むらかみなぎさが2ヶ月連続リリース&自主企画『第七回 裏庭』の開催も決定
東京を中心に活動するシンガーソングライター、むらかみなぎさが2024年11月27日(水)に“理由はない”と12月25日(水)に“裏庭”と2ヶ月連続で配信シングルのリリースを発表した。
2曲とも、安部勇磨(never young beach)をプロデューサーとして迎え制作。安部の楽曲“Iʻm falling for you”、“惚けるな”、“冬越え”(細野晴臣『HOSONO HOUSE』のカバーアルバムに収録)などで、むらかみがコーラスを担当していることから実現したコラボレーションとなる。
レコーディングメンバーには鈴木健人(never young beach)、下中洋介(DYGL)、嘉本康平(DYGL)、また“裏庭”には岡田拓郎もスティールギターで参加している。
また、定期開催している弾き語り自主企画イベント、その名も『裏庭』の第七回が12月18日(水)に三軒茶屋〈GRAPEFRUIT MOON〉にて開催することも発表された。これまで三輪二郎、ぎがもえか、宗藤竜太、浮、石指拓朗、牧野容也とゲストに迎えてきたが、今回は工藤祐次郎が決定。こちらの詳細もチェックしてほしい。
以下にプレスリリースとして寄稿した、筆者によるレビューとむらかみなぎさ本人のコメントも掲載する。
作品レビュー
どこか郷愁を誘う天性の声色と、しなやかに跳ね回る抑揚。近年では安部勇磨(never young beach)やグソクムズの楽曲のコーラスとしてもその歌声を聴くことができるが、むらかみなぎさを単なる歌心のあるシンガーソングライターと認識してしまうと、面を食らう瞬間が来る。
例えば一日の終わり、布団に入って就寝から入眠に至るまでの、まどろみのロスタイム。彼女の歌を聴いていると、あの誰にものぞかれない思考の解放区にいるような心地がするのだ。センチメンタルで、ファンタジーで、正直で。たまに過去がフラッシュバックして不安になったり、ちょっぴりずる賢くもなったり。全ての楽曲において、そんなむき出しの感情や自分の精神状態をひとまず肯定してやる様が描かれているといってもいい。
今回リリースされる“理由はない”、“裏庭”は彼女の楽曲群の中でもその筆頭だ。しかもこれまでは弾き語り主体の演奏だったが、プロデューサーに安部勇磨を迎え、レコーディングにはDYGLの下中洋介(Gt)と嘉本康平(Ba)、never young beachの鈴木健人(Dr)に、岡田拓郎(ペダルスティール)が参加した豪華編成による、めくるめく夢遊の世界が広がっている。
内省的ではあるものの、閉ざされた印象は皆無。自分の心に溜まったものを歌にすることで、生活や社会まで見通し、常に他者との連帯を試みている作家でもある。今まさに、裏庭から外界に飛び出そうとしているむらかみなぎさ。育て!育て!育てよ!
峯 大貴
むらかみなぎさコメント
今回“理由はない”、“裏庭”の2曲を配信することが決まりました。
“理由はない”は、新木場緑道公園を歩いていた時にぱっと思いついた曲です。 頭に浮かんだ詞を口ずさみながら、その場でボイスメモで録りました。 詩は主に、小学生の頃のことを歌っています。ナガミヒナゲシの花、もらった手紙、歩いた道、家出してスーパーに行った時の不安な気持ちなど、思い出したことをそのまま書きました。大人になった今でも、同じ道を通りたいですし、好きなことだけ熱心にやる姿は、昔とあまり変わっていません。全てのことにわかりやすい理由や意味を当てはめることはせず、宙吊りのまま、不確実な未来に勇気を持って開かれていたいです。
“裏庭”は、誰にも侵害されない安全な場所を想像しながら書きました。セルフケアの方法は様々ですが、私は自分に意識を向けることを大切にしています。自分の経験、記憶、見た景色、聴いた言葉は思い出す時によって、宝石のように輝いてみえることもあれば、悪夢のように恐ろしく感じられることもあると思います。私のシェルターである「裏庭」で作った、個人的な歌が、こうして形になりとても嬉しいです。
理由はない
アーティスト:むらかみなぎさ
仕様:デジタル
発売:2024年11月27日(水)
作詞 / 作曲 むらかみなぎさ
プロデュース:安部勇磨(never young beach)
ギター:下中洋介(DYGL)
ベース:嘉本康平(DYGL)
ドラム:鈴木健人(never young beach)
裏庭
アーティスト:むらかみなぎさ
仕様:デジタル
発売:2024年12月25日(水)
作詞 / 作曲 むらかみなぎさ
プロデュース:安部勇磨(never young beach)
ギター:下中洋介(DYGL)
ベース:嘉本康平(DYGL)
ドラム:鈴木健人(never young beach)
べダルスティール:岡田拓郎
むらかみなぎさ 自主企画『第七回 裏庭』
日時 | 2024年12月18日(水) |
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会場 | 三軒茶屋 GRAPEFRUIT MOON |
出演 | むらかみなぎさ / 工藤祐次郎 |
料金 | ¥3,000(+1オーダー) |
チケット |
むらかみなぎさ
1997年神奈川県生まれ。フォークをルーツにしたサウンドと、しなやかなノリとうねりのある歌声が魅力。 2018年から保育士として働く傍ら、ギターの弾き語りで都内の喫茶店やライブハウスにて活動を始める。 2021年にはミスiD 2021にて『アメイジングミス iD2021』『ピエール中野賞』を受賞。 2024年は安部勇麿(never young beach)やグソクムズの楽曲にコーラスとして参加するなど活躍の場を広げている。 趣味は読書、旅行、山登り、喫茶店巡り、お笑い。
X(旧Twitter):@murakaminagisa_
Instagram:@murakaminagisa_
Webサイト:https://murakaminagisanohomepage.amebaownd.com/
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WRITER
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1991年生まれ。大阪北摂出身、東京高円寺→世田谷線に引っ越しました。
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ANTENNAに在籍しつつミュージックマガジン、Mikikiなどにも寄稿。
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