棚木竜介と図書館がアシッドフォーキーなロッカバラッド“かなで”を配信リリース
2013年結成、東京を拠点に活動する4人組バンド、棚木竜介と図書館が2024年1月16日(火)にシングル“かなで”を配信リリースした。
隔月シングルリリースの第2弾。前作“波紋ベイベー”は軽快なオルタナティブロック・ナンバーだったが、今回は打って変わってフォーキーにスウィングしつつ、アシッドなロッカバラッドと言える仕上がりだ。
力強いサウンドに、ビートルズライクなコーラスワークが彩りを添えていく、通称「棚図書」のグッドミュージック・メソッドは今回も相変わらず。さらには後半にかけて、それまでの展開から軽やかに飛躍し、まるで別の世界に連れて行ってくれる仕掛けが満載だ。「そのまんまじゃ終わらせない!」という偏屈かつサービス精神旺盛なところが彼ら随一の魅力である。
加えて本作は終末感が漂うほんのりサッドな世界観と、それでもこの他愛もない奇跡の様なふつうの日々を愛し、生きていくのだという棚木の気持ちが率直に表れた歌詞にも注目。「壊れていくのは決して悪いこっちゃない 細胞が生まれ変わる」という部分に如実だが、この先何があろうとも音楽という炎を燃やし続け、絶やさずに生きていこうという意志の唄なのだ。
川崎の一軒家スタジオでレコーディングされ、坂本慎太郎やOGRE YOU ASSHOLEなどの作品のエンジニアとしても知られる中村宗一郎がミックスとマスタリングを担当。現在は『スーベニール』(2018年)以来となる2ndアルバムを制作中とのことで、筆者としても今年特に期待しているバンドだ。2024年は棚図書の年!
Apple Musicはこちら
棚木竜介と図書館
棚木竜介(Vo / Gt)
不知火庵(Ba / Cho)
きむらさとし(Dr / Cho)
中嶋佑樹(Gt / Pf / Cho)
2013年、東京にて結成。メンバーチェンジを経て、現在のプリミティブな4人編成に至る。4人のバラバラな個性から生まれる自由でオルタナティブなアンサンブルが魅力。棚木の書く歌詞も心を撫で時にえぐり温める。ゆらゆら帝国や坂本慎太郎作品のエンジニアとして知られる、中村宗一郎氏がミキシングを担当した配信シングル“Camel”がSpotify公式プレイリスト『edge!』にインする等、活躍の場を広げている。各所で棚図書(たなとしょ)中毒者増殖中。
Webサイト:https://linktr.ee/tanatosho
X(旧Twitter):@tanakiss43
You May Also Like
WRITER
- 峯 大貴
-
1991年生まれ。大阪北摂出身、東京高円寺→世田谷線に引っ越しました。
OTHER POSTS
ANTENNAに在籍しつつミュージックマガジン、Mikikiなどにも寄稿。
過去執筆履歴はnoteにまとめております。
min.kochi@gmail.com
RECENT POST
EDITOR
- マーガレット 安井
-
関西インディーズの水先案内人。音楽ライターとして関西のインディーズバンドを中心にレビューやインタビュー、コラムを書いたりしてます。
OTHER POSTS
toyoki123@gmail.com