アフターアワーズ 7th Anniversary 『アフターアワーズのア vol.8』
大阪を拠点とするスリーピースバンド、アフターアワーズが2023年11月19日(日)に心斎橋〈Live House ANIMA〉で、自主企画『アフターアワーズのア vol.8』を開催する。活動開始7周年を記念した、自身最大規模のライブイベント。かつてスプリット盤『どッぷらあ』(2020年)で共にした盟友ベルマインツや、ショーウエムラ(Vo / Ba)とは弾き語りライブ『なんでこんなうまいんやろ会』を20回近く開催しているこうどたくや率いるBacon、彼らがリスペクトを寄せるpaioniaをはじめ、いずれとってもアフターアワーズと所縁が深い全9組が出演する。
またアフターアワーズは年内をもって活動休止を宣言している。常にちょっとふざけているような人懐っこいキャラクターと、小難しさなど皆無の前のめりなロックンロールを鳴らしてきた彼らだ。急に真面目な顔して「活動休止します」だなんて似合わないことをよく言ったものだ。
しかしこの知らせを聞いた時、驚きと共に少し安堵の気持ちもあった。賑やかな反面、意外とシャイで腹の底を見せることが苦手そうな3人がとことん話し合って決めたということ。解散というカードを切らずに活動休止という冷静な判断をしたこと。そもそも3人を乗せたアフターアワーズ号にアクセルだけではなく、ちゃんとブレーキも搭載されていたこと……。
昨年1stアルバム『AFTERHOURS』が完成して以降のアフターアワーズは、次の向かう先をずっと探しているように見えた。もちろん今年も“夏のまぼろし”というひと際カラッとしたポップ・チューンを発表しているし、新曲もつくり続けてはいる。でも当たり前のように一蓮托生だった3人が、初めて今後の向き合う姿勢にズレが生じてしまった、そしてそのこと自体に驚いているような。
ショーよりも年下であるタミハル(Gt / Vo)と鉄平(Dr / Vo)も今年30歳という節目の年齢を迎えたし、ショーもこれまで以上に弾き語りでのソロで全国を回ったり、マンドリンのJin Nakaokaとのデュオにも取り組むようになった。このまま活動を続けながら軌道修正と次の目的地を探すような器用なことはできない。次のアフターアワーズを探すために、一度中断しましょうということなのだろう。
だからアフターアワーズの第一章がここで完結するというくらいに今は思っている。今年5月に今までの歩みをショーが初めて語った記事を作ることになったのも何かの運命みたいだ(当然この時、休止なんて想像もしていなかったけど)。つまりTheピーズでいうところの『リハビリ中断』(1997年)。アフターアワーズという場所は残ったぜ。数年後、またすごい曲を作って戻ってきてほしいから「そんじゃサヨナラまた今度会おうよ、これでバイバイ」ってなくらいのお別れという気持ちでいますからね。
アフターアワーズ7th Anniversary 『アフターアワーズのア vol.8』
日時 | 2023年11月19日(日) |
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会場 | 心斎橋 Live House ANIMA |
出演 | アフターアワーズ / ベルマインツ / ペペッターズ / 踊る!ディスコ室町 / Amsterdamned / 小野雄大 / Bacon / 水平線 / paionia
【SHOP】喫茶室ラハト |
料金 | 前売り ¥3,500 / 当日 ¥4,000(+1ドリンク代別途) |
チケット | |
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1991年生まれ。大阪北摂出身、東京高円寺→世田谷線に引っ越しました。
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ANTENNAに在籍しつつミュージックマガジン、Mikikiなどにも寄稿。
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