したかのような、なんて穏やかな顔で歌うのだ。実際、涙を流している観客もちらほらいる。無論、私も。そんな感傷的なムードは、三宅伸治と有山じゅんじが登場して、一気にほころんだ。縦横無尽にシャウトする自由な有山、そんな先輩をなだめるように友部に寄り添う三宅。最後はやはり賑やかに、だからこそ名残惜しい終演を迎えた。

Photo:浜村晴奈

終演18:57。昨日とは打って変わって27分押し。昨日と同じく追い出しのアナウンスはAZUMI。ヤスムロコウイチはどこから用意してきたのか、犬の着ぐるみを着て観客に手を振っている。ほっとしたのはこんなに満員状況の中で大きなトラブルもなかったこと。一方でチケットを買えなかった人が木に登って見ようとしたり、柵に上って芝生エリア側から入ろうとする人がいたことには驚いた。数年前、長らく参加している有志スタッフから、かつて血気盛んだった時代はチケットを買わずに、穴を掘ってこっそり会場に入ろうとするやんちゃな人がいたという話を「過去の伝説」として聴いたことがあった。そう変わらない事象が、起きているじゃないか。ぞっとしながらもこのイベントの持つ熱気と執念をいたる角度から感じていた。

Photo:浜村晴奈

写真:浜村晴奈、服部健太郎、センキャメ(押尾コータロー)
協力:福岡嵐、古賀正恭、鏡孝彦、春一番有志スタッフ

後編-きのうの思い出に別れをつげるんだもの

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kiss the gambler “ベルリンの森” – 自分の心の居場所はどこにある?
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KiQ『FuU』ー多彩な仲間と共に漂着した、退屈な日々を彩るフォーク・ロック
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音楽のアーキビスト、金野篤が体現する「売りたいモノは自分で作る」という生き方
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kiss the gambler “台風のあとで” – 折り合いのつかない喪失感を歌う素直さに胸が打…
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大石晴子が探る、これからの生きていく道とは ー『脈光』インタビュー&全曲解説
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伏見◎Project “Dawn-town” – 京都伏見を冠するニュー・コンボによるムーディーな楽…
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みらん『Ducky』 – 22歳の今しか表現できないことを歌っている、理想的なデビュー作
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徳永憲『今バリアしてたもん』何重にもねじれたユーモアが満載、歌とアコギが主体の12作目
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国でも建てるつもりなのか – グッナイ小形
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NEKOSOGI – NEKOSOGI
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たまき – 門脇沢庵
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夢の日々 – ミチノヒ
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お歳暮企画 | ANTENNAとつくる2021年の5曲 Part.2
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お歳暮企画 | ANTENNAとつくる2021年の5曲 Part.1
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年鑑 石指拓朗 2021-武蔵野散歩編
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FALL ASLEEP#2 全曲レビュー
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ぶっちゃけ上京ってどう?-ベランダ×ギリシャラブ×Crispy Camera Club 京都発・東京…
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いちやなぎとひらまつ-平成6年生まれ、ウマが合う歌い手の2人
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「シーン」から「モード」に移ろいゆく – 京都音楽私的大全
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峯大貴が見たボロフェスタ2021 Day3 – 2021.10.31
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峯大貴が見たボロフェスタ2021 Day2 – 2021.10.30
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“ニュー・ニート”ゆうやけしはすが目論む、ローカルから興すロック・ルネッサンス
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グローバルな視野を持って、ローカルから発信するーリクオが『リクオ&ピアノ2』で打ち出す連帯の姿勢
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ズカイ – たくさん願い溢れて
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みらんと話した日ー兵庫在住シンガー・ソングライターによる互いの気持ちを尊重する歌を探る
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つくるひとが二人、はみ出す創作を語る-井戸健人×畠山健嗣 対談
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秘密のミーニーズ – down in the valley
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ラッキーオールドサン – うすらい
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ご当地ソングからはみ出る方言詞|テーマで読み解く現代の歌詞
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もどかしくもシンプルを求めトガっていく。シャンモニカが語る『トゲトゲぽっぷ』
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シンガーソングライターという自覚の芽生え – ぎがもえかインタビュー
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たけとんぼ – 春はまだか / 旅の前
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ショーウエムラ – 大阪の犬
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2020年をポジティブに転化するために - 中川敬(ソウル・フラワー・ユニオン)が語る新作『ハビタブ…
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かさねぎリストバンド – 踊れる
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従来のイメージを跳ね返す、日本のフォークの変革 - 『#JAPANESE NEWEST FOLK』前…
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年鑑 石指拓朗 2020
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自分の言葉を持つ人の歌が、心に入ってくる - 浮(BUOY) インタビュー
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クララズ – 台風18号
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ザ・ディランⅡ – きのうの思い出に別れをつげるんだもの
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